2021.10.15

小学校【民舞発表会】 [Ⅱ-277]

10月14日(木)、全校で民舞発表会を行いました。1年生荒馬…青森県今別町のねぶたのお祭りで踊られる荒馬を基に〕、2年生桐朋花笠踊り…山形県の踊り。元々は土を掘ったりは混んだりする作業の踊りと言われています〕、3年生桐朋みかぐら…岩手県大森部落に伝わる神楽舞です。それを3年生にあった動きやリズムに変えて構成を〕、4年生ソーラン節…北海道の民謡で、ニシン漁で歌われました〕、5年生エイサー…沖縄本島や近隣の島々で旧盆に踊られる盆踊り〕、6年生中野七頭舞…岩手県岩泉町、中野、小本で踊られている〕が、自分(たち)らしい表現を発表し、お互いの踊りを見合い、良さを発見していました。全員でいい会にできたと思います。(写真は6年生道具の色塗り以外昨日のもの)

いろいろな準備、当日の運営を、5、6年生が中心となって行いました。自分たちの民舞発表会を自分たちの手でつくることを大切にすすめていました。

夢中になってたのしんでいる姿、手や足先まで集中して踊っている姿、音やリズムにのってたのしんで踊る姿など、いろいろな良さを感じました。すばらしい踊りをみていて、自分(たち)もやってみたいという気持ちが育っていくと思います。

1年生は、とっても早いリズムもたのしんで踊っていました。「ラッセラー、ラッセラー」たくさんの応援をいただきましたね。/ 2年生は、手作りのきれいな花笠をくるくるとまわしながらたいへんきれいに踊っていました。「ヤッショウ マカショ トウホウショウ!」元気なかけ声が響きました。/ 3年生は、左手に自分で選んだ扇、右手に自分たちで作った錫杖を持ち、リズムよく、ぴょんぴょんよく跳ねていました。大ジャンプが大きくとてもきれいでした。/ 4年生は、ソーラン節に取り組みました(4年生が取り組み始めて2年目。私は1年目と言ってしまい、間違えました。すみませんでした。全校の人たちがはじめてみることができたのです。)。押す、引く、かつぐ、放る、すくうなど、汗を流して元気いっぱいの踊りでした。/ 5年生は、パートナーの応援をたくさん受け、全身を思い切り使い、太鼓の音を合わせ、かっこいい踊りを見せてくれました。息がぴったり揃っていました。/ 6年生は、七つの道具を見事に扱い、とても長い難しい踊りをしなやかにみせてくれました。これまで踊ってきた民舞の集大成でした。中高の校舎からも拍手が届いていましたね。 

6年生との授業で、6年生が踊っている「中野七頭舞」を話題にしました。きっかけは、6年生の授業が終わった後、教室の後ろで、自分が作った七頭舞の道具を用い、踊っている姿を見たからです。その姿がいいな、自分の道具をつくることによって、踊りに向かう気持ちが増している、たのしんでいると感じました。

 

桐朋小では、各学年で民舞に取り組んでいます。それぞれの地元に伝わる歴史、由来、踊りの意味、伝承している方々の思いなどを知りながら、地域文化の大切さを考え合いたいと思います。

民舞には、道具、衣装、踊りの意味や由来、その地域の生活様式などから、その動きの必然があります。たとえば、七頭舞の「横跳ね」や「ちらし」で前に足をあげるのは、袴をはいて踊ると、裾をあげるためにその動きになるなどです。

6年生が取り組んでいる中野七頭舞について(授業の資料から)。岩手県下閉伊郡(しもへいぐん)岩泉町小本(おもと)字中野が地元になります。宮古市の黒森に伝わる神楽をルーツとするそうです。(江戸時代までにさかのぼるそうです。)桐朋小学校では、1998年より、中野七頭舞を行っています。

七つの道具と七種類の踊り方(道具取り、横跳ね、ちらし、たたかい切り合い、ツットゥツ→激しい労働を意味する踊り、三足、道具納め)で構成され(地元では「ななつもの」と呼ばれる)荒地を測量し、切り開き、開墾し、田畑を作り、耕し、獣と闘い、収穫し、豊作を喜ぶという一連の物語が踊りを通して表現されています。現在は、集落の祭典に奉納されています。この地域は、2011年3月の大震災や2016年の台風で亡くなった方、大きな被害にあわれた方がたくさんいます。

子どもたちには、学校生活で夢中になること、没頭すること、たのしいと感じることをたくさん経験してほしいと思います。今回、自分の道具を自分でつくる喜びと道具を大切に扱う様子を見られ、みんなで踊る喜び、衣装をつけて踊る喜びなど、いろいろと子どもたちは伝えてくれました。

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