説明会へのご参加、ありがとうございます [Ⅱ‐464]
1、説明会アンケートを読ませていただいて
おかげさまで、先日2回目の園説明会、小学校説明会を終えることができました。皆さん、ありがとうございました。
1回目にいただいたアンケートを読ませていただいて、考えさせられ、励まされます。アンケートより学んだこと、考えさせられたことを、私のノートメモをもとに、少し紹介させていただきます。
〇「桐朋っ子かるた」を交えてのエピソード。蚕の飼育を通じて、昆虫の成長過程を学ぶだけでなく、命の尊さや養蚕の歴史にまで学びを深めるアプローチ。生きた教育の奥深さ。
〇かるたの読み札 「おおあめだ! しぜんひろばが海みたい」。雨が降ったとしても、雨でできた水たまりや、ぬかるんだ土に触れて遊ぶことのできる特別な時間と考える子どもたちの柔軟な発想力。
〇雨のしぜんひろばで先生も一緒に裸足になり、ふわふわの地面の感触を楽しんだ話。
〇子どもたちの挑戦する気持ちを尊重、結果だけに囚われるのでなく、それまでの過程やその中で新しい出会いや発見を大切にしていくことで、考えの視野を広げていくことができる。成果ばかりに目がいくのではなく、我が子が自分の気持ちと向き合える時間を大切にできるよう親としての振る舞いを見直したい。
〇平和について、大人になるとそのテーマに向き合う時間がなくなっていることに気づかされた。子どもが学校で学び、それを家庭に持ち帰ってきて、家族で話すきっかけに繋がり、大人もまた平和に着いて考える機会をもつ食卓を想像。
〇受験の渦中にいると、つい「できる・できない」という目先の評価で物事を捉えてしまいがち。けれど本当に大切なのは、その先の長い人生の中で、子どもが社会とどのように関わり、自分らしく生きていく力を育んでいけるか。今は、結果や表面的な評価に一喜一憂するのではなく、子どもの“根っこ”を育てる時期。
〇先生たちが、各人の個性を発揮すると同時に、一つのチームにおける存在として、共有されていることを垣間見た。理想的なチームのあり方なのではないか。
〇豊かな環境のもとで“自然”の流れに逆らわずに時間をかけて五感を大切に育む価値観。6年間を通じ世界や社会、学校生活、そして家族を含め自分自身に向き合ってきた桐朋っ子の、どんな土壌でも育つ広く太く長い”根っこ”の強さ。この「深くじっくり向き合える時間の豊かさ」が強み。また、日々、大人の基準や感覚だけで我が子の自然な流れを断ち切らないよう、親としての接し方を今一度見つめ直す契機に。
〇「根っこからなる木がカキにもブロッコリーにもなる」ような、個性を大切にする学校。人工芝の学校が増える中で泥んこ遊びを取り入れる本質的な教育や、自然散策など可能性を広げるテーマにワクワク。どこか懐かしい学校の雰囲気。
〇蚕を育て理科的、歴史的な学びに加え、糸をいただくという意味を考える機会とされている点や「地球市民の時間」で世界問題を自分事として捉え考える時間が大切にされている点。知識だけではなく心をたっぷり使って学びを深めていく教育の在り方。
皆さんが説明会で感じ、考えたことを届けてくださったアンケート。私たちの教育のあり方を見つめ、ひとが豊に育つ社会の創造へとつなげていきたいと学んでいます。たいへんありがとうございます。

2、一人ひとりの卒業研究
説明会では、桐朋小学校で過ごした一人ひとりが変化、成長していることを卒業期の取り組みを通してお伝えしたいと考えました。本校の6年生より学んだ「卒業研究」で、教育目標「子どもを原点にした教育の実現」に向けた取り組みです。
「卒業研究」では、その人その人が向き合う対象を決めて書いています。「卒業研究」のタイトルを紹介します。
カナヘビの生きる知恵/作曲家が音楽記号にこめた思い/お菓子作りとの出会い/子どもは世界の宝物(子どもの権利条約について)/ポケモン、ポケモンカードのルール、歴史/ゴジラと科学/化学との出逢い/認知症と音楽・将来の夢・六年間の思い出/伯乃富士の強さについて/平和について思う事/速い車をつくるには/オオサンショウウオについて/本/和歌/運動会について/私を成長させてくれたもの/…
一人ひとり、違います。生成AI時代に、豊かな生活、経験、感動を、自分のことばを大切にして、表現を通して成長しています。それでは、実際に書かれたものに触れて、卒業生の力を借りてお伝えします。
「生き物との八年間」/生き物と初めて深く関わったのは幼稚園。幼稚園の畑で友だちと一緒にカマキリやバッタを捕まえて飼育していました。家では、ダンゴムシ、ナメクジ、アリ、カブトムシ、ザリガニを飼っていました。
生き物をなぜ好きになったかというと、生き物がエサを食べている姿をみると、うれしいしかわいいなと思ったからです。(エサとは自分が用意した食べ物のこと)
生き物の種類別にどうやって飼育してきたかやその工夫、また、感じたことや学んだことを紹介。
カマキリ/生き物を飼っている中で一番楽しい時間はエサをあげるとき/八年間の中で一番力をいれたことは、カナヘビの飼育 *各章で、この人らしさがたいへん出ています。命と向き合い、自分と向き合い、うまくいかなかったことにも学んで活かしていることに感動しました。
生き物の飼育で学んだことは、自分が飼いたくて飼ってるからどんなに忙しくても疲れていてお世話をしないとという責任をせおうこと。言葉が話せない生き物だからなぜ死んでしまったのかなどを考えて次に失敗を活かすことが大切だったし、観察することも重要だった。
生き物と自然は循環してること。例えばコオロギを食べるカナヘビ、カナヘビを食べるカマキリ、カマキリを食べる鳥など、その生き物の死体の栄養をすいとって植物が成長するなど、全部循環していること。これを初めて知った時は、自然はすごいなーと感心した。…
6月12日、鶴見大学の三松幼稚園さんで学ばせていただきました。三松幼稚園さんは、總持寺の豊かな自然に恵まれ、子どもたち、先生たちがいきいきとしていました
「伯乃富士の強さについて」/私と相撲との出会いは、五年生の頃にママがテレビで見ていた相撲中継です。それまで私は相撲を全く知らなかったのですが、相撲中継を一緒に見ていたら、相撲独自の儀式やルール、仕組みが面白くて、だんだんと相撲に興味を持つようになりました。今回卒論を書くことになり、相撲の何について取り上げようか考えた中で、私が今一番注目して応援している力士である伯乃富士について書いてみようと思いました。
私はこの卒論を通して、私の推しである伯乃富士がなぜ強いのか、伯乃富士の相撲について考えていきたいと思います。この卒論をちょうど書いている2026年3月、伯乃富士と所属する部屋の親方との間にいろいろなできごとがあったそうですが、この論文ではそれについては一切触れず、純粋に強さだけを研究していきたいと思います。
伯乃富士が相撲を始めたきっかけ/私はこのきっかけを知って、初めは怖かった相手に勝てたことで自信がついたこと、それからずっと相撲が好きで、やめたいと思ったことがないことがすごいと思いました。そして、楽しいからこそ強くなるのだと思いました。/伯乃富士の強さについて/わたしの仮説と確かめ/令和八年初場所八日目、伯乃富士対大の里の取り組みをもとに/令和八年初場所十一日目、伯乃富士対安青錦の取り組みをもとに/*各章で、この人らしさがたいへん出ています。仮説を立て、深く理解したことから、さらに自身を見つめていくことに感動しました。少し長く引用をさせてもらいます。
力士の強さは技の強さだけではないんだということに気が付きました。伯乃富士はインタビューで「勝った相撲の倍くらい、負けた相撲は見直します。幕内は全員が怪物。その中で自分は細かいところでやっていくしかない」と答えています(出典3)自分の弱点と向き合いつつ、相手をとことん研究していました。私だったら試合に勝ったら浮かれて練習をサボりそうなのに、勝っても練習するなんて私にはできないと思いました。また伯乃富士は寝る前、明日の相手とどう戦おうか考えているそうです。毎日の稽古と、どうやったら勝てるのか研究に研究を重ねて強くなっているんだなと思いました。伯乃富士の技を一つ一つ細かく丁寧に磨いていっている部分は今回調べてみて初めて分かったことでした。そして、伯乃富士が相撲を始めた時から、自分の弱さと向き合って磨いていったから今の伯乃富士があると思いました。
力士たちは全員が一番下の位から始まって上の位を目指して数えきれないほどの努力を積み重ねている。私はテレビで見る相撲の取り組みだけを楽しんでいただけで、この取り組みまでの見えない部分に、こんなに大変な面があっただなんて知りませんでした。…
いろいろな機会に、本校で育った人たちが卒業期にどのような変化、成長した姿を見せてくれているのか、卒業生の力を借りてお伝えしたいと思っています。説明会では限られた時間で、少ししか伝えられないことが残念です。
「卒業研究」を読ませてもらうと、あらためて自分が自分を成長させていること、それいいね! と友だちが認めてくれることを感じさせられます。
桐朋小学校では、子ども一人ひとりを大事にし、心を込めて寄り添う努力をすること、これからも大切にしたいと思い、努力していきます。
三松幼稚園の4・5歳の人たちとのお散歩を楽しみました