2024.10.4

やりたい! 楽しい! 気持ちいい! 好き! 格好いい![Ⅱー404]

桐朋小学校では、民舞に取り組んでいます。子どもたちと、民舞を学び、身体を耕し、しなやかな身体をつくろう。身体いっぱい表現し、その楽しさを味わおう。みんなで一つのことをつくる喜びを味わえたら嬉しい。そうした願いを持ちながらすすめています。

民舞は、日本各地で地域の祭りや盆踊り、神楽の奉納などで踊り継がれてきた芸能です。それらの多くは、日常生活の労働の中で培われてきた身体の使い方が、踊りの元になっています。地域の中で世代を超えて人と人を繋ぐ大切な共有財産、かけがえのない文化です。踊りを通して、繋がり合い、連帯し、生きる喜び、祈りや願いなどの感情を共有してきました。桐朋小でも、みんなの文化として民舞を大切にしています。

1年生は、【荒馬】を

元気いっぱい跳ねる馬。大太鼓の音に合わせて、元気な馬がグランドいっぱいに駆けまわります。

青森県今別町のねぶたのお祭りで踊られる、荒馬を基にしています。跳んだり、跳ねたり、元気いっぱい声を出し、表現します。「ラッセラー ラッセラー / ラッセ、ラッセ、ラッセラー」

4~6年生が、会場づくりも大切にすすめています。

2年生は、【花笠踊り】を

踊りに親しみ、笠を使いながら表現を楽しんでいます。

桐朋小学校では、踊りだけではなく、笠の飾りつけも自分たちでやります。今年は、これまで踊られてきた尾花沢系の花笠踊りと、現地山形でよく踊られている正調踊りに挑戦! 「ヤッショウ マカショ トウホウショウ!」

3年生は、【桐朋みかぐら】を

この踊りは、岩手県大森部落に伝わる神楽舞が基になっています。それを3年生の子どもたちに合った動きやリズムに変えて構成しました。

左手には自分で選んだ色の扇、右手には自分たちでつくった錫杖を持ち、太鼓のリズムに乗って元気よく踊ります。扇返しや足の動きなど、難しいところがたくさんありますが、一生懸命練習をしています。「ソーレ」

4年生は、【ソーラン節】を

ゆったりとしたソーラン節のリズムと、速いテンポの南中ソーランの歌に合わせ、足腰を中心に全身を使ってニシン漁を表現しながら、動きをたのしみます。

ソーラン節は北海道の民謡で、ニシン漁で歌われた歌です。振付は、押す、引く、担ぐ、放る、掬うなど、ニシン漁におけるさまざまな作業の動きがあります。「ヤ―レン ソーラン ソーラン ソーラン ソーラン…」

5年生は、【エイサー】を

沖縄本島や近隣の島々で旧盆に踊られる盆踊り「エイサー」。三線、太鼓、手踊りの踊り手が行列をつくり、村々の通りや各家庭をまわります。先祖の霊を供養し、太鼓やパーランクの音で村々を清めます。

沖縄市 園田青年会のエイサーに学び、全身を思い切り使って、周りと太鼓の音を合わせ、三線の音に動きを合わせながら踊ります。

『南ダキ節』『仲順流り』『海ヤカラ節』『いちゅび小節』『固み節』『唐船ドーイ』の6曲を歌に合わせて踊ります。

  

6年生は、【中野七頭舞】を

七つの道具を使い、七種類の踊りを踊ることから「七頭舞」と呼ばれています。

岩手県岩泉町、中野、小本で、約百八十年も前から踊られている「中野七頭舞」。荒地を開拓し、獣を追い払い、畑を耕して、豊作を祝い、仕事の苦労を癒すというストーリーで表現します。大地に向かい太鼓等の音にリズムに合わせ、全身を作って思い切り体を動かします。

「桐朋小学校運動会 表現運動 年譜」によれば、荒馬は1981年「1年荒馬遊び」から、花笠踊りは2015年から、みかぐらは1978年から、ソーラン節は2020年から、エイサーは1995年から、七頭舞は1983年から踊りつがれています。他には、アイヌの踊り、はねこ踊り、沖縄の踊り、身体表現、器械運動などにも取り組んできました。

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