2018.9.13

学校説明会での1年生の話 [Ⅱ-167] 

 9月8日(土)の学校説明会へのご参加、ありがとうございました。当日、1年生担任の近藤秀子さんから、1年生の生活や学習の話をしてもらいました。ご紹介します。(写真はすべてをご紹介することはできず、すみません)

 1年生の生活を語るときに、まずお話ししたいのは5年生とのパートナー関係です。5年生や2年生が、近くでいろいろ教えながら、1年生のことをとても大切にしてくれ、教えてくれます。

 この写真は、入学式の入場の時です。5年生がエスコートしてくれて、にっこり笑顔のAちゃんは、パートナーになったお兄さんのことが大好きです。

 入学式の次の日からは、2年生が玄関で迎えてくれて、教室まで案内し、名札をつけてくれたり、ロッカーの使い方を1年先輩として教えてくれます。

 入学して、3日くらいたった頃、パートナーの5年生と学校探検です。1年生にとっては、広い小学校キャンパス。5年生がいろいろな場所を案内してくれて、親切に教えてくれます。

 6月くらいになると、掃除の仕方をパートナーの5年生が教えに来てくれます。床はもちろん、雑巾がけです。そして、今では1年生は自分の教室を自分たちだけで掃除しています。

 これは、6月に、2年生が遊びの交流会をクラスごとで開いてくれて、剣玉を教えてくれたところです。持ち方を教わったので、家でも練習する人が出てきて、もしかめが少しできはじめました。

 こんなふうに、学校のみんなから大事にいろんな事を教えてもらいながら、1学期間かけて、1人前の桐朋っこになってきました。1学期の終わりには、ひらがなを習ってきて、最高に丁寧な字で、パートナーの5年生にお礼の手紙を書いて渡しました。

 2つめにお話ししたいことが、1年生の教育は、1年生に限らず小学校教育で大事にしていることは、具体的な物との関わりを大切にしていることです。具体的な物に触れながら、五感を通して学ぶ事、経験することを大切にしています。

 これは、自然広場の川の所に何か探しにいっている子ども達の写真ですが、虫探しが大好きなのです。休み時間や、放課後、外に出ていき、虫かごにいろいろとってきます。

 こんなことがありました。朝、「先生、ダンゴムシの赤ちゃんが手の上で生まれたから、着替えられないの」と言っているのです。手の平に米粒ほどの白い赤ちゃんがいっぱいいました。朝の会でみんなに見せてから、虫かごに入れて、それからRちゃんは着替えました。

 これは、畑の雑草を抜くために、スコップで耕しながら抜いているところです。まじめに働いているところを写真に収めましたが、「あっ、何かの幼虫だ!」「カブトの幼虫だよ」「カナブンだよ。」「あっ、ありがまゆをはこんでいる。」と誰かがみつけると、わーと集まって、大騒ぎです。

 アゲハチョウの幼虫を家から持ってきてくれた子がいました。えさを食べなくなったと思ったら、さなぎになる準備を始め、次の日には立派なさなぎに、そして10日たった朝、「先生、チョウになった!」と朝、職員室にS君が来ました。羽化したてのアゲハチョウを近くでよく見ていると、おしっこをしたのです。羽が乾くまで、チョウは待ちます。羽が乾いて、かごの中で飛び始めると、子ども達から「先生、アゲハチョウ、もう飛べるみたい!」と報告があり、算数の時間でも急遽、みんなでテラスから放してあげて、自然広場に飛んでいくチョウを見送りました。

 これは、子どもが自然広場で捕まえてきたちびへびくん。珍しいお客様なので、近くでよく見て、触れる人はさわってみました。「かわいい。」といっていました。これは、休み時間、テラスの水たまりで、ちびへびくんを泳がせているのです。かわいそうなので、1日でまた広場に逃がしましたけど。先日、タマムシもグランドの木にとまっているところを見つけてきて、「きれいだね~。」と本物をみました。今9月は、カマキリを捕まえてきて、カマキリが交尾するところ、エサに入れたバッタを食べているところをみんなでよ~くみました。そして、卵を産むところを待っています。

 これは、先ほどの雑草だらけだった畑をきれいに耕し、サツマイモの苗を無事植えたところです。夏休みも交替で草取りに来て、いまは、こんなにつるが生い茂りました。他に育てていたキュウリは、クラスでおみそをつけて、大喜びで食べました。

 3つめにお話ししたいことが、学習や生活の場面で、自分を表現し他の人たちと交流することを大切にしていることです。

 この間、1年生は、初めての夏休みを過ごしました。宿題では「こつこつ・どかんにとりくもう」という課題をだしました。「毎日のように、こつこつとりくむことを自分で決めてがんばろう」「夏休みにしかできない事を、どかーんと一発やってみよう!」と、その子らしい夏休みを作っていこうと呼びかけました。その発表会をクラスで行いました。

 いろいろな夏休みの取り組みが話されてとても楽しかったのです。(例えば、2泊のキャンプ生活、笹塚の家から仙川の学校まで2時間半かけて歩いてみたとか…。これは、Yちゃんの「どかん」の発表です。「家族で、岐阜に行きました。川でみんなで泳ぎました。Yも岩の上から飛び込みました。楽しかったです。」すると、聞いていた人たちから、質問や感想の手が上がります。「岩から飛び込むのって、こわくないの?」「去年も行っているから大丈夫」「川に飛び込んだ時、どんな感じだったの?」「冷たくて気持ちよかった。」「飛び込んだ時、下は、石なの?」「足がつかないくらい深いの。でも、ひざ位の浅いところもあるけど。」「深い川にとびこむなんて、Yちゃん、すごいね。」などなど。フロアのみんなも、なかなかいい質問をし、ちゃんと答えるので、感心してしまいます。

 これは、Yちゃんの「こつこつ」の発表です。「夏は、なわとびと読書を毎日少しずつやりました。なわとびは、最高106回とべるようになりました。本は、67冊よみました。」読んだ後、みんなの前で縄跳び披露です。みんなで数えて、93回とべて、大きな拍手をもらいました。

「なんで、縄跳びをしようと思ったの?」「おねえちゃんみたいに跳べるようになりたかったから。」「跳んでるとき、どんな気持ちだった?」「苦しくなるけど、『最高記録でるかな?』と思って飛んでいた。」「ぼくのお姉ちゃんも縄跳びするけど、すぐ疲れちゃって、Yちゃんより跳べないよ。」

 こんなふうに自分のことを表現し、クラス集団がそれを受け止めて感想や質問などで交流することを大切にしています。お互いを分かり合い、認め合い、刺激を受け合って、成長していくことを大切に考えているからです。

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