2022.9.27

6年生と学ぶ多様な性➁ [Ⅱ‐313]

前回の続きです。6年生の人たちと性を構成する側面について学習しました。(参考文献『性の多様性ってなんだろう?』渡辺大輔著、平凡社)

●性自認―自分が自分の性別を何と考えているか。「どちらでもない」「決めたくない」人も。

●体の性―見た目の体。身体的特徴。「さまざまな」見た目。

●性表現―「男らしさ」「女らしさ」「社会的文化的な性」。

●性的指向―恋愛感情や性的願い。「両方」「性別問わず」「なし」の人も。

●制度の性―法律上、規定される性。

それから、桐朋小学校で、性別で分かれているものを考えて、みんなであげていきました。<トイレ><更衣室><ロッカー>がすぐに出ました。他に、<席の位置~男女が交互になっている><水着>、通学時にみる<女性専用車両>が出ました。

そこで、性を構成する側面 ●性自認、●体の性 が違う人(たとえば男性を性自認する、体の性は女性の人)は、桐朋小学校で性別に分かれている<トイレ><更衣室>をどうするのかを考え合いました。子どもたちは、「困ってしまうな」、「一階、二階の多目的トイレを使う。」などと考え、話してくれました。

性の多様性を知り、学び、自分たちの日常生活と結びつけて考えてみること。そして、これはどうなのだろうと考えて、かえていきたいときには声をあげる。みんなと話し合う。私も学び、考えて取り組みます。

■教材の『性の多様性ってなんだろう?』から、「男子と女子、どちらも好きだった」「男の子に性的な興味があるけど、女の子にもラブレターを書いて、かたや先生のこともずっと見ている。自分って何なんだろう、とずっと思っていました。今思えば、セクシュアリティが揺れている時期だったんでしょうね。」(鈴木茂義さん)、「私は子どものころからずっと、体は「女の子」でも、「自分は女の子じゃない、男だ」という感覚を持っていました。」(あっきーさん)らの手記を読み合うこともしています。

広島より、山岡さんが来てくださいました。一人ひとりが、山岡さんより「戦争と平和、命」「家族のこと」などを学んでいます。山岡さん、ありがとうございます。

■小学生、中学生の表現から。「ぼくの好きな人」小4 岡本さんの表現などを読み合いました。

「四年二組で、一番好きな人は、めぐちゃんです。」と書き出します。めぐちゃんと遊んでいて、「めぐちゃんのワンピースを着てみました。めぐちゃんが「かわいい」と言ってくれました。自分でも「にあってるな」と思いました。そのまま外に出て、かんジュースを買いました。ちょうとはずかしかったけど、たのしかったです。」と書いてありました。

「ぼくは、前は、「生まれ変わったら女の子になりたい」と思っていたけど、いまは、男の子でも女の子でもどっちでもいいと思っています。だって、どっちだってめぐちゃんとなかよくできるからです。」とも。

男の人がスカートをはく。いや、他の人のスカートをはいていいの? そんなことも言い合いながら、子どもたちは、丘修三さんが書いた『ワンピース戦争』を思い出しました。『ワンピース戦争』の中に、男の人がスカートをはく場面がありました。

しぜんひろばの大もみじの木。すご~い高いところまで登っていて驚きました。

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