子どもたちの声を聴く[Ⅱ‐459]
1 小学校始業式で「進級おめでとう」を/「入学おめでとう」「とうほっこのなかま」になった入学式/「入園おめでとう」入園式
始業式では、新2年生から新6年生それぞれの学年に、「進級おめでとう」の気持ちを伝え、新しく桐朋小の仲間となった人たちに「おめでとう」の気持ちを伝え、お互いに拍手でお祝いをしました。(幼稚園は、3月に進級式を実施)その後、私から少し話をさせていただきました。
新2年の皆さんへ。入学式では、学校代表として、桐朋小学校の紹介をお願いします。
新3年の皆さんへ。はじめてのクラス替えがあります。低学年校舎から高学年校舎へ移り、24人から36人へと学級の仲間が増えます。
新4年の皆さんへ。はじめての宿泊行事、八ヶ岳合宿があります。友だち、先生と協力して、たのしい合宿をつくってください。
新5年の皆さんへ。2回目のクラスがえです。高学年として、団活動、委員会活動がはじまります。1年生のパートナーを大切に過ごしてください。
新6年の皆さんへ。一学期、最後となる八ヶ岳合宿をたのしんでください。いろいろな行事、一つひとつを充実させてください。学校全体のことをみて、活動をすすめていきます。頼りにしています。
始業式の様子より
2 子どもたちの声を聴く
2年生は、入学式で、1年生へ桐朋小学校の紹介を表現しました。1年生のために、2年生になった喜びをもって、一生懸命練習をしていました。
「うれしくて うれしくて たまらない。たのしくて ドキドキが とまらない。よかった~。」
「はじめはどきどきしたけど、たぶんうまくできました。あたらしいともだちができました。たのしい にゅうがくしきでした。一ねん生と手をつないでたら、一ねんせいだったときのことを おもいだしました。」
入学式の様子からは、こうした気持ちはわかりませんでした。「学級通信」を読んで、この人はこんなふうに思っていたんだ、考えていたのかなどとわかり、嬉しくなります。
他の学年の人たちはどんな新学期を過ごしているのだろう。3年生の「学級通信」を読みました。
「36人ぜんいんお友だちになれたらうれしいなぁって思った。フルーツバスケットでみんなとしゃべれるようになってうれしかったよ。うんどうかいのみかぐらもたのしみだよ♪」
「クラスがえがきんちょうした。でも、たのしみもちょっとあった。2中のみんなといっしょじゃなくなっちゃったけど、それもいいけいけん。みんなとクラスがえをするからこそ、あたらしい友だちやまたちょっと学べるんだと思う。」
「ぼくは、3日間をふりかえって1日1日がすごくみじかくってあーもうちょうと1日1日がながかったらなーっておもっています。ぼくは、はやくりかやしゃかいなどの新しいじゅぎょうをやりたいです。新しいかん字やさんすうのこともがんばりたいです。」
など書かれていました。思ったこと、考えたことを伝えてくれる。それを新しい仲間と「学級通信」で読み合う。私も「学級通信」から、この人はこうしたことを感じ、考えていたんだと理解できました。嬉しいです。
5年生について、保護者の方よりお聞きしたことを少し紹介します。パートナーとなった5年生は、ドキドキしながら1年生のパートナーに電話をして、入学式の朝の出会いの約束をしたそうです。普段、家族や親せき以外に電話をする機会が少ないため、とても緊張していたと、我が子のことを温かく見守られていました。また、入学式の朝、早い時間に自分から起きていたことなど、パートナーとしてがんばっていることが伝わってきました。
子どもはすてきな存在です。いろいろな経験をして、自分を生き、育っていきます。
入学式の様子より
3 先生たちも学びます
先生たちも、一人ひとりの声を大切にして、お互いの気持ち、考えを出し合い、関係性、園、学校を築いていく中で、安心、信頼、自信、自由を育て、ひろげたいと考えます。
子どもとともに、園、学校を創ることで、子どもたちは主人公、主権者として生きることを学んでいきます。私たちも学んで成長していきたいと思います。
4月はじめ、今年度も「春季研究会」を行いました。今回は、東京大学の一柳智紀先生を講師に学びました。
桐朋小学校では、『学ぶことは楽しい!』『学びの過程や意味を大切にする』『子どもの発達に合わせた教育課程の自主編成教育を行う』などの〈9の柱〉を大切にして、子どもたちの様子から「考える喜びや好奇心を育む」、「誤りを振り返り、修正することを大切にする」、「『わからない』『まちがえた』と素直に言えることが価値となる教室の空気をつくる」、「知識の関連付け、情報の整理、推論を楽しむ経験、視点を変える活動を日常的に積み重ねていく」などを大事に実践をすすめようと話し合ってきました。外部の先生からも学んで、保育、教育をよりよくしたいと考えています。
今回の講師である一柳先生が書かれた『これからの授業研究法入門』第一章から学んだことです。
「授業において、わからなさは重要な学びの契機」「授業の中でわからなさが子どもから出されることは大切な瞬間」51ページ
「前提として、教室の中でわからなさを出すことができるかどうかが重要になります。(中略)わからなさに耳を傾けて応じてくれる聴き手がいるからこそ、わからなさが学びにつながっていると言えます。」55ページ/「「わからないことが大事」だとよく言われますが、そうしたわからなさの価値を共有するだけではなく、実際にわからなさを公的に表明する機会を設けること、またその中でわからなさが丁寧に扱われ応じてもらえることが、わからなさから互いに学び合う上では不可欠と言えます。」57ページ
実際にわからなさを公的に表明する機会、わからなさが丁寧に扱われ応じてもらえることをどれだけ大切にしてきたのかを考えさせられました。今年度の授業で意識してすすめたいと思います。
「話し方と目指す学び」41ページ
「「探索的な会話」と「発表的な会話」の双方が重要。2つを適切に用いることが教師には求められると指摘」41ページ
「他者とともに考え、理解を深めていくためには「発表的な会話」だけでは難しく、「探索的な会話」が必要になってきます。」同ページ
「たどたどしい子どもの語りを単に拙い話し方として捉えるのではなく、今まさに考えている証として見ることで、子どもたちの学びの可能性は広がっていくのではないでしょうか。」42ページ
今まさに考えている証として見る、よく子どもの様子を捉え、大切にしていきたいと思います。
「聴き手が他者とのやりとりの基盤となり、支えていると言えます。」58ページ
「どこからそう考えたの?」「どこで困っているの?」「これどうやるの?」「なんでそうなるの?」という問い。
「教師もまた子どもの言葉に耳を傾け、応じていること」「正解と言えそうな回答の考えがでてきても、すぐに納得するのではなく、教師自身が「よくわからない」と語り、本人や周囲に聴(訊)くことで、より深く理解しようとしていることがうかがえます。」61ページ
一柳さんに学んだことを少し書きました。学びの基本、土台として考えてみたいと思います。
新ばら(年中)の人からのプレゼント。ありがとう!