幼稚園の子どもの様子とマスク[Ⅱ-234]
「一人ひとりの、幸せな子ども時代のために」
子ども時代は、未来の大人を育てることにつながります。生きる力(自分自身をいきいきと生かす力)の充実した大人に育つようにという願いも込め、「幸せな子ども時代」を大切にしています。
《おもしろそう、きもちいい、やってみよう》(3歳児クラスの子たちの世界から)
人やものごとに対して好奇心いっぱいの子どもたち。味わい、探究しています。
《「おしてあげるね」「うん、はじめて立ちこぎができた!」、「こうやってえさをあげるといいよ。」、「ずこくたかいね。いくつだろう?」》(異年齢のまじわり)
《やりたい、できたあ、いっぱいたのしもう》
心を動かし、心を震わせ、生き生きしていく子どもたち。自分のことを好きになります。
一人ひとりが授かった命を大切に育んで、自分らしく命を大切に輝かせてほしい。なかまや大人とかかわり、ちがいを認め合い、豊かな世界をつくり出していってほしい。そんな願いを持ちながら、子どもたちといっしょに生活しています。コロナ禍のなかで、子どもたちから生きる力をたくさんもらっています。
桐朋幼稚園での活動中にマスクを着用している子といない子がいます。
休園中、学園の理事(医師)より医学的知見をたくさんいただいて、慎重に検討を重ねました。感染防止対策をしっかりとることを前提とし、マスク着用に関しては日本小児医学会の提言などを保護者の皆さんと共有して、保護者と子どもに判断をしていただいています。
2020年5月25日、公益社団法人日本小児科医会より、以下のことが出されました。
2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険!
乳児のマスク使用ではとても心配なことがあります。
・乳児の呼吸器の空気の通り道は狭いので、マスクは呼吸をしにくくさせ呼吸や心臓への負担になる
・マスクそのものやおう吐物による窒息のリスクが高まる
・マスクによって熱がこもり熱中症のリスクが高まる
・顔色や口唇色、表情の変化など、体調異変への気づきが遅れるなど乳児に対する影響が心配されます。
★世界の新型コロナウイルス小児感染症からつぎのような点がわかってきました。
・子どもが感染することは少なく、ほとんどが同居する家族からの感染である
・子どもの重症例はきわめて少ない
・学校、幼稚園や保育所におけるクラスター(集団)発生はほとんどない
・感染した母親の妊娠・分娩でも母子ともに重症化の報告はなく、母子感染はまれです。
子どもの新型コロナウイルス感染症は今のところ心配が少ないようです。
2歳未満の子どもにマスクを使用するのはやめましょう
この提言を幼児期の子どもについても検討をしました。学園の理事(医師)のご意見も伺いました。そして、幼児期の子どもたちにおいても、マスクの危険性があることを理解しました。夏のこの時期は、熱中症の危険性などあります。
園では、感染防止の対策をしっかり行い、園内の活動ではマスクを着用しなくてもよいとしています。子どもたちの写真でマスクを着用していない子がいますが、そうしたことが背景にあることをご理解ください。