おなかでふくらむパンとまなび
総合的な学習の時間では、「はたらく人と仕事」について学びました。冬休みには、家庭の一員として自分にできる家の中の仕事をし、新聞にする活動をしました。そこから、「いつも過ごしている学校では、どんな人が、どんな思いで働いているのだろう」と、子どもたちの関心が広がっていきました。
思い浮かべた仕事の中には、学園内にある「パンのアノーさん」の存在もありました。「パンってどうやってつくるの?」「どんなことが大変なんだろう?」そんな問いが生まれ、実際に体験してみようということになりました。
そこで取り組んだのが、「たき火パン」づくりです。材料を混ぜ、こねる工程では、「まだかな」「つかれてきたよ」と言いながらも、だんだんと生地がまとまっていく変化を楽しんでいました。
パンづくりの大切な工程の一つが「発酵」です。今回は、袋に入れた生地をおなかにあて、腹巻きやマフラーで包んで温めました。「あったかいね」「大きくなるかな」と、自分の体のぬくもりを感じながら大切に抱える姿がとても印象的でした。しばらくすると、生地が少しずつふくらみ、「わあ、ふくらんでる!」と驚きの声があがりました。

パンがふくらむためには、「イースト菌」の働きが欠かせません。砂糖が好きで、あたたかい環境の中で元気に働くイースト菌。その働きによって生地がふくらんでいくことを、子どもたちは体験を通して実感していました。
生地を竹の棒に巻きつけ、たき火でじっくり焼く場面では、熱さや煙に戸惑いながらも、「おいしくなあれ」と願いをこめて、根気よく焼き続ける姿が見られました。少しずつふくらみ、こんがりときつね色に焼き上がっていくパン。立ちのぼる香ばしいにおいに、子どもたちの表情も自然とほころびます。

できあがったパンの味は、きっと特別だったことと思います。
体験を通して、働く人の工夫や苦労、そして仕事のやりがいにふれることができました。子どもたちにとって、心にも残る学びの時間となりました。

