この春、3年保育をはじめます[Ⅱ-149]
桐朋幼稚園は、2018年度より、3年保育、3歳児保育をはじめます。一人ひとりが授かった命を大切に育み、自分らしく命を輝かせ、なかまや大人とかかわり、ちがいを認め合い、豊かな世界をつくり出していくことを大切にします。別のことばで言えば、「個の尊厳」「基本的人権」を大切にし、その人その人の人間性を豊かに育むことです。
子どもが育つ環境が大きく様変わりし、ゆったりとした時間の中で、心とからだをのびのび使い、人とかかわり、おもいきり遊ぶ経験や豊かな生活経験ができなくなりました。そうした中で自然と育っていたしなやかな身体、文化としての技、挑戦心、忍耐力、創造性、多様な人間関係の結び方や配慮の仕方などが育たなくなりました。現代社会の特質といえる大きなことです。
桐朋幼稚園では、1955年の創立以来、2年保育を行ってきましたが、2018年より3年保育にしました。幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期です。子どもが自分の人生の主人公として、自分らしく生き生きと命を輝かせる環境づくりをすすめていきます。連続した3年間の中でじっくり育つ良さを感じる保育を行います。
2017年度に、3、4、5歳児の部屋、子ども図書室、テラスなどを改修しました。3歳の子どもたちは、園庭に一番近い部屋で、自然を感じながら生活をはじめます。クラス名は「たんぽぽ」。子どもたちの身近にあり、覚えやすく、あたたかみを感じる名前にしました。4歳の子どもたちの部屋は、この3月に改修工事を行いました。新しくなった部屋での生活がはじまります。
通園路も園庭側に変わります。朝、友だちや先生の姿が見られ、ほっとする、わくわくすることでしょう。屋根を大きく伸ばし、広くなったテラスでは、ゆったり遊べる、知り合う、繋がる、響く関係が生まれています。外気に触れ、五感を耕します。ほっとできる、遊びの拠点となっています。園全体を行き来でき、異年齢、全園児が交流できます。新しい園舎で子どもたちとの生活がたのしみです。