桐朋小だより

2022.11.8

5年生

実りの秋〜収穫〜

5月にどろんこになりながら田んぼに植えた稲。

暑い夏を超え、水の量に気をつかいながら秋を迎え、水を止めて乾かしました。

時間割と稲の様子をにらめっこ。

ぐぐっと穂が垂れ下がってきて、さあそろそろ収穫の日、「稲刈り」です!

初めて見る刃の先がギザギザになっている稲刈り用の鎌を手に、真剣に一株をつかみます。

自分の手や足を切らないように、でも稲をちょうどいい長さで切れるように緊張しながら鎌を動かします。

「やったー切れた」「はぁー緊張した~」と、

交代しながら一人二株ずつ刈りました。

干すために班ごとに束ねてみると、「なんか…これだけ?」田んぼで見た時は沢山あるように見えましたが、教室のテラスに「はさがけ」をしてみると、たった九~十束。

その次は「脱穀」。わらからもみを離して最初の種もみの状態にします。

「またこれを芽出ししたら米になるってこと?」そう、その通り!

収穫した米は次の年のお米の種でもあったのです。

稲1本に何つぶのお米がついていると思う?

「30か40粒?」「そんなにある?」「1,2,3…」一人一本ずつ数えてみると、

多少はありながら1本から多くて100粒前後の米がありました。

班の分を全部脱穀するのは大騒ぎ。

割り箸でしごいてピョンピョン飛び散る人、

お椀を伏せてその中に穂の部分を入れてしごいて全部お椀の中に納める人、

手の爪で取る人など。思い思いにアイデアを出し合って全て種もみになりました。

芽出しする分をとっておき、次の日は「もみすり」。

すり鉢に種もみを入れて野球のボールでゴリゴリとこすります。

取れたもみ殻をふーっとふいて新聞紙の上に吹き飛ばします。

「わー!」時々向かいの友だちの頭にかかったりします。

作業をしていると自然にボールを回す人、すり鉢を押さえる人、

周りに飛び散ったもみ殻を集める人、と分担のローテーションが出来上がります。

どんぶり1杯分のお米を玄米に摺るのに約1時間もかかりました。

そして、「なんだかどんどん減ってない⁈」稲→種もみ→玄米にするうちにとうとうお茶碗1杯分になってしまいました。

でも、過程で出たもみ殻も藁も貴重なもの。

1年生との焼き芋会の焚き付けやわら細工に使えるので捨てずに大事に取っておきましょう。

やっと、お米を炊く日になりました。

ガラスのお鍋に入れてコンロに乗せます。段々いい香りが漂い、

交代で鍋の中をのぞいてみました。

「炊飯器の中ってこうなってたんだ~。」「そのためにガラスの鍋にしたの?」

「初めて見た。」においをかぎながら、お腹が空いてきましたね。

お弁当の時間に炊き立ての玄米を一人ひとすくいずつ配りました。

お味は…「うまい!」「見た目よりはおいしい」「…びみょう…」感想は人それぞれでしたね。

横着した班の“もみ付き米”もあり、ちょっとジャリジャリしたけれど、

田植えから育てた無農薬のお米をやっと口にすることができました。

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