希望を紡ぐペーパーミラクルズ:前編
5年生では、社会科や総合の授業、朝の会の時間等を活用しながら「新聞記事」を読み、社会情勢の動向を把握する時間、自分の気持ちや考えを表現する時間、活字に触れる時間を大事にしてきました。
その中で、ある新聞記事を読んだ際、政治家の男女比や男女間賃金格差の現状を危機として捉え、自学ノートで「ジェンダー平等」について調べる子どもたちが増えてきました。
さらに、「廃棄されるものから価値あるものを生み出す経験」「多様な見方・考え方を育てる実践」について、今後も継続して積み重ねていきたいと考えています。
つい先日、ジェンダー平等や海洋プラごみの問題に向き合い、実際にアクションを起こしているペーパーミラクルズの代表、高垣さんをお招きし、ワークショップを通して様々なことを学びました。
2005年10月に発生したパキスタン大地震。高垣さんは、震災で心身に傷を負った女性に出会います。その女性の「自分の手で収入を得て、自立への道を切り開きたい」という強い思いを知り、自分にできることがないか?そのきっかけづくりになればと、体への負担も少なく、容易に携わることができるペーパービーズ作りを考案したそうです。
パキスタン大地震のこと。女性差別の問題。パキスタンの学校や授業について。ペーパーミラクルズを立ち上げることになった経緯等のお話を聞いた後、実際にペーパービーズやブレスレットを作る体験をしたことで、より学びを深めることができました。
・ペーパーミラクルズって聞いて、「紙でミラクルをおこすってことかな?」と思いました。本当に字のまんまで、紙がビーズになるってことを初めて聞いてビックリしました。
・ビデオで出てきた、小さな子どもや大人などを見ていたら泣きたくなりました。でも、その中でペーパービーズが活躍していてすごいと思いました。
・「自分の手で何かしたい」と言っていた女性の願いを最後まで考えた高垣さんはとてもすごいなぁと思いました。高垣さんも自分のことでいっぱいだっただろうし、時間もあまりなかったはずなのに、自分以外の人のことを一生懸命考えていてすごいなぁと思いました。
・自分にはなにができるのか。これは本当にもう、いらないものなのか。そんな事も考えずに生きてきました。でも、小さな紙切れでできることはたくさんありました。
・いつもは何とも思わずに捨てていたけど、今までの紙を使ったら何個ビーズができたんだろうなーと考えたよ。
・高垣さんは、こんな小さいペーパービーズから、大きな挑戦に挑んで、女性たちのために活動をしているのだ。私も世界のだれかの役に立つ。そんな人になりたい。
先生たちも民族衣装を着てファッションショーに参加。続きは次回の記事で紹介していきます。