24名の学級一人ひとりを共感的に受けとめ、心の声を聴く 私たちが大切にしていることの一つが、低学年24名での少人数教育です。 この人数は、子ども同士がお互いのことを知り合うのによい規模です。24名という少人数のなかで、よく知り合った相手に自分の気持ちを言葉にして伝え、受けとめられる機会をたっぷりと保障しています。それが、人と人とが関わり合って生きていく上での、一番大切な力につながると考えるからです。一人ひとりが学級の中で自分の力を発揮し、自分の行ったことで友だちから認められる経験を積み重ね、自分が安心してここにいるという実感を育みます。 学校生活のはじまりは、喜びや期待が膨らむとともに、不安や緊張もあると思います。幼児期の経験や発達を大切にして、一人ひとりに寄り添いすすめていきます。また、入学時からパートナーの5年生や2年生とのかかわりなど、他学年の子どもたちとの交流も大切にしていきます。子どもたちと同様、さまざまな期待と不安を抱いて入学する保護者の方々とも、ていねいにかかわっていきます。子どもの育ちを温かく見守り、いっしょに育てていきましょう。 教育環境面では、木の机とロッカーのある、温かみのある教室とし、必要に応じて柔軟に利用できる空間にしています。たとえば24名全員の机をぐるりとみんなの顔が見えるように配置すると、授業で一人ずつ発言する時も、お互いの話す内容を聴きあうことができます。授業中の子どものつぶやきを聴き取り、子ども同士の関係もくみ取りながら、授業をすすめることができます。 子どもたちは、応答されることによる安心感、信頼感をもとに成長していきます。「楽しい」「知りたい」「やってみたい」と思える活動の中で心がはずむことを通して、また次へのエネルギーがわいてきます。 子どもたちの「心を耕すこと」と「知的な認識を深めること」を統合できるような学びを大切にしています。4
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