ツリーハウスの子どもたち[Ⅱ‐449]
中休み、しぜんひろばのツリーハウス【注1】に行きました。ロープ前、子どもたちが列をつくっています。上に登れる人数は4名としています。
待っている人たちは、登りたい思いがあふれています【注2】。順番が来て、ロープにしがみついたものの、手と足の力で上ることができない人がいます。その人の背中やおしりを支える人もいます。しばらく粘ったけれども、登ることができないで、下に降りる人もいます。時々、先生、抱っこ! 支えて~という人もいますが、自分や友だちに、ロープやまわりの木の助けを借りて登ろうと、励まします。

ロープを持ち、からだを反らして、足で踏ん張り、手の力で登ろうとします。登ることができた人のマネをするものの、うまくいかずに諦めた人もいます。挑戦する姿を見守り、応援します。登ることができるようになると、登り、降りを何回も繰り返していました。さらに自信を持つと、何秒で上れるか、別の登り方に挑戦するなどもしています。
いいなあと思うのは、登りたいと思う気持ちがいっぱいであること。順番を待つこと。できない人の背中やおしりを支えること。見本やアドバイスを伝えあうこと。登れた時の喜びをあらわすこと。登ったものの降りることができず、勇気を出そうとすること。まだまだたくさんあります。

降りるのも、いろいろと方法があります。両側で飛び降りる人がいます。飛び降りた場所には、しぜんひろば委員の人たちが落ち葉を敷き詰めてフカフカにしてくれています。
しぜんひろば側に降りるのは、高さがあるため、かなり勇気が必要のようです。飛び降りることは怖い人は、慎重にロープと木を使って降ります。降りるから登るのを待って、と声をかけています。そして登る順番を待つ人たちが受けとめます。そうしたやりとりも見られ、いいなあと思います。
登ると、景色がいいそうです。登れたという喜び、自信、誇りなどもあるのでしょう。「先生もどう、登ってみない。」と言われました。嬉しいお誘いです。(2025年12月15日快晴)
注1 ツリーハウスは、しぜんひろば委員会の子どもたち、先生、卒業生で力を合わせてつくりました。階段をつくらず、ロープをくくりつけ、そのロープや友だちの力を借りて登ってみようとしています。
注2 子どもの姿より、やりたい!に火をつけること、やりたいけどできない、できないけどやりたいことの大切さについて学んでいます。共同研究者の久保健太さんから、エンゲストロームの学習論<1.やりたい! 2.やりたいけど、できない。できないけど、やりたい 3.やった! できた! 4.いつでも、どこでも、やりこなせる 5,できるようになったことが、周囲に波及する>を教えていただきました。