桐朋小だより

2024.7.8

6年生

次世代に語り継ぐために(後編)

 土曜参観日に、「東京大空襲」の証言をしてくれたのは、竹内静代さん(当時14歳)、元木キサ子さん(当時10歳)、二瓶治代さん(当時8歳)でした。

竹内さんの話を聴いて

・竹内さんが焼夷弾のことを教えてくれた。焼夷弾は50cmで3㎏。落としたら火がついたリボンが出てくる。それが火の雨みたいになって落ちてくる。焼夷弾って、そんなに重いとは思っていなかったし、爆弾と焼夷弾の音が違うということ、空襲を体験した人にしかわからないから聴けてよかった。明日生きられるかわからない、明後日のことなんて考えられないと言っていた。今は1週間後、1年後のことも考えられる。一日一日を大切にしようと思った。今日聴いたことを忘れずに、平和に関する学びを深めていきたい。

 

元木さんの話を聴いて

・一番心に残ったシーンは、元木さんが戦災孤児になってしまい、田舎に帰ってきた時の元木さんの祖母が言った言葉です。それは「なんで一緒に逃げなかったの。(母と)一緒に逃げれば死ななかった。お前らが死んで母が助かればよかったのに!」この言葉は心に残りました。元木さんの祖母は、母に生きてほしかった。元木さんより母に生きてほしかった。そんな人のところで暮らさないといけない。僕だったら苦しくて苦しくて生きていけないかも。

 

二瓶さんの話を聴いて

・治代さんの妹が病院で油が無くて治療してもらえない時、全く知らない人が自分の治療に使う油をくれたのはすごいと思いました。だって、自分だったらたぶん見て見ぬふりをして薬をあげないからです。治代さんも空襲の中、何人もの大人にかばってもらい助かりました。こんなふうに戦争は相手を守ると自分は死ぬ覚悟で守らなくてはいけないことに驚きました。治代さんは戦争がおきてて当たり前の時代で暮らしていた。けど私は戦争がなくて当たり前の時代に暮らしているので、戦争がないことはとても幸せなことなんだな、と改めて思いました。

 後日、子どもたちは証言者に聴いた話を整理し、「自らが語り手となる活動」を行ないました。保護者の方も参観してくださり、教師と保護者と子どもと、みんなで「平和」について考え合っています。

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