桐朋小だより

2024.10.9

6年生

戦争のこわさをみんなが忘れてしまったら

 先月、被爆二世の山岡美知子さんが広島から桐朋小学校に来てくださいました。山岡さんはピースボランティアとして平和記念資料館や平和公園をガイドし、被爆体験伝承者1期生として国内外の人たちに被爆の実相を伝え続けている方です。

 山岡さんは両親被爆後、5年後に生まれました。被爆した母から話を聞いた経験はあったものの、さほど関心はなかったようです。ボランティア活動を始めてから被爆の実相について勉強すればするほど、詳しい情報が知りたいと思うようになり、また後世に伝えたいという気持ちが強くなり、被爆の実相を冷静に、正確に伝えていく活動を続けています。

・今日、山岡さんのお話をきいた。原爆の話はきいたことがなかったから、きけてよかった。放射線は見えないけれど、放射線にあたって病気で亡くなっちゃう人がいる。熱線は3000℃~4000℃、あたったらすごく痛いと思う。助けてといわれて、助けてあげられなくて生き残った人は、とても悔しい思いをしたんだということを、山岡さんのお話をきいてよくわかった。山岡さんは英語が苦手だけれど勉強して、外国人の学生に伝えていってる。今日、山岡さんのお話をきいて、いろいろな人に伝えようと思った。広島の修学旅行でたくさん学ぼうと思った。

・私が印象に残ったのは、原爆によって負うキズ。体に負うのは、ケロイド、がん、白血病、ぶらぶら病。その場で亡くなった人たちも。それに心のキズ。たとえば友達や家族、知り合いを見殺しにしたり、目の前で亡くなったり。きっといろんな人が苦しんだと思う。ひふや肉がたれたり、キズの中にウジ虫がいたりして。私は、毎日友達と会えて、ありがたい生活だと思う。どうすれば戦争を起こさずに、核兵器を使わなくして、一人でも苦しまない生活ができれば、と思う。

・35万人もいたのに14万人も死んだなんて。しかもたった4ヶ月で!そのあともきっと死んでいるから、戦争っておそろしいと思った。でも実際、戦争の場にいないから、本当のおそろしさは、ほとんどわかっていないと思う。昨日、校長先生が平和公園で広島のガイドをしている子のYouTubeを見た。しかも、英語。そうやって世界に戦争のこわさを伝えていていいなって思った。みんなに伝えていかないで、戦争のこわさをみんなが忘れてしまったら…。

 修学旅行先で、なにを見て、どんなことを学ぶのか。山岡さんのお話をきいて、少しずつイメージができてきました。亡くなった人だけではなく生き残った人の辛さ、心のキズにも焦点を当て、学んだことを、またこれから学びたいことを整理していました。

 

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