桐朋小学校 × 短大『星の王子さま』
一月上旬。同じ敷地内にある桐朋学園芸術短期大学から、演劇専攻の1年生が小学生向けに劇を見せてくれました。
永遠のベストセラーとも言われている『星の王子さま』の上演が決まり、子どもたちもこの日をずっと楽しみにしていました。
パイロットだったフランス人の作家が描く、小難しさも盛り込んだ哲学的な童話。…ですが、小学生にもわかるように工夫してくれたからこそ、子どもも大人も夢中になれる時間となりました。
・『星の王子さま』を見ることができて楽しかったです。私たちに話しかけてくれて「ここにいるんだな~」と感じることができました。女の人でも男の人役をやったり、みんなで協力していることが、すごく伝わってきました。劇を演じている人も楽しそうだったから、見ていて楽しかったんだと思います。
・全体的に1時間弱の舞台とは感じない。すごい。時を忘れさせる魅力があった。
・照明とか音響もタイミングよくできていたから、いろいろ完璧だった!
・一人ひとりが演じる役が魅力的だったり個性的だったり、一人ひとりの良さが出ていました。セリフの一つひとつに感情がこもっていたから、より話の内容を理解しやすかったんだろうな、と思いました。
・キツネが言っていた「大切なものは、目では見えない」という台詞。なるほどなーと思いました。感情の表現がとてもうまくてびっくりしました。
・「飼いならしたものには責任がある」のところで、ぼくはメダカを飼っているので、しっかり責任をもたないといけないと思いました。
・僕が思うに、伝えたかったことは「大切なものは目ではなく、心で見る」だと思う。
総合学習では、多様な表現にふれ、最終的には自分たちが表現者になることを目指しています。
ここでいう表現者というのは、自分の気持ちや考えを相手に伝えることを意味します。学んだ後に自分の感情を表現すること、考えたことを友達と伝え合うことは深い学びにもつながっていきます。
演出に注目するだけでなく、哲学的な問いに対する自分の考えも書いていました。
来年も見たい、来年は自分たちが劇を見せたい、三月に行うまとめの会では劇を披露したい。という声が大変多く、貴重な機会になりました。その後、子どもたちと話し合って「まとめの会」では劇をやることが決定しました。
二月・三月には劇の練習に取り組みますが、大学三年生が練習の様子を見てくれることになり、まだまだ子どもたちのワクワクは続きます。大学生と一緒に創作する劇。三月は、五年生が大学生に劇を見せます。