これからの平和は
爆心地から3.5キロメートルのところで被曝した笠岡貞江さんはその時12歳だったそうです。
「ごめんね、涙がでるんよ」と、そっと目元を拭いながら話してくださったご両親のこと。
兄と弟との暮らしのこと。
差別のこと。
78年たった今もこんなに辛く悲しいことを、こうして私たちに伝えてくださる。そのことの重みをあらためて感じました。
「これからの平和は、みなさんの肩にかかっています」。
よく通るお声で1時間以上もお話ししてくださった、90歳の笠岡さんのメッセージに深く頷く子どもたちでした。
お話のあとは、いよいよ平和記念資料館を見学します。
修学旅行生はもちろん、大人も、外国の方もたくさんの入館者がありました。
正直なところ、「もっと空いていたら子どもたちの目の高さでも見やすかったのに」と思ってしまいましたが、戦争や原子爆弾が遠い昔のことではない「今」だからこそ、これだけの人がヒロシマを知り、学んでいることは力になるな、と考え直しました。
広島名物のお好み焼きを堪能した後は、宮島散策です。
つい数日前に改修工事の覆いが外れたばかりの大鳥居が迎えてくれました!
潮が引いていたので、鳥居の近くまで砂浜を歩いてみることにしました。
真っ青な空と、神社の赤と、鏡のような水に挟まれると、緊張していた体も心もほぐれて、ふんわりした気持ちになりました。
「これぞ、平和」というような、穏やかなひと時でした。
お土産ものを真剣に選んだり、鹿に紙袋を狙われそうになったり、大興奮の散策タイム。
ことしは、ぬいぐるみの人気が高いようでした。
帰りの船ではもみじ饅頭も味わって、宮島を満喫した6年生です。