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ザリガニの観察は発見の連続 子どもたちの大きな声が絵画室に響きわたります︒3年生がザリガニを見て描く授業︒子どもたちはザリガニに興味しんしんです︒すぐに持ち上げる男の子もいれば︑怖くて近づくこともできない子などいろいろな反応があります︒ 絵を描く前に︑触ったりしてザリガニの観察をします︒﹁ザリガニはどんな色がある?﹂と聞くと﹁赤﹂とか﹁黒﹂という答えがすぐに返ってきます︒中には﹁緑﹂とか﹁黄色﹂などという答えも返ってきて︑﹁どこがそんな色?﹂と問いかけると﹁この部分が緑だよ﹂と教えてくれます︒それを身近なザリガニで観察してみると︑あちらこちらで﹁本当だ!﹂というびっくりしたような声があがります︒みんなで発見できるところ︑また自信を持って意見を発表できることも美術の授業の大切なところだと思います︒見つめる目を育み、試行錯誤で学ぶ その後︑画用紙に描いていくと︑子どもたちの心の中に﹁ごつごつを描きたい﹂とか﹁尾の部分の節を細かく描きたい﹂など︑表現したい目標が生まれてくるようです︒思ったように描けない子もいて︑何度も描き直したりする︒そんな試行錯誤の中で子どもは学んでいくのです︒私たち教員は︑子どもの表現したい思いを最大限に引き出すことを大切に指導していきたいと考えています︒ また︑見つめる目を育み︑工夫や試行を積極的に行える環境や雰囲気を作ること︑子どもが表現するうえでの必要となる技術の幅を広げていくことも重要だと考えています︒美術感動を呼び覚まし、思いを表現する教科学ぶって楽しい!11

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