2022.4.19

入園式、入学式をふりかえってみました [Ⅱ‐294]

八重桜が満開のなか、たんぽぽ組の人たちが入園を、新1年の人たちが入学をしました。ご家族のみなさん、お子さんのご入園、ご入学をおめでとうございます。

新5年の人たちが新1年の人たちと「パートナー」としてかかわりをはじめて、新5年生として意識をもち、試行錯誤をする。新2年の人たちが、新1年の人たちに入学式で学校のことを表現することにより、新2年生としての喜び、自覚をする。など、新1年の人たちのおかげでそれぞれの学年の人たちが大切な節目を過ごしています。新1年の人たち、ありがとうございます。

式をふりかえります。(式では用意した原稿を読みあげるのではなく、伝えたいことを考えたうえで、その時、入園、入学した人たちの顔をみて、以下のような話をしたと思います。)

それぞれの式では、一人ひとりの名前を呼び、顔をみて、園章、校章を渡して「おめでとう」の気持ち、嬉しい気持ちを伝えました。

その後、園章、校章にかかわる話をしました。園章、校章には、桐朋の「桐」がえがかれています。桐朋は、1947年に「第2の出発」をしました。東京文理科大学、東京高等師範学校(のちの東京教育大学)との協力の関係をもち、「桐」は東京教育大学の校章「桐」に由来します。東京文理科大学の務台理作学長が国立、調布の校長を兼務し、「一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長するというヒューマニズムに立つ教育、人間教育」を桐朋の教育理念に据えました。式では、「一人ひとりを大切にするよ、自分を伸ばしていこうね。応援するよ! という意味を込めて」いるとお話しました。

桐朋の「朋」は、仲間という意味です。一人ひとりの持ち味を大切にして、お互いにかかわりあって成長していこうという意味をお話しました。

 
しぜんひろばの桐。左は、広島修学旅行の際いただいてきて移植した被曝アオギリ二世。 

保護者のみなさんには、子ども時代に、発展途上の子どもの権利である「安心」「自信」「自由」などを一緒に大切にしたいということをお話させていただきました。子ども時代に、安心して生きることができる、自分を信じて肯定できる自信、自分の考えで行動できる(自分なりのやり方が大切にされる)自由をだいじにしていきたいと思います。また現在という時代に、平和のうちに生きる権利を大切に守り、ひろげることをすすめていきたいです。私たち大人も成長していきましょう、という気持ちでした。

子どもたち、保護者のみなさんに、職員室前に咲くチューリップの花にかかわる話もしました。2年生が1年生の入学をたのしみに育てました。

2年生の人が「花のつぼみは どんな音をしてさくか/しらべたくて見に行った。」こと。「チューリップの花は/ヒラーッと音がしたと思った。」「つくしは/グニュとめを出したと思った。」「たんぽぽは/ピローッと音がしたと思った。」「あさがおの花の音は/プワーかな。」と発見、感動しています。(笠原紀久恵『先生が好き 学校が好き 子どもの数だけ豊かさがある』国土社より)

「じいっと耳つけて聞いたんだぞ」。知りたいという気持ちで、いろいろな世界を感じているすばらしさ、その尊さ。先生たちも、保護者のみなさんにも、「聞いてもらえるから次々と発見が続き、感覚が磨かれていく。ゆったりと耳を傾けてもらえる体験の中で育つ」という願いとかかわりを共有したいと思いました。「安心の土壌」をいっぱい耕していこうというメッセージを込めました。


1年生の教室。2年生がいっしょに過ごしてくれます。

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