2022.2.28

地球環境、気候危機を学び、考え合う [Ⅱー289]

25日(金)のトピックス授業では、大学生の奥野華子さんをお招きして、「6年生と一緒に、地球環境、気候危機について学び、考え合おう」(奥野さんのスライドタイトル)を行いました。

奥野さんは写真、資料を提示し、「全ての人が幸せにくらせる平和な社会のために」「核兵器が無い世界が平和な世界」「核兵器だけではなく全ての社会問題がない世界」「投票に⾏けなくても声は上げられる」「私たちに残された時間」「気候危機の影響」「本当に必要なのはシステムチェンジ」「気候危機を止めるためにできること」「気候変動は人間が作り出した問題。解決できるのも私たち人間。」について話してくれました。6年生の人たちは、奥野さんの話を受けとめ、感想、意見を述べました。それから「気候危機を止めるために」を話し合いました。

6年生の人たちは、年が近い人がどんなことを真剣に考え、学び、行動しているかを直にきくことができて、とても刺激を受けたと思いました。私は、これまで奥野さんら大学生や高校生から学んできて、ぜひ桐朋小学校で話をしてほしいと願ってきました。

 右 授業後の子どもたちと奥野さん

●6年生の感想より

「(奥野さんの-中村)気候変動を解決したいという気持ちが、すごく強く伝わってきました。動機も素晴らしかった。『気候変動は人間がつくりだしたから、人間が解決しなくてはいけない』ということを改めて感じました。」

「未成年の自分でもできることがないかと考え行動したことがすごいと思う。自分たちが気候変動をつくりだしたのに、解決は後世に任せるのはおかしいと思うから、私たちがちゃんと解決しないといけないと思う。」

「『少しやってみようではだめ』という言葉は、今の社会にもっと投げかけた方がいいと思った。政府の話には少しでいいからやってみてとしか出てこないし、それを見た自分たちも少しでいいと思っているからだ。奥野さんのように、自分も社会問題を客観的にみることができる心がほしいと思った。」

■奥野さんは授業後、「6年生の人たちからたくさんのことを学ばせていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。」「これからの社会をみなさんと一緒につくれると思うと、未来は明るいなあと勇気づけられました。」と感想を伝えてくれました。

■奥野さんは、広島で育ち、被爆者の方から体験を聴いて、平和を考え取り組んでいます。また、フィリピンに行って、貧困の問題やその問題と地球環境を結びつけて考えていることなども話してくださいました。「毎日、食べるものを買うだけでも大変な人たちが、被災した時どうなるでしょうか。」「家をすぐに再建することが難しかったり、怪我をしても治療費を用意することが難しかったりすると思います。」気候危機によって、住む場所を追われる人がいたり、その日に食べるものを手に入れることすら難しい人がいたりします。

感想より

「フィリピンの人がかわいそう。フィリピンは先進国に比べて、全然ガスを出していないのに、先進国のしっぺ返しがきて。日本も先進国に入るから、私も家で何かしらの問題に取り組もうと思った。『楽だから車しよー』とか『夜暗いから電気つけっぱなしにしよー』などを変えようと思う。他にも『寒い・暑いからエアコンつけよ』『あっ、袋別れた。ポリ袋にしよー』も変えようと思った。」

■奥野さんは、「大人たちはどうしてこれまで気候変動をここまで放っておいたの?」と大人たちを責めた時期があったそうです。大人としての責任が生まれる今、私は自分の子どもや孫世代に「どうしてまだ気候危機が止められるうちに気候危機を止めてくれなかったの?」と言われたくありませんと述べています。また、「気候変動は人間がつくりだしたから、人間が解決しなくてはいけない」という奥野さんのことばが心に響いたと感想を述べた人がたくさんいました。

感想より

「核兵器だけではなく、全ての社会問題がない世界という目標はいいなと思った。先進国によって、発展途上国の人が困るような社会から変えていく。小さな一人ひとりのアクションが大きなアクションになっていく。電力会社を変える、買い物に気をつけるなど、できることはまだまだあるなと思った。まだまだ先のある僕たちが問題を解決すべきだと思った。」

 6年生の劇から。みんなで協力してつくりあげました。

□世界が協力して強力な温暖化対策をとるならば、気温上昇を2度未満に抑えることが可能と示されています。現在の取り組みが未来を決めます。フランス・パリでの地球温暖化の国連会議COP21で、21世紀後半には温室効果ガスの排出を実質0にすることを目標とする協定が合意されました。各国は5年ごとに削減目標案を出し、目標達成の施策を実施、達成状況を国連に報告。国際検証を受けます。2025年、2030年に向け、大幅な削減を実現させましょう。

□3月1日、東京新聞に「気候変動 30億人に悪影響」という記事が掲載されました。記事には、「国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、世界の約33億~36億人が気候変動に対応できず、水害や高温などの悪影響を受けやすい状況にある」「地球温暖化は短期のうちに1.5度に達しつつあり、気候関連の災害増加を引き起こし、生態系や人間に複数のリスクをもたらす」「人為起源の気候変動は、極端な現象の頻度と強度を増やし、自然と人間に広範囲な悪影響と損失、損害を与えている」「アフリカやアジアで確認された暑さや栄養不良や、北米や島しょ国の沿岸域での洪水や暴風雨の損害は気候変動に起因する可能性が高い」などと書かれています。

●■授業後に、ロシアがウクライナに武力で攻撃していることについて、戦争こそ環境破壊、地球破壊だと話した人がいました。その通りだと思いました。すぐやめてほしい。

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