2020.5.2

つながり、やりとりを大切に [Ⅱ-228]

 6年生より、「3月19日の登校日に、四つ葉のクローバーを見つけました。意外とすぐ見つかりました。クローバーは、小さいうちにふまれてちぎれたりしたものが四つ葉になりやすいらしいです。しぜんひろばはたくさん小学生が遊んで、原っぱをふむので、四つ葉が多いのではないでしょうか。」そして、かわいらしいクローバーの絵。反対側には「早く学校が始まるのを楽しみにしています!」とかかれた手紙をいただきました。きっと、このホームページでおい川さんが教えてくれたクローバーのことを見て、手紙で話してくれたのだなと嬉しく思いました。ありがとうございます。

 今回のコラムは、先日、保護者のみなさまへお知らせをした文章からです。

1、5月31日(日)まで、休園、休校期間を延長します
 現在、「緊急事態宣言」期間の5月6日までを、休園、休校期間としています。
 今後、「緊急事態宣言」の解除の有無に関わらず、5月末日までを休園、休校とします。事態が好転すれば、登園、登校日を設定する可能性もあります。

 このように考えたのは、これまでの東京都の感染状況では、収束に向かっているとは判断できないためです。埼玉、茨城、群馬、千葉県の自治体などでは、5月末日までの休校要請が出ています。その背景には、感染者数の多さ、生徒や保護者の不安などがあります。
 桐朋幼稚園、桐朋小学校では多くの子どもたちが、通園、通学に公共交通機関を利用しており、感染リスクが高いと考えられます。子どもたちの命、周りの人たちの命を守ること、逼迫している医療危機をくいとめるなど社会を守ることを引き続き行いたいと考えます。どうかご理解をください。(これまでご家庭に多くの負担をかけてしまっています。医療に関わる方のご家庭の困難さを想像し何ができるかを考えたり、在宅勤務をされているご家庭の困難さも想像しています。また、ここには載せませんが、給付や返金、奨学制度、電話相談などについても検討し、今回みなさんにお伝えをしました。)

 4月の休校期間中、子どもたちと保護者のみなさんに、「休校期間中の過ごし方やこんなことに取り組むとたのしい」、「ゆったりすることや何もしないことの子どもの権利をも含めて、子どもたちにこの時間を大切に過ごしてほしい」と呼びかけました。
 子どもたちと担任のメール、通信を通しての子ども同士のやりとりの中で、それぞれの豊かな学びに、私たちも学ばせてもらいました。
 一方で、休校期間が長くなり、今後への心配、生活リズムの乱れ、意欲的に学びを継続するのが難しい状態なども見られた場合もあったかと思います。

 これまでの子どもたちやご家庭とのやりとりの中から、私たちは、今、子どもたちに大事なこと、私たちができることは何かを考え、教員間で学びあってきました。
「休校中、自分で生活リズムが整えられるようになってほしい。すすんで取り組んでいる子がいる。なかなか生活リズムが整えられない子もいて援助をしていきたい。」
「休校中、自分からいろいろな学びをすすめられるといい。そのための材料を伝え、励ましていきたい。知りたいから学ぶ、学びをたのしんだり、豊かにしている子がいる。なかなか学びをすすめられない子どもへの援助をしていきたい。」
「課題を提示されても、やれない子もいるだろう。子ども(保護者)とつながりを持ち、励ましたり、SOSをとらえたい。」
「子ども同士のつながり、やりとりを大切にしたい。つながり、やりとりをすることで学びが支えられ、豊かになっていく。そのために、オンラインの環境も整えられるといい。」
「取り組んでみてもわからないところがあるだろう。昼夜逆転してしまった子がいるかもしれない。子どもたちがどんな気持ちでいるのか、どんな生活をしているのか心配している。子どもとつながり、話をききたい。」などです。

 長期化する事態に備えて、子どもたちが本質的に学び続けられること、心が健康で豊かに過ごせることを考えたときに、子どもたちや保護者のみなさんと学校、そして何より子どもたち同士がつながり、学びを個々のものからみんなのものにしていくプロセスが欠かせないと思っています。
 具体的な課題ややり方などについては、今後、発送、発信をしますが、子どもと教師、子ども同士のつながりによる、学びと生活づくりのために、オンラインとオフラインの学びが相互に作用することが必要だと考えています。
 私たちはこうした気持ちや考えをもち、これからも取り組んでいこうと考えています。(後略)

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