蚕の糸を紡ぐこと
前回の記事はこちら⇨「蚕研究プロジェクト」
蚕が大きくなり、
頭を八の字をかくようにふりだしたら、それは繭をつくるサインです。
大きくなった蚕は、少しずつ体の色が飴色になってくるのを確認しました。
繭をつくるお部屋「まぶし」を工作用紙で作って
サインを出してくれた蚕を入れていきます。
少しずつ、蚕の周りに糸が覆われていき
ついには見えなくなりました。
「さみしいなぁ〜。」
大きくなるのは嬉しいけど、毎日桑の葉っぱをとって一緒に生活してきたからこそ少し寂しい様子がありました。
蚕ががんばってつくった繭は、まんまるでとってもかたい。
その繭をお湯の中にいれて、糸がほどけてきたら細い細い何本かの糸をたぐりよせて
くるくると骨組みに巻き付けていきます。
蚕が繭を作った時と同じように、透き通るくらい薄い膜だったものが
何回も何回も回していくうちに、光沢をおびた糸の面に変わりました。
「つるつるだね!かたい!」
蚕の一生を学びながら、命のこと、歴史のこと、日本の産業のこととも向き合った三年生。
この蚕がくれたおくりものは、今年の美術展の学年看板にも展示して
来校したみなさんにみていただきました。
きっと一年をかけたこの学びが、4年生につながっていくのだろうと思います。