荒馬〜パートナーさんが泣いちゃうくらい〜
民舞発表会。
対抗競技を延期したり、係活動が少なかったり、
いつもと違うこともありました。
でも、マイナスな”違い”だけではなく、今年だけの特別なことも。
例年1年生の荒馬の着付けは、保護者の方が手伝ってくださっています。
しかし今年1年生は、子どもたちだけの時間。
自分の体と同じくらいの大きさの荒馬を、一人で着ることは難しい。
そこで、パートナーの5年生全員が、着付けを手伝ってくれました。
前日から、着付けを手伝う5年生は だいぶ緊張気味。
”プレッシャーなんだけど〜”と言いながらも、
説明を聞く表情・着付けの練習も真剣そのもの。
一方1年生はというと、パートナーさんのお手伝いに大興奮。
緊張しているのも知らずに、”早く会いたい!”のコールが。
当日、緊張も見せずに1年生と出会い、
額の豆絞と、胸の紐をしっかりと結び
”がんばれ!”と声をかけ、送り出してくれた5年生。
離れたくなくて、泣き出す子もいたり、
”じぶんで できるよ!”と、言って5年生に見守ってもらうペアも。
いろんな形があって、一つ一つにストーリーがありました。
5年生の力をたっぷりもらって、いざ本番!
前日に、
”せかいで いちばんの あらうまをおどりたい。”
”パートナーさんが ないちゃうくらいの あらうまを おどりたい。”
と言っていた子たちも はりきり顔。
グラウンド全体に、”ラッセーラー、ラッセーラー”が響き渡り、
その声は1年生だけではなく、いろんな学年が 自分たちもこれまで踊ってきたこの荒馬の民舞を懐かしみながら、共にかけごえをかけてくれました。
後日、お家の方がアイロンがけをしてくださった荒馬の袴の中には
「来年の、1年生につなぎます。」のメッセージが。
代々引き継がれる道具と歴史、そして想い。今年もしっかりと、自分たちの色で引き継ぐことができました。