2025.10.3

桐朋小学校の運動会 [Ⅱ‐438]

 もうすぐ運動会。本番に向けて取り組んでいます。

 

 運動会前半は、体育学習の成果の発表として民舞を、運動会後半は、赤組、白組による2色対抗競技等を行います。

    

[前半 民舞 日本の踊り] 全学年が発表します。古くから伝えられてきた日本の踊りを力強く表現します。

1年生 荒馬。青森県今別町の踊りで、ねぶた祭の踊りがもとになっています。「ラッセラー、ラッセラー」、威勢のいい掛け声や太鼓のリズムに、1年生のかわいい馬が力いっぱい駆けまわります。

 

2年生 花笠踊り。花笠音頭に合わせて踊る山形県の踊りです。自分たちで飾りつけした花笠を持って、元気な歌と掛け声に合わせて踊ります。

 

3年生 桐朋みかぐら。岩手県大森村に伝わる神楽舞を、踊りやすくアレンジしました。秋の豊作や幸せを願う気持ちが込められています。日本の踊りがもつ独特の調子を味わいつつ、力強く表現します。

      

4年生 ソーラン節。北海道のニシン漁をもとに創作された力強くキレのある踊りです。自分たちで描いた法被を身に着け、力いっぱい踊ります。

   

5年生 エイサー。沖縄本島や近隣の島々の盆踊りです。祖先の霊を供養し、無病息災を願い、家庭の繁栄を祈念します。桐朋小学校では、長年、沖縄市園田青年会の踊りを取り入れています。太鼓を打ち鳴らし「はやし」を入れながら、大地を踏みしめ、勇壮に踊ります。

 

6年生 中野七頭舞。岩手県岩泉町小本の中野地区というところで、約190年前から踊られているものです。7つの道具を持ち、農地を開拓していきます。木を切り、畑を耕し、けものを追い払い、豊作を祝い、仕事の苦労を癒すという内容です。最後の学年として、大変難しい踊りに取り組みます。

 

民舞について

 民俗舞踊をもとにして、教育現場で教材として踊られてきました。大もとの民俗舞踊とは、日本各地で地域の祭りや盆踊り、神楽の奉納などで踊り継がれてきた芸能です。それらの多くは、日常生活の「労働」の中で培われてきた身体の使い方を踊りのもととしています。それは、地に足をつけ、腰を安定させ、大地に根ざして労働し、生活してきた日本人の身体の動きや所作です。

 民俗舞踊は、歴史的に地域の祭りなどの場で踊られ、地域の中で世代を超えて人と人を繋ぐ大切な共有財産、かけがえのない文化です。人々は踊りを通して、繋がり合い、連帯し、生きる喜び、祈りや願いといった感情を共有します。労働する農民などが生み出した本来の踊りは、たくましく、力強く、躍動感にあふれた全身的なものです。そうした踊りが、代々受け継がれる中で、力を効率よく使うことや、合理的な動きになっていき、自然の理にかなった動きに洗練されてきたと思います。

 子どもたちが心と身体を耕し、しなやかな身体をつくっていくことを願います。民舞を通して、自分を身体いっぱいに表現したり、その楽しさをみんなで共有し、繋がり合い、一つのことをつくっていく経験は、子どもたちの心と身体に働きかけることも大きいと考えます。 

 

[後半 2色対抗競技

 今年度から、低・中・高学年のブロックで対抗競技を行います。異学年との関わり通して、お互いが刺激を受けながら、作戦を立て、話し合いをし、練習に取り組んでいます。フェアプレイ、ノーサイドの精神を大事に、クラスやブロック学年で協力します。

 

運動会の取り組みを通じて

 子どもたちの主体性を育てることを大事に考えてすすめています。例えば、エール交換では、応援係が考えた応援を1~6年生のチーム全員で行います。司会進行や整列、誘導、競技のリード、用具準備、ライン引き、他にもできる限り、子どもたちが取り組みます。

 

[はじめての運動会 1年生の姿から]

〇荒馬の準備では、胸紐を結ぶところを友だち同士で力を合わせていたり、自分でできるところはがんばってやってみたりしたね。「一緒にやろう。」「いいよ~。」「こっち持ってて。」など、声をお互いにかけあっていたね。

〇他の学年の踊りを見て、手拍子をしたり、かけ声をかけたり、楽しそうでした。5年生、パートナーの踊りの後、「すごかった~」と笑顔で話してくれました。パートナーさんたちが踊るエイサーの姿に対する「あこがれが花咲いたのかな」(担任の先生より)。

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