3学期のふりかえり② 1,2年生のえん筆けずり

1年生は3学期にひごナイフの取扱いの授業があります。桐朋小学校で大事にしている学びの一つです。けずる真似から割り箸の先を少し削ってみるところから学びます。扱い始めて間もない1年生はもち方や力の入れ方に不安や怖さなどがあります。

そこで2年生の登場です。1年間ひごナイフの練習を折を見てやってきました。各クラスだけでなく、他クラスの2年生同士で学び合ったりしてきました。安全にきれいに削るやり方、どうすれば1年生にわかりやすく教えることができるか、2年生も自分たちで学び合ってきました。

写真を見ながらどんな風に教え、どんな声をかけていたのか、ぜひ想像してみてください。

 

 

3学期の振り返り① 読書団の活動

  •  2018年度後期の読書団は、読書家のメンバー11人が集まり、みんなでアイデアを出し合って充実した活動ができました。読書ノートを書き、それぞれの読んでいる本の紹介をして、読書の幅を広げたり、みんなで上橋菜穂子さんの守り人シリーズなどを読み、読書会を開いて、それぞれの感じ方を交流したりしました。

 上橋菜穂子さんの読書会では、本に出てくる食べ物や飲み物を再現し、味わいながら物語の世界を語り合おうという楽しいアイデアが出て、「バルサのお茶会」と「バルサの食事会」(通称:バルサ会。「バルサ」は守り人シリーズの登場人物)と称し、ラコルカ(乳茶)やハラク(蜜入りハーブ茶)、タンダの山菜鍋などを作って、食べながら本についておしゃべりしました。

火の番をしながら、読書!

タンダの山菜鍋と菜飯
レシピは『バルサの食卓』(新潮文庫)より

「おいしい!」
「本で読んだイメージどおり!」

 

 最後の団活動の日には、みんながこの1年間に読んだ本(の一部)を持ち寄って、図書室のじゅうたんに並べてみよう!ということになり、みんな本の山を抱えて集まりました。並べてみると、全部で381冊!「これ、ぼくも読んだ。良かったよね。」「あ~、このシリーズはおもしろかった。」「私も好き~」本を囲んで、わいわいと楽しい時間を過ごしました。

 

 

壮観!

卒業生の思い出の1冊

 6年生が卒業しました。卒業生に、この6年間に読んだ本の中で、下級生にもぜひ読んでほしい「おすすめの1冊」を選んで書いてもらい、図書室の掲示板に貼りました。下級生が掲示板を見上げて「〇〇さんのおすすめの本、今度借りてみよう」などと言っています。

卒業生おすすめの本の掲示板

 図書の時間に、自分にとって「6年間のベスト1の本」について書いてもらったので、いくつかご紹介します。

 

 この本を選んだ理由は、読書がそんなに好きじゃないぼくが読んで、たぶんはじめておもしろいと思った本だからです。この本は読んでいる人に、その場面の緊張感がすごく伝わってきて、どんどんページをめくりたくなり、一度読み始めるとねむくなるまでやめられないほどおもしろいです。(『名探偵カッレくん』)

 

 私がなぜこの本を選んだかというと、一番たくさん読んで一番不思議に思ったからです。この本はおもしろい反面、切ないような悲しいような部分もあります。私は「星の王子さま」を知りたくて何度も何度も読みました。でも、最後の所は読んでも読んでも、あまりわかりませんでした。なので、久しぶりに読もうかなぁと思っています。中学生になって読んだら、また『星の王子さま』の世界がちがって見えると思うので楽しみです。(『星の王子さま』)

 

 この本は、4年生の時から読み始めました。悪い人が一切出てこなくて、すごく幸せになれるお話です。私はアンが大好きです。けしてあきらめない心、裏切りのない友情、ポジティブにとらえること、そして愛情たっぷりでだれにでも優しいところ、そんなアンにつられてこっちまで想像力が豊かになっちゃうお話です。(『赤毛のアン』)

 

 なぜこの本にしたかというと、ふと図書室で取った本に、こんなにはげまされると思わなかった1冊だからです。中でも私が心にひびいたのは、「投げ出さないことだよ。苦しいときほどさ。」と、「あきらめなけりゃ、できるんだよ。たいがいのことはさ。」という言葉です。この二つの言葉で私は何度もはげまされました。(『空へ』)

 

 この本は、とても一つ一つの表現する言葉がていねいでくわしくて読んでいてイメージしやすいと思ったので、ベスト1に選びました。心にのこった言葉は「迷惑かけずに存在できるものなんか、どこにもないのよ。」という言葉です。(『紙コップのオリオン』)

 

 「親切というのはとても些細なことです。」この言葉が印象的でした。親切にしてくれた人からすればあたりまえで気にもかけていないと思っていても、自分としてはうれしかった事が今までにもたくさんありました。主人公がぼくと同じ年だったこともあり、主人公の友達、そして家族の気持ちが伝わってきました。“些細な”、相手を思いやったり、考えたりする気持ちが、伝わってきました。(『ワンダー』)

 

 読み始めるとやめられなくなるほどおもしろい本、何度でも読み返したくなる本、幸せな気持ちになれるお話、大好きな登場人物、心に響く言葉・・・それぞれの幸せな出会いがあったことを嬉しく思います。卒業おめでとう!

一人ひとりの輝く姿に感動 ―卒業、おめでとう― [Ⅱ-187]

 3月15日、卒業生の保護者、ご家族のみなさまのご列席をいただく中で、第60回卒業式を行うことができました。たいへん嬉しく、ありがたく思います。保護者のみなさまには、お子さまのご卒業を心からお祝い申し上げます。また、今日まで、私たちの桐朋教育に温かいご理解とご協力をいただいたことに対し、御礼申し上げます。

 卒業式での「お祝いの表現・在校生(を代表しての5年生)」、「卒業生の表現」は、一人ひとりが輝いていて、たいへん素晴らしいものでした。いろいろなことが心に浮かび、心がふるえました。

 私が、みなさんに話したことの中から、「30条から成り立つ『世界人権宣言』を知っていますか?」を取り上げます。卒業生のみなさんと学んだ「トピックス」(週に1度の授業)では、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんの仕事を教材に、世界の子ども、世界の出来事について考え合うことなどをしました。そして、みなさんから、もっと世界のことを学んでいきたいという感想、意見を聴きました。そこで、卒業式では「世界人権宣言」を取り上げよう、この宣言に掲げられた世界をみなさんといっしょに築いていきたいという気持ちをもって話したのです。

 [世界人権宣言] 20世紀に起こった二つの大戦で、世界中の人が深く深く傷つきました。そのような戦争を二度と起こさないために、そして世界が平和であるためには、一人一人が大切にされる世界でなければなりません。それを言葉にしたのが「世界人権宣言」です。条文を3つ紹介します。詩人の谷川俊太郎さんが訳したものです。

  1条 一人ひとりがかけがえのない人間であり、その値打ちも同じです。だからたがいによく考え、助け合わねばなりません。

  19条 私たちは、自由に意見を言う権利があります。だれもそのじゃまをすることはできません。(すべての人の自由と権利を守り、住みよい世界をつくろう)

  26条 人は教育を通じて、世界中の人と共に平和に生きることを学ばなければなりません。

 世界人権宣言は、約70年前にできたものですが、現在でもなお、世界中の人々が幸せに暮らせるための拠り所となっている約束です。しかし、この宣言が目指した世界が実現できているといえるでしょうか。まだまだ多くの取り組みが必要です。みなさんは、「ラオス応援プロジェクト」に取り組んだり、広島修学旅行など学んだことをもとに、長い時間をかけて台本にし、みんなで演じたということなどもその一つだと考えます。 

 これからも、一人ひとりが大切にされ、平和な世界を築いていくために、たくさん学び、多くの人と協力していこう。

  卒業おめでとう!

 

未来を創る

本日、3月15日。春うららかな日差しのもと、卒業式が行われました。

この卒業式のテーマは、「未来を創る」です。

子どもたちは、6年間の小学校生活を振り返り、そして未来に向けての想いや考えを自分の言葉で表現しました。真っすぐ前を向いて表現する姿は、頼もしくもあり、希望に満ち溢れているようでした。

羽ばたけ、広い世界へ。

心から、卒業おめでとう。

6年生を送る会の風船飛ばし。願いをこめて。

空高く飛ばしていきます!

そして、卒業式に向けての準備。背景幕は、3年生が創りました。

当日の朝。5年生が6年生にコサージュをつけてあげます。いよいよ卒業式が始まります。

卒業生として、堂々と胸を張って。

5年生の表現。最高学年として、これから学校を引っ張っていく存在です。

一人ひとりの想いがこめられた、卒業生の表現でした。

6年生最後の放課後

今日は、6年生最後の放課後。時間が来るまで精一杯遊んでいました。学年を越えてグラウンドでサッカーをしたり、野球をしたり花いちもんめをしたり。教室内では、いつものようにおしゃべりに花を咲かせていました。

明日、それぞれの思いを抱いて桐朋小学校を旅立ちます。