希望を紡ぐペーパーミラクルズ:後編
「ファッションショーをやりましょう!」
高垣さんが、打ち合わせの際に話してくれました。
SDGsの話や差別問題に踏み込んだ授業になると、どうしても暗い話、課題中心の話で終わってしまいます。しかし、パキスタンの輝きの部分も共有したいという高垣さんの思いから…なんと教職員がファッションショーのモデルに!
煌びやかな衣装を身にまとい、教職員がランウェイを歩く。大人も子どもも笑顔になる時間でした。一人ひとりの衣装にペーパービーズが使われており、子どもたちも興味津々でした。
・今日は、ゴミに見える物を、大切に新しい資源として再利用し、すてきなアクセサリーとして売り、「何もできない」と呼ばれた人にも環境にも、とてもやさしく活動している方とふれあいました。ブレスレット作りや、ペーパービーズ作りが、すごく楽しかったし、その方が活動拠点としている国のあいさつの仕方や、名前の紹介の仕方を教えてもらい、すごく心に残る授業でした!
・高垣さんみたいにはなれないけれど、困っている人がいるのでぜいたく言わず、ゴミなの?と自分に問いかけていきたいです。ゴミになってしまう紙も工夫したらビーズになり、生活できるということが1番印象に残っています。ちなみに、先生みんな似合ってたし、面白かったよ!
・民族衣装を見たのですが、アクセサリーはペーパービーズでした。つまようじに紙を巻いたものが美しく、価値のある物に仕上がっていくのが、ほかには無い新しい感覚でした。サフィアさんの「私や他の身体障がい者と接する時には、何もできないのでは、とは思わないでください」という言葉。これは私も共感しました。“何もできないときめつけないで”“私にもできることがある”という思いが伝わってきました。私達が『ゴミ』と思っているものも、ペーパーミラクルズでリメイクできたり、特別な、世界に一つの宝物になるということがこの講演でわかりました。
・ぼくはまず、工事現場とかにある簡易トイレとかでいいからすぐにトイレを作ってあげて助けたい!ぼくは政府のこととかよくわからないけど、国の防衛とかいってないで、早く困っている人を助けてほしい。学校の校舎をつくる、まちを復興させる、仕事がない人のために仕事をつくる。とか、そういう事を早くやってほしい。
ペーパービーズで作ったアクセサリーは、自分の宝物にしたり、両親にプレゼントしたり、兄弟・姉妹にプレゼントしている人もいました。放課後の時間や、家に帰ってからもペーパービーズ作りに挑戦した人が大変多く、一年の最後にふさわしい授業となりました。
翌日、ある子から「これクリスマスプレゼント」と言ってもらった、ペーパービーズで作ったアクセサリー。最高のプレゼントです。
年が明け、また子どもたちと一緒に、地球市民の一員として、自分たちにできることを考えていきたいと思います。