桐朋小だより

2024.6.14

4年生

命を感じる学び

  蚕を飼い始めて2年目の夏を迎えようとしています。クラスにいる蚕は、昨年度大切に育てた蚕の子どもで、今年度の蚕もほとんど繭をつくり終えました。

今年度は、「生き物係」が毎日欠かさず桑の葉をあげ心をこめお世話してくれました。蚕が脱皮するための眠に入れば、そっと別部屋に移してやり、脱皮を促しています。残念ながら亡くなってしまった蚕にはちゃんにはお墓をつくってくれています。蚕ハウスもふたたび手づくりで新築されました。 

子どもたちもお世話に慣れ、上手に育て上げます。そして、疑問に思うことも気づくことも高度になっていきます。 

「先生、なんでこの蚕の中には真っ白い蚕がいるの?」                                                                 ということで、放課後残って蚕の周りにいた子たちと生物の放課後勉強に突入。2サイクル目の蚕は、その親の親、つまりおじいちゃん、おばあちゃんの遺伝がでることがあるということを話しました。子どもたちも、「へぇ!おもしろい!!」と興味深く観察しながら話を聞きます。

また、ある日は、クラスの子があわてた様子で職員室に駆け込んできました。                「先生!他の蛾が窓から入ってきて、うちの蚕と交尾してる!!」

急いで教室に行くと…、なんと本当に蚕のメスの成虫と窓からフェロモンにつられて入ってきた他の種類のオスの成虫の蛾が交尾していました。                                       みんなびっくり仰天!!「こんなことあるのー!?」

「もしかして、新種が生まれるかもしれない!!」「卵がもし生まれたらまた育てたい!」             そんな声が聞こえてきます。この蛾はなんの種類なのか、どういう名前なのか。                「なんかね、顔のところが蚕と似ているの。」と教えてくれる子もいます。よーく見ると、確かに眉毛みたいな触覚のところが似ています。                                          みんなでさっそく調べると、なんとくわこ(桑蚕)らしいことがわかりました。桑の葉を食べて育つ自然の蚕蛾で日本に昔からいる蚕の一種です。

次の日、蚕が有精卵を産んでいました。桑蚕と小石丸(教室で飼っている蚕の種類)の卵です。

「非休眠卵なら、すぐに生まれるね。」                                     とみんな。

どんな幼虫なのかな?みんな予想して紙に描いていました。どんな幼虫が見られるでしょうか。ドキドキです!

 

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