2023.9.27

ロマナ・ロマニーシンさんとアンドリー・レシヴさんの来校➁ [Ⅱ-361]

9月22日、『戦争が町にやってくる』(ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ作、金原瑞人訳、ブロンズ新社、2022年)に関わる人たちが桐朋小学校に来てくださり、6年生との授業をつくってくださいました。ありがとうございました。今回、6年生の人たちが、ロマナさん、アンドリーさんのお話を聞いて、感じたこと、考えたことを紹介させていただきます。

  • 〇戦争は許される事ではない。/今回のお話でそう感じました。アンドリーさんたちは、物語と同じように、ダーンカたち(物語の登場人物ー中村)と同じような気持ちで過ごしている。そう思いました。/戦中でも笑顔でいて、日常を大切にしているのが、自分にはできない事を大変な中で実行していてすごいと思いました。/アンドリーさん、ロマナさんは、戦争を体験したからこそ、この本を書いてくれて、世界中に戦争を『やってはいけない』ということを、本を通して伝えてくれています。/本は、自分の思っている事が世界に届く、フシギなものです。まずは身近な人から、世界各国に広がっていく、ワクワクしたり、ドキドキもまじり広がる橋のようなものです。/この本を聞いて、見て、心に残るからこそ、本物の物語というものができる、広がっていくと、私は思っています。

 

  • 〇ウクライナで起こっていることを教えてくれてありがとうございます。/僕はニュースやネットで、ウクライナの戦争のことについて少し知っていましたが、そこで何が起こっているのか、そして日常はどうなっているのかは全く知りませんでした。/今回、ロマナさん、アンドリーさんが説明してくれて、僕が一番心に残ったのは、「戦争中でも日々の日常は大事にしたい」という言葉です。/僕は最初、「何でそんなに笑顔でいられるのだろう?」と疑問に思いました。でも2人の話を聞いていると、「確かにいつも通りにしている方がいいな」と感じました。/その日常の中で、戦争の絵本を書くというのはとてもつらいと思います。だけど、戦争のことを世の中で、本にして伝えていくのは、とても素晴らしいと思います。

 

  • 〇今まで戦争は、怖くて恐ろしいものだってとばかり思っていた。しかし、ロマナさんやアンドリーさんの話を聞いて、大変な戦争の中にでも笑顔があり、普段と変わらぬ日常過ごしている人がいることを知って、驚くとともに素敵だなと思った。/もちろん戦争は怖いと思うし、アンドリーさんたちも怖いと言っていたけれど、その恐怖を乗り越えていき、未来の希望へとつなげていくのは大変なのだろうなと思った。そして、この考え方は戦争のみならず、自分たちの生活でつらいことがあった時も、大切な考えなのだろうと思った。/怖いこと、自分にとって苦しいことにも逃げるのではなく、しっかりと向き合い、今後につなげていく姿勢は大切だと実感すると共に、この考えを自分の生活にいかしていきたいと思った。

 

  • 〇古い建物がほとんどだと聞いて、文化を大切にする国なんだなと思った。町のシンボルはライオンで、所々でライオンを見かける事ができるのは、日本にはない良さだと思った。/平均で1~2時間、長くて1日警報が鳴っている時もあるのに、警報が鳴り止んだ後は、いつもの生活に戻る人が多いと聞いた時、日本の場合は「危険だから外に出るな」と言われそう。/『戦争が町にやってくる』は、22言語に訳されているのと、本に出てくるものは、本当にある物もあると聞いて驚いた。/日本は人を苦しませていたのに、ウクライナ建物が壊されても修復されたり、お墓を作ったり、楽しく過ごそうとしたりで、これがすぐに降参したりあきらめない理由なのかなと思った。

 

  • 〇2人が戦時中に撮った写真を見ると、日本の戦争とは結構違うな、と思いました。日本の戦争しか学んでいないこともあるけれど、私のイメージは、戦争=怖い、です。でも、ロマナさんとアンドリーさんの写真の「笑顔で頑張ろう」に、戦争のイメージ=笑顔で乗り越えよう、つらくても頑張ろう、に変わりました。/(本の登場人物のー中村)ダーンカにファビヤン、ジールカは、どれも確かにせん細です。私はそういうことも工夫していると知って、驚きました。あまり怖くない設定なので、小さい子も読めるんだな、と思いました。/驚いたのは、ミサイルがきたことがわかるアプリです。感動したのは、戦時中、破壊されたビルの周りに、赤い花が咲いたこと。ライターでイラストを焼いて本を作ったということに驚きです! /警報の鳴らないうちに楽しむっていうポジティブな考えに、明るくなれました。/2人は遠いクライナから来てくださいました。だから私も何かできることをやろうと思います。

右は、『戦争が町にやってくる』より撮らせていただきました

  • 〇今日のお話ありがとうございました。/私はウクライナのことは、ニュースで見たことがある程度でした。今回の話でどんな様子かとか、よくわかりました。/私が心に残ったことは、ミサイル攻撃だとアプリでいつくるか分かって、シェルターに避難ができるというものです。わかるのもすごいし、時代だなと思いました。何でわかるんだろう? それで分かれば、それこそ自分の時間を大切にできるんだなと思いました。/シェルターに避難する時間の平均は、1~2時間、少し長くて3~4時間で、長くて1日。私だったら1~2時間でも無理な気がする。1日を過ごせない気がします。改めて大変さが分かりました。言われた通り、これからちゃんと勉強したいと思います。ありがとうございました。

 

  • 〇私は、教会やライオンの像など壊されたくないものを毛布のようなものでくるむということを初めて知った。もし壊れても、欠片などがすべて残るようになっていると知り、工夫がされているなと思った。壊されないようにするだけじゃなく、壊れても直しやすいようにしていてすごいなと思った。/それと私は、戦争が始まるといつもの日常がなくなると思っていた。でも、ロマナさんとアンドリーさんは、「戦争中でも笑顔で、いつも通り過ごす」と言っていて、私はそのことばが印象に一番心に残った。/ロシアが攻めてきて、それに怖がり、何もできないより、少しでもいつものように過ごし、笑顔でいた方がいいんだと、今日知れた。/今日はすごくいい事を知れたと思う。

 

  • 〇今日は、遠いところからありがとうございました。/私が一番心に残った言葉は、「あなたたちにできる事は1つ。勉強すること」です。確かに勉強をしていれば、戦争が始まっても、反対の声をあげることが出来ると思ったからです。/もう1つ心に残った事は、古い教会をみんなで守ろうとしていた事です。ありがとうございました。

 

  • 〇ロマナさんやアンドリーさんの話を聞いて。/ウクライナの人たちは、戦争中でも普通の生活をしているのには、びっくりしました。戦争中でも、普段の生活をしようとしているのは、日本の戦争中はなかったです。考え方がすごいです。/ウクライナ人たちは、町のことをよく考えていると思います。広島に行って平和についてをよく知りたいと思います。いつでも笑顔という言葉を忘れません。

 

  • 〇僕はさまざまなことを学びました。/子どもだろうと、年寄りだろうと、普通の生活(当たり前の生活)を戦時中でも過ごしていた事に驚きました。ミサイル攻撃やドローンなどから毎日おびえていると考えると、一刻も早く戦争を終わらせたいです。/そして一番心に残ったのは、「この本で死んだ人が生きかえるわけではないけれど、この本が一つの希望になればいいな」という言葉です。その通りだなと思いました。/桐朋がこのような場を作ってくれました。それをムダにしたくはないです。次の世代へ語るために、彼らの言っていた通り、勉強を続けたいです。今日はありがとうございました。

 

  • 〇テレビで、ウクライナの戦争の被害などが一部しか報道されないが、現地の人から直接話を聞くと、ニュースでは聞くことができないような話も聞けて、戦争の深刻さが今までよりわかった。/早く戦争が終わって楽しい生活に戻れるといいなと思いました。/ダーンカとファビヤンとジールカの勇敢な姿が、ロマナさんとアンドリーさんの戦争中の笑っていられる姿と似ていて、やっぱりロマナさんとアンドリーさんすごいなと思いました。

 

 読売新聞9月26日朝刊

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