その人その人に内在する自己発達力を大切に [Ⅱー359]
初等部の各学級では、通信を発行しています。通信は、子ども同士、子どもと教員、保護者と教員などの信頼関係を築き、深めていくうえで大事な役割を果たしています。
今年度、幼稚園は、年少「たんぽぽつうしん」、年中「ばらぐみつうしん」、年長「ゆりぐみつうしん」を、小学校は、1年「すたあと」「はれたり くもったり」「1にしつうしん」、2年「レッツ」「七ころび 八おき」「きらり」、3年「まなびば!」「だいじょうぶ」、4年「ぴーす!」「PARETTO」、5年「ともに歩もう」「untitled」、6年「ラスト・パート 学校最後の1年だから」「最高学年」など、を発行しています。6年生は、「最後の1年」「こんな学級にしたい」思いを込めて、その人その人が通信名をつけ、日々変化しています。
通信に込められたいろいろな願い。たとえば新任のKさんは、「みんなでクラスをいっしょにつくっていくときに、たいせつにしたいなと思っていることがあります。それが、この学級通信のタイトル『七転び八起き』ということば」「時に転んでも前向きに子どもたちとの毎日を過ごしてまいりたいと思っております」と書いていました。これからも<学級の物語>を楽しみに、子どもたち、保護者の皆様と読み合いたいと思います。
続いて、4月の通信から、3年生の声を紹介します。3年生は、小学校で初めてのクラス替え、24名から36名へ変わりました。どんな気持ちでどのように過ごしているのか見守り、安心感や信頼感をもてるようにしたいです。
たのしかったドッチボール
ぼくはドッチボールがきらいでした。だけどきょう体いくでやってはじめて「ドッチボールっておもしろいんだなー」と思いました。きのうのドッチボールはまえやったドッチボールよりも、どんまいなどのこえかけがふえている気がしました。こんどやるときは、自分もこえかけができるようにどりょくします。それと、こんどやるときこそがんばってあい手がなげるボールをキャッチしてみることにします。
休み時間、たくさんの技を見せてもらいました。しなやかで自由な心と身体です
いけぽちゃしないでよかった
今日しぜんひろばのいけで、SちゃんとМちゃんとにかちゃんが、(石とび)のお手本をみせてくれた。/ぼくは、びびったけど、おうえんをしてくれた。
そしてできた。/がんばって4回・5回くらいできた。
いけぽちゃしないでよかった。(斜線は、行替え)
4月、新たな環境で、新しい自分をつくろうとはりきっています。「はじめて「ドッチボールっておもしろいんだなー」と思いました」「びびったけど、おうえんをしてくれた。/そしてできた。」など、驚きや発見の中で、文化や友だちへの理解を深めています。考えてぴったり合うことばを探し、表現をしながら自己を成長させています。そのことを私たちは励ましていきたい。子どもたちから、人はいつでもどこでも「選んで自らを創り出していく一瞬」がある、人は「『その気』になって選んで変わる」ことなど大切なことを教えられます。また、遊びや学びが、人や事物そのものに触れて学ぶ、人と人を結びつけていることも。
子どもたちにいまを大切に過ごしてほしい。子どもたちといまを大切に過ごしていきたい。新緑がまぶしい季節を迎えました。皆様、2023年度もどうぞよろしくお願いします。(PTA機関誌『わかぎり』1号、7月発行より)
職員室前の掲示板。たくさんの人が見ています