日々を大切に [Ⅱー286]
1、なぜそうするのか?
1月22日(土)23日(日)、新型コロナ感染症にかかわる児童や保護者、教職員の連絡が入り、学級閉鎖などの対応をしました。24日(月)朝も2学級の新たな状況を踏まえ、幼稚園では登園したところで帰宅していただきました。突然の対応で、ご心配、ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。
閉鎖開けの園、学校では、新型コロナ感染対策と健康教育、登下校の見守りなどを大切にしていきます。あらためて、新型コロナが「飛沫感染」「接触感染」するなどを子どもたちと学び、密閉、密集、密接を防ごう、飛沫感染を防ぐためにマスクをしよう、接触感染を防ぐために手洗いや手指消毒を行おう、登下校の車内で大きな声で話すことはやめようなどを徹底したいと思います。換気もよくしていきます。
それから、幼児期、児童期の子どもは、しっかり栄養をとり、適度な運動をし、免疫力を高めることでの「健康の土台」づくりがとても重要です。(横倉義武『新型コロナと向き合うー「かかりつけ医」からの提言』岩波新書)そのことも大切に保育、教育活動をすすめていきます。
子どもたちに「〇〇が大切だから、やりましょう。」と繰り返し働きかけをしますが、それはなぜするとよいのかを学び、考え合いたいと思います。たとえば「なぜ石鹸で手を洗うのがいいのか?」という問いに対して、石鹸は、脂質(油成分)に結合する性質を持ち、水ともよく馴染みます。油をくっつけた形で水に溶けるので、油を溶かす作用を持っています。石鹸で洗うのは、水に溶けない汚れの油成分を、油成分と結合する性質を介して、水に溶けさせているからで、これと同じ作用がウイルス表面の資質の膜に作用し、ウイルスの膜が溶けてウイルスがなくなるからです。(永田和宏さんが『未来の科学者たちへ』で語っています。)
なぜそうするのかという問いをもち、子どもたちと学び、理解して行動することを大切にしていきたいです。
2、おもしろそう、やってみたい!
理科園としぜんひろばの間にあるオニグルミの木(樹齢50年以上)を囲むようにして、「ツリーハウス」ができました(上の2枚の写真)。2年生の人たちが先生と一緒につくりました。学級でツリーハウスをつくってみたいという人がいて、どの場所にどうすればできるのか、何が必要なのかを考え合いました。私に、「ツリーハウスをつくりたい!」という気持ちを伝えにきました。何度かのやりとりでは、どんなものをつくりたいのか設計図を持ってきたこともありました。先生と買い物に行き、いっしょにつくっていきます。完成後、色々な学年の人が使っています。
4年生の人たちは、環境への興味を持ち、ごみ問題を変える「アクション」を起こそうとしています。しぜんひろばか理科園で、具体的に「アクション」をしてみたいという相談を受けました。地球環境問題を身近なことからやってみることがいい。自分(たち)で手を動かし、試行錯誤しながらやっていけるといいと思いました。これからがたのしみです。
1月15日、桐朋学園小学校、桐朋中学校に行ってきました。みやばやしの中をゆっくり散策し、大イチョウの木やヤギ(さつき)やうさぎたちの様子をみてきました。野焼きした5年生の土器を見せていただき、野焼きをしたひろばも歩きました。そこには、全校児童で集めた落ち葉が積み上がっていました。私たちの園、学校も、秋から冬にかけて落ち葉がたくさん積もります。園庭では、料理やお面に、おちばプールなども。それから、踏んで音をたのしむこと、木漏れ日を感じ、香りを味わうなどをします。しぜんひろばでは、高学年の人たちが大もみじの下に落ち葉を敷き詰めています。
桐朋小学校の4年生の人たちの「アクション」、桐朋学園小学校の人たちの落ち葉集めなどに刺激を受け、地球環境危機の問題を落ち葉の堆肥化から「アクション」してみようと、堆肥の原理を学んでいます。また、私たちは、見えない微生物たちの活動に支えられていることを学んでいます。「豊穣な複雑性を内包する土が、大気の循環を支え、植物の生長を促している。人間には理解しかれない方法で、驚くべき仕事を成し遂げている。土にもまた『知性』があるのだ。」と、森田真生さんが『僕たちはどう生きるか』で述べていました。
子ども(たち)のおもしろそう、やってみたい! に刺激され、私もいろいろなことに取り組んでみたいです。
幼稚園のおもちつき