投稿者: tohoblog
桐朋小だよりを更新しました。
「桐朋小だより」を更新しました。以下、2023年度更新記事一覧です。
タイトルをクリックすると記事が読めます。
子どもたちの声を、ぜひご覧ください。
(2022年度記事一覧は、こちらからご覧になれます。)
3月28日(木) 「卒業式、『自分らしさ』と向き合って」
3月19日(火) 「『新・ツリーハウス』情報」
3月10日(日) 「『6年生を送る会』より」
3月2日(土) 「6年生からバトンを引き継ぐ」
2月21日(水) 「憧れる気持ちをきっかけに」
2月13日(火) 「イスラミックスクールとの交流」
2月9日(金) 「雪だ!つめたい!でも楽しい・・・!」
2月5日(月) 「走れ!自分だけの″モーターカー″」
2月1日(木) 「心おどる『昔遊びの会』」
1月27日(土) 「桐朋小学校×短大『星の王子様』」
1月24日(水) 「進化しているよ、放送番組!」
1月20日(土) 「芸術鑑賞教室~あれ?見えないものが見えるぞ!~」
1月17日(水) 「伝えたい・届けたい相手がいるから」
1月12日(金) 「遊びを通して」
1月7日(日) 「きょうね みそをつくってね すっごくたのしかったんだよ。」
12月31日(日) 「希望を紡ぐペーパーミラクルズ:後編」
12月27日(水) 「希望を紡ぐペーパーミラクルズ:前編」
12月21日(木) 「12月のできごと(2)」
12月17日(日) 「12月のできごと(1)」
11月30日(木) 「身体全部をひびかせて!」
11月22日(水) 「新しいものや未知なものにふれたときの感激を」
11月15日(水) 「秋の遠足~多摩動物公園~」
11月2日(木) 「秋のお休みに・・・」
10月30日(月) 「しぜんひろばの『柿』が大豊作」
10月26日(木) 「物質の『三態』に迫る」
10月17日(火) 「ものの長さは〇〇でなんこ分?」
10月13日(金) 「笑顔あふれる、桐朋小学校の運動会」
10月4日(水) 「赤に、白に、エールを!」
10月2日(月) 「高校生による放課後企画~お姉さんたちが教えてくれたよ!~」
9月30日(土) 「来年は僕たちが!」
9月28日(木) 「走って、投げて、遊ぶ会」
9月25日(月) 「炎と星空と~八ヶ岳の夜~」
9月19日(火) 「形を変えると重さは・・・」
9月16日(土) 「カップで何杯分?」
9月14日(木) 「木管の調べ~五つの楽器、五つの性格~」
9月10日(日) 「防災の日」
8月28日(月) 「笑顔でつながる~カザフスタンの先生との交流~」
8月21日(月) 「″あさがお″にエール!」
8月15日(火) 「かわいそうなゾウ」
8月14日(月) 「3年生の栽培活動」
8月7日(月) 「外国語活動~通じ合うことの喜び~」
7月31日(月) 「土から始まるじゃがいもづくり」
7月25日(火) 「竹馬づくり」
7月19日(水) 「1学期終業式」
7月16日(日) 「はじめての合宿へ~キーワードは面白がる!~」
7月12日(水) 「本物のかめ!」
7月10日(月) 「桐朋小学校の【自治】②~桐朋なつまつり~」
7月8日(土) 「桐朋小学校の【自治】①~みんなの声の木~」
7月7日(金) 「大きなのっぽの古時計」
6月30日(金) 「1年生との交流会」
6月25日(日) 「ものと現象と仲間と…対話しながら深く学ぶ」
6月22日(木) 「雨の日に聴く『すばなし』」
6月15日(木) 「6年生、七頭舞を学ぶ!」
6月13日(火) 「『いざ』というときのために」
6月9日(金) 「見た!感じた!味わった!『みんなで創った3日間』②」
6月7日(水) 「見た!感じた!味わった!『みんなで創った3日間』①」
5月31日(水) 「大人たちの役割」
5月26日(金) 「雑巾救出大作戦!」
5月20日(土) 「広島から、世界中の平和を」
5月19日(金) 「田んぼで”おけら”を発見!」
5月15日(月) 「縄文時代に思いを馳せて・・・」
5月10日(水) 「青空の下で消防写生会」
5月8日(月) 「はじめての図書室」
5月4日(水) 「ヨウ素液をかけると見えてくる?」
5月2日(火) 「高尾山で自然あそび」
5月1日(月) 「どろんこチャンピョン!」
4月27日(木) 「わくわくドキドキ、新入生歓迎会」
4月20日(木) 「地区懇談会がありました」
4月15日(土) 「いろいろな教室で」
4月13日(木) 「空にはおひさま!」
4月12日(水) 「新しい仲間を待っています」
4月10日(月) 「新年度がはじまりました」
卒業式、「自分らしさ」と向き合って
うららかな春の日差しのもと、卒業式が行われました。
この日のために、6年生はたくさんの準備をしてきました。
気持ちをこめて。みんなで一つの表現を創り上げるために。
在校生代表として式に参加する5年生も、練習から熱が入っていました。
当日の朝。5年生が一人ずつ、6年生にコサージュをつけます。
卒業式の会場には、3年生が描いた絵が飾られました。
この卒業式のテーマは、「自分らしさ」です。
子どもたちは、6年間の小学校生活を振り返り、そして未来に向けての想いや考えを自分の言葉で表現しました。真っすぐ前を向いて表現する姿は、頼もしくもあり、希望に満ち溢れているようでした。
羽ばたけ、広い世界へ。
心から、卒業おめでとう。
ともに考え合う平和教育➁ [Ⅱ-384]
コラム383からの続きです。
多方面からの学び
【中村】教科書や日本の児童書を読むと、被害のことはいっぱい書いてあるけれど、加害はほとんど触れられていないんですね。桐朋小では、大久野島の毒ガス製造や中国での使用、戦後秘密裡に毒ガス製造し中国に遺棄、2000年代に被害をもたらすなど、課題の事実も学びます。2度とこうしたことを起こさないように願って。特にアジア太平洋戦争の歴史を学ぶときは、いろいろな立場から物事を見ていくことができるように意識しています。
【編集】ニュースで死傷者何名、負傷者何名みたいに「数字」が伝えられますよね。一人ひとりにお父さんお母さんがいて、愛する人がいて愛されていたのを想像できないと、ただの数字になってしまう。戦争の報道を見ていてそれが怖いです。
【中村】数量で被害を捉えること、個々の命において被害を捉えることを大切に考えます。ガザ空爆で両親と妻娘を殺されたアブ・ムハンマドさんの記事に心が震えました。娘さんはガザの電気不足を解決するため、工学を学ぶのが夢だった。残された赤ちゃんのミルクさえなくてもう駄目だと思うが、この子と息子を育てるため強くありたい、爆撃や殺戮を恐れる必要なく生きたいと願う内容でした。一人ひとりをできる限り捉え、かけがえのない命を大切にしていきたいです。
【編集】報道だと映画のシーンのような、現実感がなく流れてしまう時がありますが、日常のこととつなげられたら、そうならないかもしれないですね。
【編集】記事になっているうちはまだ良くて、無関心なるのが恐ろしいです。時間が経つにつれ、忘れられてしまう。
【中村】修学旅行では、子どもたちが爆心地そばにあったお墓やお地蔵さんなどを触ってみて、爆風や熱線のすさまじさを感じます。現地に行って、75年以上前の出来事を実感し、想像します。また、平和資料館で涙を流している人がいたり、じっと立ち止まってみている人たちがいるっていうことが平和への希望で、子どもたちもそこへ来たたくさんの人と出会うこと、そこでいっしょに感じることは、すごく大きな経験となり、記憶に刻まれると思っています。
【近藤】広島修学旅行は、とてもいい内容だと思います。広島や大久野島で大切な課題を学び、重い気持ちにもなりますが、宮島に行ったり、アクティビティーを楽しめる時間もあります。
【編集】行く前は「怖い」「嫌だ」って思ってしまうと学びが止まるのではと、少し心配だったんです。でも学びとアクティビティの時間があり、ホテルで夜お友達とおしゃべりをしてとても楽しかった、また広島に行きたいと言っています。よし勉強するぞ! と構えるのではなく、日常の中で考えるのは大事ですね。
【編集】お友達と一緒に学んでるっていうのも、大きいですよね。
【近藤】発達段階や感じ方は人それぞれなので、原爆の映像や写真など、無理強いしてみせることはしていないのです。原爆のお話をする方も、「今からちょっと怖い映像を出すけれども、下を向いていてもいいよ」と事前に言ってくださいます。
これからの課題
【中村】子ともたちに証言をしてくださった方たちも90代のご高齢となり、今後被爆証言をどう学ぶのか大きな課題です。
【近藤】保護者に向けた修学旅行の報告会で、「広島のお話を聞いた僕たちが、今度は語り部にならなければならない」と言った子がいました。聞いた保護者からは、「この子どもたちが大人なっていくというのは心強い」という感想がありました。ただ、世界や日本の現状は厳しい時代になってきていると思います。SMSなどで情報が氾濫している中、何が本当のことか見極める力を育てていかなければなりません。
【中村】目の前の子どもたちがこれから社会出て行く時にこんな社会や世界にしたい、という願いを持って、大人が現在を生きなかったら絶対にいけないと思う。やはり、戦争はいけない、するのはおかしいと声を上げていくべきだと思う。ガザ地区で多くの命が奪われている。イスラエルの大規模攻撃は国際法に違反です。ロシアのウクライナへの侵略は、国家主権の尊重、他国の領土の尊重という国際ルールが守られていません。戦争止められず、大人に力がなくて申し訳なく思う。でも諦めないで、自分ができることを考えて行動したい。それをできるだけ具体的に子どもたちに伝え、話し合いたいと思っています。
年長組 園外活動(登戸、多摩川)
最後に
【中村】子どもの権利として「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」権利があります。それは、日々が「安心」「自由」に「自信」を持って過ごせる、この時間が楽しい、人と交わることや自然との触れ合いが心地よいということなどを経験しながら培われます。そういう園、学校生活を創っていきたいです。その日常から、平和な世界の実現をすすめたいと思います。
「新・ツリーハウス」情報
今、桐朋小学校のしぜんひろばで、”とある計画”が着々と進んでいます。
それは…
「ツリーハウス」作りです。
思い返すと、20歳を迎えた卒業生が6年生の時、桐朋小学校で初のツリーハウスを作り上げたのです。
※2019年に現在の場所に移転していますが、これは以前のしぜんひろばに作られたツリーハウスです。
当時のしぜんひろば委員会・委員長の自主学習ノートには、
全校のみんなの願いを聞き取り、それを形にしている途中の設計図が書かれていたのを覚えています。
元をたどると、「ツリーハウスというものを作ってよいか」先生や在校生に何度も意見を求め、安全の確保やつくり方など、委員会で話し合いを重ねていました。(勿論、大人の手を借りながら…)
ようやく納得してもらい、GOサインが出され、夢のツリーハウス作りが実現できたのです。
発案から、約2年ほど、かかりました。
そして、現在。
昨年度からの2年計画で、「新・ツリーハウス」を作っています。
委員会の時間だけでなく、春休みや放課後に集まって、材料の買い出しから組み立てまで、みんなで協力して進めてきました。
一先ず、土台の完成です!
実際に乗ったときの満点の笑顔。
さて、次は(上を)どんなつくりにしていくか?
1年生から6年生まで、みんなが楽しめるツリーハウスにするには、どうしたらいいだろう?
受け継がれながら、新たな夢がふくらみます。
ともに考え合う平和教育➀ [Ⅱ‐383]
PTA編集部の方から「ともに考え合う平和教育」を提案していただき、座談会を開きました。その様子を3回にわたってお伝えします。3月発行、PTA機関誌『わかぎり』より転載させてもらいます。
5・6年生と先生で、しぜんひろばにツリーハウス(土台)をつくりました。
桐朋小の理念でもある平和教育。学校生活を通して平和の大切さを学んでいる子どもたちですが、その全貌はなかなか保護者にはわかりません。
さまざまな学年の子どもを持つ編集セクションのメンバー(【編集】)が、樋口先生(【樋口】)にコーディネートしていただき、中村校長先生(【中村】)と近藤先生【近藤】にお話を伺いました。
桐朋の考える「平和教育」とは?
【中村】1947年に桐朋学園として「第2の出発」をし、学園の教育理念として、1947年制定教育基本法の精神を据えました。この教育基本法は、日本国憲法の民主主義と平和の理念の実現を「根本において教育の力にまつべきもの」と宣言しています。ですから、桐朋学園は憲法の掲げる恒久平和の実現を目指して教育を進めています。このような歴史と意義を踏まえて、私たちは教育活動を行っています。
【近藤】学園創立当初から、子どもたちと平和の問題を考えたいと戦争や平和を扱った文学作品を教材に取り上げ、学んでいました。PTAでは、桐朋小の保護者の戦争体験を集め1冊の本として出版し、各家庭に配っていました。修学旅行で、朝鮮の人たちの強制労働によってつくられた長野の松代大本営跡地に行って、学んだ時もありました。広島に行くようになったのは 1996年からです。
【編集】井の頭公園の彫刻園に、北村西望が長崎の平和祈念像を制作したアトリエがあって息子とも行くんですが、彼の中ではまだまだ平和という概念と結びついている感覚はないようです。
【中村】戦争の事実や戦争に関わる作品に学ぶ機会を大切にするとともに、日常の中で、子ども同士でうまくいかないこと、意見の違いが出ること、遊びなどでぶつかること、…様々な場面でその違いを話し合ったりして、相手の気持ちや考えを理解し合って、相手もかけがえのない存在なのだ、と学んでいく。そうしたことが、実は大切な「平和」教育と思っています。
桐朋小は一人ひとりが自分自身の人生の主人公に、社会の創り手に育っていくことを教育目標の一つとし、その実現のために平和の創り手としての根っこを育てていくことを大切にしています。
【樋口】6年の先生から、平和教育は5、6年生にスポットがあたりがちだけれど、1年生の時から様々な教科で取り組んで、教科だけじゃなく、放課後だったり自治の活動だったり、いろいろな所でだんだんと点が結びついて、線になっていくようなイメージでいる、という話が届いています。息子さんが今は結びついてないとお話がありましたが、こういうベースになるものがあって、高学年になった頃に具体的につながっていくのかな、と思います。
【編集】低学年は日常生活のコミュニケーションで相手の気持ちを思いやるということを知っていき、そこから平和、日本とかだんだん興味が大きくなっていく、という感じでしょうか。
【中村】6年生の授業で、友だちの言ったことが自分では思いつかない考えだったりした時に「それいいね」「なるほど」って自然に言える。新しい視点に触れ、考えを膨らませることができますし、素直に口にできるのも素敵だと思いました。
【編集】子どもたちがお互いを認め合っているのを感じますね。否定しないのが素敵だなって思います。
【近藤】それをすごく大事にして育てているので、そこが桐朋小のよいところですよね。学校の役割は、「きっかけ作り」だと思います。2年生に『トビウオのぼうやはびょうきです』や『ちいちゃんのかげおくり』などを紙芝居で読み聞かせたのですが、そのあとすぐ、「日本はアメリカと戦争をやったの?」と、質問されました。戦争の歴史をわかりやすく話すと、初めて知ることなので、子どもたちは真剣に聞いていました。そして、高学年になると、自らも学ぶことによって関心も強くなり、感受性も豊かになり、考える力がぐっと伸びます。そういう時に、書物だけでなく、いろいろな人に出会わせることや、身体で感じられる具体的なものにつなげていくことが学校の仕事だと思います。 6年生の夏の研究の戦争レポートはとても充実した学びになっています。身内の方の戦争体験を聞くことができたり、親子で一緒に戦争の歴史を学ぶ機会になっています。それをクラスの皆で読み合い共有しています。
【編集】6年生の娘と調布飛行場によく行くので、夏休みの戦争レポートは調布飛行場の特攻隊の話を調べたら? と思ったのですが、娘は「動物が好きだから、戦争の時に動物がどうしていたかを調べたい」と。探してきたのが兵器として使われた動物の話で、私も初めて知ることがたくさんありました。彼女の中で学びをつかんでいたな、という気がします。自分の興味からというのは大事だなって思いました。
【編集】私の祖父が軍医をしていて満州に行っていた写真や、新聞で満州の状況を伝えている記事を低学年の息子に見せたら身近に感じて、知りたいという思いを抱えているので、そういうところをルーツと一緒に探っていきたいです。
【編集】息子たちは昨年、地球市民の時間でウクライナのご家族と交流させて頂きました。「子どもの自分でも人を殺してはいけないと分かるのに、何で大人たちはやるんだろう」という意見や「ウクライナの立場だけじゃなく、ロシアの話も聞くべきだ」と感想を書いたお子さんがいて、そういうことを考えられるんだ、と感動しました。子どもは決して幼いから分からない存在ではないですね。
3学期、いろいろな発表が行われています。芸術短期大学生の学生、先生と学びあって劇をつくったクラスも。
『6年生を送る会』より
先日、『6年生を送る会』が行われました。
第一部は、全校児童が集まる「お祝いの会」です。
この日のために、各学年で一生懸命に練習をしてきました。
6年生に向けて大きな声でエールを送ったり、歌を歌ったり、エピソードを話したり、6年生クイズを出したり…
「6年生のみんな、今までありがとう。」
感謝の気持ちをそれぞれが表現していました。
パートナーの2年生からは、金メダルのプレゼントが!
入学したときから、いっしょに学校に行ってくれて、すごくうれしかったよ。こまったときは、いつも助けてくれたね。
そつぎょうしてしまうのがとてもさみしいけれど、わすれないでね。大好きだよ。
そんな2年生を笑顔であたたかく迎えていた6年生の姿が印象的でした。
「こちらこそ、ありがとうね。金メダル、大切にするからね。」
6年生からは、リコーダー合奏や歌の表現、そして桐朋小学校での思い出を語ってくれました。
堂々とした姿に、頼もしさや存在の大きさを改めて感じます。
最後は、1年生から5年生まで全員のアーチをくぐり、「お祝いの会」が締めくくられました。
第二部は、「委員会発表」です。
ここでは、各委員会の5年生が発案者となり、1年生から6年生までが楽しめる企画を発表します。
目的は…6年生とたくさん触れ合いながら楽しむこと!
5年生は、「自分たちの企画に来てくれるのか、うまくいくか」ドキドキしています。
他の学年は、楽しみな気持ちでいっぱいです。
いざスタートすると、どの委員会企画にも行列ができ、大繁盛!
下級生が6年生と一緒に回っている姿もたくさん見受けられ、とても素敵な時間となりました。
卒業まであと一週間。
桐朋っ子として、一人ひとりが充実した日々を過ごせますように。
京王線(下り)利用者の下校について
柴崎駅での人身事故の影響により、現在、京王線のつつじヶ丘~飛田給、調布~若葉台間が運行を停止しています。
運転再開が確認できるまで、京王線下り方面の電車を利用しなければ帰宅できない子どもたちは、学校に待機させます。
運転再開予定は、14:40とのことです。
PTA講演会で話したことから [Ⅱー382]
PTA講演会の資料に入りきらず、話をさせていただいたことから2点について書いてみます。
(1)自己肯定感とたくさんの命とのつながり
自己肯定感を自分(たち)という視点から大切にするのと同時に、自分とつながるいろいろな命、その命に生かされているという視点も大切に持ちたい。たとえば、私たちのからだは、自分以外のたくさんの命によってつくられていることをお米で考えてみる。お米はイネ(植物)がつくる。イネは、日光、水、空気(二酸化炭素)、土(の養分)などからつくられる。そのお米を食べているのだから、たくさんの命とつながり、たくさんの命によって生かされている。イネからお米、お米からご飯とかわるには、人、道具、技術、文化、科学、歴史なども加わる。そこには、「時間的普遍性」「空間的普遍性」の積み重ねがあり、そのことによっても私たちは生きることができる。私たちは生かされていると言える。そうしたことを実感する、学ぼうという提案。[経験、実感をもとう。学びをすすめよう]
左 園庭に桐とモミジを植栽。子どもたちと大きく育てていきたいです
(2)情報化社会のなかでの課題 ~「読む」を取り上げて
保護者の方からは、事前に、「生まれた時から当たり前のようにある、スマホなど今や避けられないものとの付き合い方」を話してほしいと言われた。このことに関して、私の問題意識、「付き合い方」とは別の課題を設定し、考えを率直に述べた。
「情報化社会」が効率性や利便性、即効性を求めているのではないか、私たちは執拗に「一瞬で新しくなる情報」から成る「現在を追いかけ」ていないか。そして「私たちの注意はどんどん短い間隔に切り刻まれており、それはおそらく物事を深く考えるにはよくないこと」などを、立ち止まって考え合いたいと話した。
子どもたちへの影響も伝えた。「目はますます落ち着きがなくなり、…次から次へと刺激を求め、その「注意の質」はいつのまにか悪化しつつあり…」、「どんな年齢にも、目に見えない代償があります。Digital刺激がひっきりなしに続けば続くほど、ごく幼い子どもでさえ、機器を取り上げられたときに退屈と倦怠感を訴えます」、「機械は、人間のように疲れないし、感情がない。だから、こちらが止めるまでそれこそ永遠につきあってくれるし、ケンカしてゲームを投げ出すということもない。『疲れたから休もう』とか『君は弱いからいや』などという相手がいないから、コミュニケーションのわずらわしさを調整する能力は育たない」(現在は、コミュニケーションのわずらわしさを調整する能力も育つゲームがあるかも)などの危険性を捉えたいと話した。
効率性や利便性、即効性をもとめる社会のなかで、私たちは「読む」ことの意味と実践を疎かにしていないか。子どもの思考を深める大切さを、今回は「読む」を切り口に考え合いたいと話した。
「読む」ことは、私たちに、〇他者視点の取得 〇世界についての知識を増やす 〇「もっと人間的になることができます」…『ビラヴド』 魂を吸い取るようなひどい奴隷の境遇と、それを強いられる人々の絶望を経験 〇意識を変える側面…希望をなくしてやけになったり、秘めた感情に恍惚と身を焦がしたりすることが、何を意味するのか感じられるようになる 〇感情の理解 〇目の前の現実から内面的な場所へと移す能力…その場所では、年齢に関係なくほとんどの人間のありようを象徴する避けられない重荷、すなわち恐怖、不安、孤独、病、愛情の不確かさ、喪失と拒否、ときに死そのものまで、共有することができる 〇没頭…本の世界でしっかり表現された他者の思考に入り込むことで可能になるものとは、没頭の質。自分とまったく異なる人の考えや気持ちに出会う、理解するようになる 〇共感…他者を掘りさげて理解すること、異なる文化どうしのつながりが強まっている世界では欠かせないスキル などをもたらす。あらためてその大事さを捉えてみたいと話した。「情報化社会」のなかで「読む」こと、思考を深めることはどのようになっているのかを考え合いたい。
「共感」についても触れる。山極寿一は『人類は何を失いつつあるのか』で、「共感とは経験に根ざしたものです。共感という感覚を会得するには、生身の体験と時間が不可欠になってくる。それなのに、いまの効率重視、経済重視の社会は、その機会をどんどん切り捨てていく。体験や時間がかかることを排除していきます。」「効率性を重視した社会に、いまの日本の子どもたちは暮らしている。そうしたなかで、体験に根ざした実感や、共感を抱く機会は著しく減ってしまった。」と言う。
(3)皆さんと平和をつくること、地球環境危機を防ぐことを(略)
1~6年生の皆さん、心に残る6年生を送る会をありがとう!
6年生からバトンを引き継ぐ
しぜんひろばの梅の花は満開になり、少しずつ寒さの中にも、春の気配を感じる頃となりました。
「卒業まで、あと何日。」
カウントダウンを聞くたびに寂しさを感じつつも、6年生から下級生にバトンを繋いでいきます。
今回は、”自治”をテーマに。
後期子ども集会。
来年度から委員会活動が始まる4年生、そして最上級生になる5年生に向けて行われるもの。
6年生が主体となり、「どんな活動をしているか」「どういう所にやりがいを感じているか」など、各委員会で説明をします。
劇で活動場面を再現したり、ポスターや映像をつくってまとめたり、
(図書委員会)オリジナルキャラクターが登場して、会場を盛り上げたり…
下級生に向けて、工夫を凝らした発表でわかりやすく伝えてくれました。
4年生の委員会訪問(インターン)。
子ども集会を受けて、4年生は訪問してみたい委員会を選びます。
6年生に案内されながら、実際に活動を体験することで、委員会の楽しさや大変さを感じることができたようです。
今まで知らなかったけれど、5・6年生が見えないところで色んな活動をしてくれていたことがよく分かった。
想像していたよりも、とても仕事が多くて大変なんだってこと。ありがとうと伝えたい。
私たちが、いつも楽しく学校生活を送れるように、5・6年生が支えてくれていたんだ。自分もがんばりたい!
この他にも、決められた自治の時間だけでなく、有志で活動をしてくれている6年生もいます。
例えば、学校で飼っている魚などの世話をしてくれる「水槽係」。
毎日理科室に来て、魚たちの健康状態をチェックし、エサやりや水槽管理まで自分たちで進めています。
ある時、各クラスの朝の会で、6年生の水槽係が何やら話をしている…
「?」
それは、これから「新・水槽係」になってくれる下級生を募集していたのです。
後日、新・旧メンバーで引き継ぎ会も行われていました。
大人に言われてやるのではなく自分たちが動いて、大切な仕事を担い、繋いでいく。
桐朋小学校では、「子どもたち自身が学校(生活)をつくる主体となっていく」自治活動を大事にしています。
京王線利用者の下校について
現在、調布駅での電力設備故障のため、桜上水~高幡不動、調布~若葉台、東府中~府中競馬正門前駅間で、上下線ともに運転を見合わせています。運転再開予定は、14:00とのことです。
下校時に京王線を利用する子どもたちは、運転の再開を確認するまでは、学校待機とします。