2022.3.15

進級、修了という「節目」に [Ⅱー290]

幼稚園の人たちは、たんぽぽからばらへ、ばらからゆりへ進級します。ゆりを修了した人たちは、小学生になります。おめでとうございます。保護者のみなさま、たいへんおめでとうございます。

進級、修了という「節目」に、楽しかったこと、夢中になったこと、挑戦したこと、できるようになったこと、できなくてもがんばってみたこと、心や身体の成長などを、お子さんと話してみませんか。

2月に、修了証書を書きました。その人の顔を思い浮かべ、これまでの出来事を思い浮かべて、心をこめて書きました。Uさん、Rさん、Kさん、Uさん、Sさん、Oさん、Hさん、Kさん、Yさん、Hさん、Sさん、Yさん、Sさん、Tさん、Aさん、Kさん、Aさん、Yさん、Uさん、Tさん、Uさん、Uさん、Sさん、Sさん、Oさん

同時期に、6年生一人ひとりの「自分史」を読ませてもらい、名前の由来を知りました。

●私の名前は、妊娠中ずっと相談していて、案が百個も出たそうです。名前を決めている時は、音、漢字の意味、画数、響きなどを意識していたそうです。そして悩みに悩んだ末、Kに決まりました。Kの名前の由来は、「世界中に美しい音色をひびかせてほしいから」だそうです。

●HのHは、[元気で勇もうな]で、Tは[純粋で透き通った清い心]の意味を込めて命名したらしいです。Hは、漢字一文字でも使われますが、単に強いだけでなく、清らかな心を芯に持って欲しいとの思いがあるから、[H]にしたそうです。(初めて、僕の名前の由来を知れて良かったです。)

●私の名前の由来は、Aはかわいい花が咲いて、夏に実ることから、(私が夏生まれなので)実りある人生を送ってほしいという考えと、Aのタネ杏仁がぜんそくを治すことから、人の役にたってほしいという二つの考えで、このAという名前にしたと言っていました。私は、名前の由来を聞いて、母がとても考えて付けてくれたんだなと思い、うれしかったです。

●「AK」の「A」には、「夜明け前の」という意味があり、「K」には「美しいたま」という意味があるそうですが、「どんな夜にも朝がくる、どんな大変なことがあっても必ず乗り越えられる子」という意味や、「暗い夜こそ星がきれいに見えるときだ。周囲が困難な時こそ、自分がそれを照らす光となるよう、自分の心に聞いて正しいことを、いつでもできるように」という意味が込められているそうです。(中略)私は、今、名前通りそんな子になれているかというと、まだわからないけど、そんな子になりたいかと考えると、なりたいと思いました。

名前に込められた思いや考えを知ると、その人への思いが深まります。修了証書の一人ひとりの名前にも込められた思いや考えがあることを意識して、その大切な名前をていねいに何枚も書きました。

自分史には名前の由来の他にもたくさんのことがらが書かれています。保護者の方がお子さんに話をされ、お子さんは、大事に育てられ、成長を喜ばれていることを感じるのだと思いました。

●ぼくは、妊娠5ヶ月で早めに生まれてきてしまうと、お医者さんに言われたそうです。お母さんがお医者さんに今生まれてきたら助けられる確率が低いと言われ、すごくショックだったと言っていました。自分が早く産まれてこないため薬を飲んで4カ月間食べる時以外は動かず、安静にする生活がすごく大変だと言っていました。自分が生まれるまでの間が、すごく大変だったという事を聞いて、ぼくは驚きました。

●私は母乳をなかなか飲まなかったそうで、母はとてもつらかったと言っていました。母も初めてのことでとまどっていて、私もうまく飲めなくて、夜中でも2人で何度もがんばっていたそうです。その後、家に帰って母乳を上手に飲めるようになってからは、泣くとすぐに母乳を飲んでいたと聞きました。母乳を飲んで寝たと思って母が布団に私を置くとすぐに泣いたそうです。それは、お昼の間だけだったそうですが、寝たとしてもすぐに起きるので、大変だったと言っていました。母はつきっきりでその度に母乳を飲ませてくれたそうです。

●私は、とにかく動く赤ちゃんだったそうです。寝返りも早くしたくてたまらない感じで、早いうちから何度も挑戦していたそうです。できるようになってからは、うれしくてすぐに寝返りをするけれど、苦しいからすぐに「仰向けにしてー」と泣いて訴えていたそうです。この時期は、仰向けにするために母が部屋を行ったり来たりして、とてもしんどかったと言っていました。もしかしたら子育てで一番しんどかった時期かもしれないと笑っていました。

●初めてしゃっくりが出た時、治らないからか不機嫌になったそうです。泣きそうになりながらしゃっくりを出していたそう。そして初めておもちゃを持った時、手から外す事かまだわからなかったので、泣きそうになっていたそう。そして、初めてつかまり立ちした時、ママは「おー!!すごいすごい」と手を叩いて喜んだそうです。ママにほめてもらうと、私はとても嬉しそうに得意気な顔でご機嫌な笑顔だったそう。

●僕は生後6か月頃、湿疹ができたりしていたのでアレルギー検査をしたら、小麦アレルギーであることがわかりました。母乳にも小麦の成分が入ったらいけないので、母も小麦を食べられなくなりました。それからは小麦は米粉にかえて食事にはとても気を配りました。(中略)健診の時に足の力が弱く、「歩きはじめるのは遅そうだよ」と言われたそうです。先生には、「他の子と一緒に走ったりできるようになるのは3歳くらいになりそうだよ」と言われたそうです。実際その通りで、母はとても心配したそうです。(中略)今まで健康でいられるのは母のおかげだとつくづく思いました。僕は家族にとても大事にされていると改めて感じました。

まとめ、感想には、家族(や周囲の人)と自分に向けて書かれていました。

●ぼくは自分史を調べてみて、両親に大切に育てられたことがわかりました。ぼくがいたずらっこでやんちゃだったことを聞いて大変だったことがわかりました。周りの人にも大切にされているのがわかって嬉しかったです。

●自分史を書いてみて思ったこと。両親や祖父母に自分の赤ちゃんの頃や僕が生まれる前のことが詳しく知れてよかったです。皆僕のことを話してくれる時、なんだか楽しそうでした。改めて命の尊さがよくわかりました。

書きながら自己を成長させていました。保護者の方の愛(情)は、その子に伝わっています。

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