2024年度、どうぞよろしくお願いします [Ⅱー385]
2024年度、どうぞよろしくお願いします。
職員一同、新年度の準備をしています。子どもたちと会えることをたのしみにしています。
チューリップ、モモが咲きました。
2024年度、子どもの権利条約が守られているのか、日常を見つめ取り組みます。
今国会で、「離婚後も父母双方が子どもの親権となる『共同親権』を導入する民法改正案」が議論されています。議論の中で、子どもの意見、意思を尊重すること、『子どもの意見表明権』を大切にすることなどが話し合われています。親権の捉えでは、親の権利ではなく、子どもが安心、安全に暮らせるようにするための親の責務であり、社会による子どもの権利と福祉の保障という観点が出されています。合わせて「子どもの最善の利益」についても話し合われています。
「子どもの意見表明権」「子どもの最善の利益」などの子どもの権利は、国会で話し合われているだけではなく、私たちの園、学校ではどうなのか、私たちの生活(ご家庭ではどうでしょうか)ではどうなのかを考えすすめていきます。
私たちは、
●一人ひとりをかけがえのない人間として接しているのか。
●子どもの様子を受けとり、その様子から(その様子の背景にある)子どもの願いをとらえようとしているのか。
●子どもの意見、意思を聞きとり、尊重することを大切にしているのか。
●意見表明権ということでは、一人ひとりが意見を言えるようになるプロセスを大切に活動や授業を行っているのか。
●教室では、子どもたちに権利について教えているか。
などを問い続けて実践をしていくことです。
「国連子どもの権利委員会」からは、日本は「『子ども期』、子どもの意見表明権、『子どもの保護』において、国家の責任と義務を再構築すべき」などを求められています。国連子どもの権利委員会委員で弁護士の大谷美紀子さんが、「日本では権利と義務はセットだという反応がよくあるが、権利は子どもにあり、義務は大人にある。大人も子どもも同じ価値のある人間だという人権の基本に立ち返り考えてほしい。」と述べていました。
2024 年は、子どもの権利条約を批准して 30 年の年です。子どもの権利条約は、1989 年、国連総会で採択され、日本は 1994 年に国会で批准し、世界で 158 番目の締約国となりました。
ノルウェーの幼稚園法には、「子どもは、彼ら自身の権利において主体的国民あるいは代理人とみなされ、表現方法はさまざまであっても、尊敬されるべき存在である」「大人は、子どもたちが幼稚園での研究に完全に参加できるように、また、民主的社会における活動に参加できるような子どもを育てることができるようにしていかなくてはならない」とあるそうです。日本の他園、他校の取り組み、外国での取り組みなども学んでいきたいと思います。