「よく来たね」「いっぱい遊ぼう・学ぼう」-子どもたちとのかけがえのない時間を [Ⅱ-232]
6月より、分散、時差登園、登校を続けています。
あらためて、一人ひとりが、園、学校っていいな、みんなと会えてよかった、やっぱり園、学校に来てよかったと思ってもらえるようにしていきたいと思います。そのために、一人ひとりの権利が守られる、保障されること―聴く、対話する、参加する、かかわり分かち合う―を大切にすすめています。
子どもにとって、急な休校となり、長期間の休校でした。外での、友だちとの遊びに制限ができ、マスクの着用などもあります。時差分散登校では、同じ学年全員の友だちと出会い、自由に遊び、学ぶことが十分にはできていないと思います。そうした中で、大人に対しての不信が生まれたり、命のこと、ウイルスのことを考えたりして、不安や恐怖を抱えているかもしれません。社会への閉塞感や抑圧感を感じている子もいるかもしれません。私たちは、子どものつぶやき、友だちとの何気ない会話、日記などの心の声を聴くこと、様子をよく見ていくことも大切にしています。
子どもたちとの再会ができたこれからの授業、活動で、活き活きと命を輝かせる、学習内容から興味関心をもち、夢中になれるような探究的な学習へ取り組めるようにしていきたいです。そのためにも、どのようにしたら活動や生活、単元が魅力的になるかなど、カリキュラム編成をすすめています。園、学校では、五感や実体験からの学び(遊び)、人との関わり、学び(遊び)つながる、論理的に学ぶことなどを大切にしていきたいと考えます。
園、学校ならではの学びを大切にしたいと考え続けていると、京都大総長の山極さんの本に出あいました。社会や人間に対する信頼感について、「人間にとってつながりとは何か」など考えさせられました。山極さんによれば、「人間はこれまで、同じ時間を共有し、「同調する」ことによって信頼関係をつくり、それをもとに社会を機能させてきました。「同調する」というのは、たとえば、ダンスを踊ったり歌を歌ったり、スポーツをしたり、あるいは一緒に掃除をしたり、同じように身体を動かしたり調子を合わせたりしながら共同作業をするということです」/「人間のコミュニケーションにおいて大事なのは、時を共有して同調することであり、信頼はそこにしか生まれません。」(『スマホを捨てたい子どもたち 野性に学ぶ「未知の時代」の生き方』山極寿一著、ポプラ新書)など書かれていました。時を共有し、共同作業をすすめ、共感や信頼関係を築いていきたいと学びました。
新型コロナウイルスは、感染しても無症状や軽症の方が多いです。引き続き、自分が感染しているかもしれないと考えて、周りの人への思いやりを大切にしていきたいです。ウイルスと共生し、自分を、周囲の大切な日とを、社会を守りましょう!
※写真は、亀のお散歩とゆり組の子どもたちの様子。一体感の喜びをぼくは感じました。