2019年もどうぞよろしくお願いいたします [Ⅱ-181]
子どもたちから年賀状をいただきました。そこにはたくさんの願いが書かれていました。
☆にじゅうとびを10回れんぞくできるようになりたいです。
☆3がっきはなわとびがたのしみです。
☆私は一りん車が好きです。今年も一りん車をがんばりたいです。
☆はじめての八がたけのがっしゅく、楽しみです。
☆終業式の時のムービーがとっても分かりやすかったです。ぼくもはやく六年生になりたいです。
☆私は、新しい自ぜん広場が楽しみです。新しい自ぜん広場には、チャレンジできるジャングルジム(木)があったらいいな~と思います。
☆ぼくは、新しい自ぜん広場にターザンロープを作ってほしいです。ぼくは新しい自ぜん広場を楽しみにしています。
☆ぼくは、自然広場をよりよい自然広場にしたいです。
☆今年はパートナーです。新1年生が楽しく学校に通えるよう、がんばります。
☆今年はパートナー学年です。僕のパートナーの人みたいに頑張っていきたいです。
☆ことしもがっこうでたのしくすごしたいです。
☆今年は亥年なので、いきおいのある年にしたいですね!
まだまだいっぱいありました。ありがとうございました。
年賀状より、その子の「やりたい」気持ち、自発性が伝わってきました。きっと、失敗しても試行錯誤を繰り返し、活き活きと取り組んでいくでしょう。そして、「やった! できた!」を味わうでしょう。そうした取り組みは、周りの人に伝わっていきます。その子その子の「やりたい」を応援していきたいと思います。
「子どもの権利条約がいきわたる園・学校へ」という願い
2019年は、日本が「子どもの権利条約」を批准してから25年目になります。あらためて、その条約の内容を確かめ、保育、教育をすすめていきたいと思います。
初等部では、「一人ひとりの、幸せな子ども時代のために」ということばを使います。そのことばのキーワードに、人権としての〈安心〉〈自信〉〈自由〉をおきたいと考えます。それは、子どもの権利条約の実現をめざしていることに繋がります。
★「安心」…心が安らかでいられること、虐待、暴力、飢え、命の危険がない
★「自信」…自分を信じて肯定することができること。自分のことを価値ある存在として自分自身で認められること
★「自由」…自分の考えで行動できること
そのために、あせらずゆっくりたっぷり自分らしく子ども時代を過ごすことができるように。一人ひとりが感情や意思をもった人間として尊重され、〈なりたい自分〉に向かって可能性が最大限伸ばされるよう応援してもらえるようにしていきたいです。
また、自分に関係あることについては意見を言える、その意見は考慮されなければなりません(意見表明権)。それは、言ったらすべて受け入れてもらえるということではなく、まず相手にわかってもらえるようにちゃんと自分の考え話す努力をする、そして相手の考えを理解しようと努力することです。意見の対立、受け入れる、譲れないなど「折り合い」をつける努力もしながら成長します。大人になったとき自由な社会の中で自分の発言や行動に責任がとれるように、子ども時代から経験し学んで準備していく、その子にとって何が一番いいかが最優先して考えられる(子どもの最善の利益)などが大切にされていくことです。子どもは社会に「参加」する権利主体です。大人の「パートナー(仲間)」であり、それを保障するのは〈子どもと大人の対話〉です。
こうした考えを、初等部では大切にしていきたいと思います。
★条文紹介
「子どもの最善の利益」(3条、18条など)
大人は、子ども自身の意見やことば、行動による意思表示を読み取ること、子どもの身になって考えること、子どもの本音、内面を読み取ることなどを大切にします。
市民的諸権利として、「表現の自由」(13条)、「思想、良心、信教の自由」(14条)、「結社、集会の自由」(15条)、「プライバシーの保護」(16条)、「マスメディアへのアクセス」(17条)などがあります。
積極的な大人社会への参加の保障として、「意見の表明」権(12条)、「休息、余暇、遊び・文化的生活、芸術」への参加の権利(31条)などがあります。