カイコが生まれたよ!
教室に入ると、笑顔で報告してくれる子どもたち。虫メガネを片手に、生まれてきたカイコをじっくり観察していました。
3年生の理科の学習では、カイコの飼育をします。飼育する前には、カイコの説明文を読み、飼育方法について考えてきました。
卵が届いただけでも笑みを浮かべる子どもたち。
・まだ生まれていないけど、卵の色が変わってきた。
・少しずつ卵の形が変わってきたよ。
・明日には生まれそうだね。
毎日のように観察し、ちょっとした変化にも気づいていました。そして、一週間観察を続け、ようやく誕生したのです。
・触ってみてもいい?
・触っても死なないかな?
おそるおそる触るところから始まり、「生まれたばかりなのに、もう糸を出しているよ!」と、いろんなことに気づき、発見したことを嬉しそうに話してくれます。
カイコの説明文には、以下のようなことが書かれています。
カイコは野生をうしない、いまでは人間の世話なしでは、生きていけなくなってしまったのです。
なぜ、人間がそこまでしてカイコの世話をするのか。子どもたちに問うと、説明文の内容から推測し、いろんな返答がありました。
・人間は糸がほしいから、カイコを育てて糸をとっている。
・糸はとても貴重で、他の昆虫からもとることはできるけど、中でもカイコの糸が貴重なものになっている。
・糸は洋服とかをつくることができて、お金を稼ぐことにもつながる。
カイコが成長して繭ができたら、そのまま茹でて糸を紡ぎます。最初は触れなくても徐々に愛着がわき、茹でることに抵抗を覚えます。
人間がつくりあげた昆虫の家畜。いろんな場面で子どもたちは「葛藤」しますが、ひとまず、大きく成長するまで見守っていきます。