自分の身体を知る「命の教育」-総合活動-

「心と体の学習」〜命のはじまりから“自分の今とこれから”を学ぶ〜

4年生から総合の時間に「心と体の学習」が始まります。
まずは、自分が生まれてきた時のことを知ることからスタートします。
家族にインタビューしたことをグループで発表し合うと、「お腹でよく動いてたみたい!」「逆子だったんだって。」「小さく生まれたのに、今はグループの中で一番大きいなぁ。」など、発見がいっぱいです。
それから、命の始まり(受精卵)から、胎児が新生児に成長するまでの様子を、人形を使って学びます。小さな胎児や新生児の人形を抱っこしながら「こんなに小さかったんだ。」「赤ちゃんって意外と重いから、抱っこするお母さんは大変だろうな。」と子どもたちは身を持って感じ合います。
妊婦体験エプロンを使った、妊婦さん体験も男女共に行います。「しゃがむの大変!」「妊婦さんがいたら手伝ってあげなきゃ!」とお母さんの偉大さを感じる言葉で溢れます。それぞれの誕生のストーリーと、命の重みを知ることは、『今ここにいることは奇跡!だから、自分も友達も大切な存在なんだ!』と改めて気付く大事な時間となります。
 これまでの成長を学ぶと、学習は“これからの成長”に入ります。男女共に思春期からのそれぞれの心と体の成長を学びます。「女の子って大変なんだね。」「男の子ってこんなことで悩むのか。」とお互いを知る大きなきっかけとなります。授業の感想には、疑問がいっぱい溢れます。授業内では答えきれないけど知ってほしい!という思いから、お返事はいつもたくさんになってしまいます。


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 「心と体の学習」を始める前には、保護者の方にも学習の始まりや目的を伝える手紙をお渡しします。授業の内容が、ご家庭でも話題になっているという声をたくさん頂き、共に「心と体の学習」に取り組む心強いパートナーとなって頂いています。  思春期に入る、また思春期真っ只中の子どもたちは、自分に起こる大きな心と体の変化に戸惑う事も多くあると思います。その様な時、心と体の学習をふと思い出してほしいという願いをこ込めて、授業を行なっています。「成長はこわいけど、教えてもらったから、少しはこわくなくなった!」と感想を寄せてくれた子どもがいました。受け取ってくれる子どもたちのために、「心と体の学習」を大事に積み重ねていきます。