桐朋小だより

2021.1.28

5年生

プレイルームが魚屋さんに!(5年生漁業の学習)

5年生は東京水産振興会の方からお話を伺う機会に恵まれました。

会場に近づくにつれ、魚売り場のにおいがただよってきます。

 

 

プレイルームに一歩足を踏み入れると、そこはまるで魚市場の一部分が引っ越してきたような光景です。

スズキ・タチウオ・サワラ・クロダイ・マコカレイ・ヒラメ・コハダ・アナゴ・イワシ・・・

大小様々な新鮮な魚たちがザルに並べられています。

 

最初に海洋科学博士の阿高さんから、東京湾の歴史や現代の漁法、魚の種類をテーマにお話を伺いました。

 

東京湾が私たち日本人にこれほど身近になったのは、今の東京がまだ江戸と言われていた頃のこと。

「徳川家康」が江戸の多くの人々に必要な食べ物などを十分に届けるために「港湾都市構想」を推進したからなのだそうです。

東京湾にたくさんの港や船着場を作り、人・モノ・船の行き来がしやすくなるようにし、より多くの人々が住めるように東京湾の埋め立ても実施したそうです。

お話の後は、いよいよ魚たちとのご対面です。

 

 

見慣れたスーパーの魚は切り身で容器に入っています。

海から引き揚げてきたばかり(なんと!1日前まで泳いでいたとのこと!)の「The 魚!」の姿に、ちょっとおっかなビックリの子どもたちもいます。

 

「実際に魚を撫でてみたり、口を開けて中をのぞいてみていいですよ!」

待ってましたとばかりに、班ごとに用意してくださったカレイ・イワシ・ホンビノス貝のもとへ!

 

キャーキャー言いながらおっかなびっくりの子どもたち。

けれども次第に「触らせて!」「えーっ、こっちはツルツルしているのに、反対向きに触るとザラザラしているよ!」などの声が聞こえてきました。

 

「うわぁ!!口の奥が長そうだねえ!」

すると・・・

魚の口に手を入れようとして、指がどこまで入るか試そうとしている人もいます。

 

 

阿高さんが、「ここを開いて、ここを引っ張ると・・・ほら!」と魚のえらを取り出して見せてくださいました。

「これがえらなんだ!」「えらって、こんなに開いたり、閉じたりするんだね」「こんなにパカパカうごいて大丈夫なの?」とみんな興味津々。

魚の体のつくりに、怖がったり、驚いたり、さらには興味を惹かれたり、とみんなの関心は尽きません。

「ほら、えらってこんなに大きく動くよ。口の方まで見えるよ!つながってるんだ!」

 

まだまだ触りたい人もいましたが、終わりの時間が近づいて質問タイムになりました。

Qダイオウイカはいますか?

A東京湾ではまだ確認されていませんが、いる可能性はゼロではありません。

 

Q魚の中に、別の魚が入っていたらどうするんですか?

A調理するまでわからないので、偶然買ったお客さん次第です。

 

Q東京湾で一番おいしい魚はなんですか?

Aぜひ、自分で食べて確かめてみてください!お店で「神奈川産」「千葉産」と書かれいれば東京湾のお魚です。ぜひそれらを選んで食べてみてください。

 

Q東京湾でマグロは獲れますか?

Aほとんど獲れません。でも、たまに紛れ込むことがありますよ。

 

 

東京湾がこれから先の未来も豊かな海でいられるようにするには、まずは消費者である私たちが魚を食べることが大切だということが分かりました。

また、浮世絵に残る江戸時代の人々のように、釣りや潮干狩りなど身近な自然を楽しむ絶好の場所だということもあらためて気づかされました。

 

校外への見学に出かけることがとても難しい今、ホンモノに触れる学びはとても刺激的でした。

早速、「魚をお母さんと一緒に買いに行ったよ!」「魚を料理したよ!」という報告がありました。

 

前日からたくさんの魚を仕入れてご準備くださった東京水産振興会の皆様、本当にありがとうございました。

 

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