「できそう」「おしい」を目指す体育
3学期、器械運動を行いました。
4年生は、少しずつできていく感覚を自分一人でなく、班の4人で感じられるように、声のかけ方や学び方を身に着けていきます。授業でポイントを抑えながら、ヒントを出し合います。
例えば、1~3年生の学びをふまえて、4年生の器械運動の鉄棒では「足かけ上がり」や「後方足かけ回転」にチャレンジします。普段使わない体の使い方をしたり、体を後方に投げ出すような動きをするので、怖いと感じる人もいます。
「できるかな」
「むりかも」
と思う人ももちろんいます。
でも、体育の学習では「できる」は最終のゴール地点であり、そこを一番に目指すのではなく、「できる」にたどり着くまでを学んで、みんなでだんだん上達していくことを分かち合うことを目指しています。大事なことは
「技ができそうとか、おしいは失敗ではなく、ちょっとできるようになっているんだ」
ということをみんなで理解して学ぶことです。
このことを、特に器械運動の授業では繰り返しメッセージとして、発信していきます。
「おしい」=「できない」ではなく、「おしい」=「できそう!」「少しできるようになった」なのです。
この意識の持ち方で、学んでいきます。子ども同士で
「さっきより、いい感じ。もう少し〇〇して!」
「おしいまできてる!」
「もっと、〇〇して!」
などの声かけから、明らかに応援しながら、一緒に学んでいる様子が見えます。この「おしい!」を大事にできるということは、チャレンジの気持ちを大事にできるということなのです。失敗してもいいのです。
最後の授業までには、たくさんの「おしい」感覚から「できそう」になる手ごたえを感じ、中には「後方ひざ掛け回転」のゴールにたどり着く人もいました。
だれかが、さっきよりおしいとき、できたときに
「お~!!!」
「やったじゃん!!」
などの歓声が上がるのも特徴です。このよい雰囲気や感覚を自分だけでなく、周りの友だちも感じているところが素敵です。
「できそう!おしい!」を目指して、みんなで学んでいく体育。
もちろん「できた」や「もっとできた」も大事にします。
こんな風に一人一人個人の目標を班で共有し、我がことのように協力し合っています。