桐朋小だより

2025.1.28

6年生

笑顔と栄養をパキスタンに

 フードロス問題の話になると、どうしても「個人の意識」が解決につながると思われがちですが、個人の意識だけではどうにもならないケースもあります。この間、子どもたちとは先進国と開発途上国で起きているフードロス問題の違いについて学習してきました。

 パキスタンでは、暑い気候に適したニガウリやニンジン、ナスなどの夏野菜が豊富にとれる他、果物は、特にマンゴーの生産量が世界4位で有名。その一方で、収穫した野菜や果物の5割近くが廃棄処分になっている現状です。背景には、市場に直接持ち込む食べ物以外を保管する施設や技術がなく、捨てるしかない事情があるのだという。物流コストをかけられない農家も多く、国内輸送網も発達していない。大変なフードロス問題が起きています。道路の整備がされていない、輸送手段がない。こうした状況からもフードロスの問題に発展していくことを知りました。

 その問題を解決すべく、ミラクルズ財団を設立した高垣絵里さんは、野菜や果物を加工、乾燥させることで保存期間をのばし、国内輸送しやすくすることに成功しました。名付けて「サニーミラクルズ」。

 授業の中で、実際にサニーミラクルズの商品、ドライフルーツを試食させてもらいました。

 食べた瞬間、感動の嵐。

・ドライマンゴーがものすごく美味しかった。

・ドライバナナがこんなに美味しいとは思わなかった。

 食べる手が止まらない子どもたち。

 

 その後、高垣さんが考案したレシピで調理し、実際に食べてみました。ホットケーキミックスとマシュマロ、ドライフルーツを混ぜて作った料理。これもまた美味しくて至福のひと時。

 パキスタンに笑顔と栄養を届ける前に、私たちを笑顔にしてくれる、そんな素敵な時間でした。今度は、子どもたちがパキスタンに笑顔と栄養を届けます。

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