桐朋小学校 冊子
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3年東組 2019年11月 自分もやりたくて、みんなも嬉しいを探求する。 桐朋小学校には、個性豊かな授業や教室があります。3年生から1クラス36名になる教室でも、担任と子どもたちが創意を凝らして生活の場を整えます。ここをベースに、専科教員が担当する美術、音楽、図書、理科、体育などの授業へ。すべての活動が互いに響き合っていきます。 やってみたい!だからできること。 総合の時間では、一人一人の「やりたい」で会社が設立されていきます。「時計の位置はここの方が見やすいんじゃないかな。」「おーい!早く練習するよー!」。会社の時間はいつも提案やエネルギーで溢れていて、自分が決めた”やりたい!“ってすごいなと感心する瞬間です。ただ、会社は自分たちのやりたいだけで活動を進めることはできません。キーワードは、”自分もやりたくて、みんなも嬉しい“。ここでたくさんの葛藤やぶつかり合いが生まれます。自分が何をしたいのか、何をしたらいいのか、一瞬わからなくなる。方向性が違うことによって、仲間と本気で話し合う。その時間があって初めて、人を想う気持ちが芽生えてくる。この1年で私が子どもたちから教えてもらったことです。”やりたい“ が満たされていると、不思議と会社の仕事にはないことを自らやり始めます。気づけば黒板消しの仕事を毎時間やってくれる子、配布物を配ってくれている子がいます。一人一人に支えられて、教室という一つの空間が成り立つことを実感する、そんな毎日です。 その中で自分はどんなことに心動き、どんな物に触れて喜びを感じ、どんな言葉に傷つくのか。毎週金曜日には、一週間の自分の心の動きを言葉に表していきます。「気づいたらぽとって涙が出てた。」「それがすっごくくやしかった。」心踊ることもあれば、嫌だと思うこともある。求められる正解に合わせていくのではなく、かけがえのない自分の心の声を聞いてあげられるようになることを、日々願っています。(担任 清田安里)

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