懐かしい気持ち
家の近くを散歩すると、小川(玉川上水)の縁に、小学校低学年くらいの少年たちが3~4人、寝そべっていました。彼らが目を凝らして見つめる先は、流れる水の中でした。「あそこ!」「いたぞ!」ふと体を起こした子どもたちが指さした先には、素早く動く影が。正体はザリガニ。少年たちの手には網がしっかりと握られています。「お前はあっちから」と、どうやら挟み撃ちにする作戦のようです。ところが、ザリガニはあっさりと包囲網を潜り抜けて、物凄いスピードで橋の下へ逃げ込んでしまいました。悔しそうな彼らの顔。それでも少年たちはすぐに気を取り直して、再び「獲物」をさがし始めていました。
一連の様子を眺めていた私の心に、何とも言えない懐かしい感情が蘇ってきました。私も子どものころ、網を片手に自転車で玉川上水へ乗りつけ、友人と共に半日以上「獲物」を追いかけまわしていました。スルメを仕掛ける時のスリル、見事に捕まえた時のなんとも誇らしい気持ち。少年時代の光景がありありと思い出され、自分にも、そんな時間があったのだなと、ふいに胸がいっぱいになりました。
世界ではまだまだ大変な状況が続いていますが、子どもたちはいつどんな時でも、わくわくすることを見つけていくのですね。気分転換に自然を感じようと外に出たのですが、自然を楽しむ子どもの姿に、元気をもらった散歩となりました。
学校が再開したら、桐朋小の子どもたちとも、自然の中でいっぱい遊び、学び合う時間を過ごしたいです。