2020.4.4

卒業生からのあたたかい励まし [Ⅱ-225]

 卒業式では、毎年パートナー学年だった同窓生(1年生と5年生で出会い、卒業するまでの2年間)よりお祝いのことばをいただきます。今回は、桐朋高校一年のS Hさんでした。あたたかい励ましをありがとうございました。

 

卒業生からの言葉(ご本人の許可をいただいて掲載)

 桐朋小学校第61期のみなさん、この度はご卒業おめでとうございます。桐朋高校一年のS Hです。みなさんが一年生の時にパートナーとして一緒に学校を周ったりした学年なのですが、覚えているでしょうか。

 本来ならばそちらへ伺ってお祝いの言葉を贈りたかったのですが、今回は新型コロナウイルスで卒業式を縮小されるという事で、このような手紙での形をとらせていただきますことをお許し下さい。今日は一人の先輩としてみなさんが中学校生活を充実したものにできるよう、少しながらアドバイスをさせて頂きたいと思います。

 まだみなさんは中学についてほとんど何も知らない状態であると思いますし、色々な噂が流れてきて心配になっている人もいると思います。ただ、何も不安に思う必要はなく、小学校と同じように楽しい場所であることには変わりありません。一つ変わった言い方をすれば「違う楽しみ方ができるようになる。」と言ったところでしょうか。
 みなさんが小学校での思い出と言ってパッと出てくるものは、八ヶ岳合宿や音楽会、運動会などと言った大きな行事が多いと思います。もちろん中学でもそういった行事はありますが、今度は自分達でそれを企画できるようになります。これをクラスや学年全員がOne teamとなって成し遂げた時には今までにないような達成感を身にしみて感じることができるでしょう。

 
 One teamと言えば昨年はラグビーが話題になりましたね! 僕は中学から4年間ほど部活でラグビーを続けています。みなさんは入りたい部活などを考えたりはしていますか? 中には中学に行っても部活に入りたくないという人もいるかもしれません。しかし、僕は基本的に、部活には入ることをオススメいたします。一緒に部活に入り、中高合わせて6年間程いろいろなことに本気で打ち込んで、切磋琢磨しあった仲間はきっと生涯ずっと大切な存在になると僕は信じています。もちろん部活以外でも良い友達をたくさん作ってください。ラグビーでは一人一人の性格にあったポジションがそれぞれ与えられ、そしてフィールド上ではその個性が最大限活かされます。

 桐朋小の卒業生はみんな個性豊かで伸び伸びとしていていいなと僕は思いますが、中学では二百人程の外部生が入学してきます。みなさんはその一人一人の個性を認められるような人間になって下さい。桐朋中学という場所はみなさんの個性を最大限に活かしてくれると思います。みなさんがOne teamとなった時には、きっと桐朋はとても素晴らしい場所になるでしょう。

 
 そして最後にみなさんが最も心配しているであろう勉強のことについてお話ししたいと思います。みなさんは中学での学習についてどのようなイメージをお持ちでしょうか? これは全てにおいて言えることですが、物事を消極的にとらえないで下さい。いろいろネガティブに考えてしまうと全てがマイナスの方向へと向かってしまいます。たまには自分にうぬぼれてもいいでしょう。学習に関しては自分にあった勉強法というのを見つけて下さい。成績の良い人の勉強法を真似してみてもいいかもしれません。それが良いか悪いかは自分で判断して、良かった場合はそれを継続して悪かった場合はまた新しいやり方を試してみるというのが成功への近道なのではないかと僕は思います。

 中学3年間を楽しめるかどうかはみなさん自身がどうするかによって変わります。今日の僕の言葉がみなさんの心の片隅にでも残ってくれていれば幸いです。是非中学校生活を自らの手で素晴らしいものにしていって下さい。

 桐朋小学校第61期のみなさん、ご卒業おめでとう!! 僕たち桐朋中・高にいる先輩達は君たちが入学してくるのを心待ちにしています。今度は中・高でまた新しい仲間とOne teamを作って実りある学校生活を送って行こう!!       三月十八日 S H

     S Hさん、ありがとう。ますます輝いて! 後輩たちをよろしくお願いします。

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