青空の下で消防写生会

今年も恒例の消防車写生会が行われました。

天気も快晴。子どもたちは始まりの合図とともに、思い思いの場所で描き始めました。

 

2年生はチョークを使ってダイナミックに下書きをし、画用紙からはみ出さんばかりの勢いでく子もたくさんいました。

4年生は消防車のホースやスイッチ、ナンバープレートに至るまで、細かく観察し、丁寧に描いていきました。

写生会の終わりに、消防車に搭載されている、道具について丁寧に説明していただき、子どもたちも興味津々。

子どもたちからたくさんいろんな質問が出て、消防署の方も楽しそうに答えてくれました。

途中の絵は今後美術の時間に、仕上げていきます。

新緑の中で-遊び考 [Ⅱー344]

しぜんひろばにいると、子どもはすごいなあと思うことがたくさんあります。

ひろばにある大モミジの木の枝に、ある日、緑ロープがかけられました。このロープは、前一本綱ブランコに使用していたものです。現在の青ロープに変えた時に、取り外し、子どもたちが自由に使ってよいことにしました。

今日も緑ロープ、青ロープ(一本綱ブランコ)は人気です。大モミジの木に登り、緑ロープにぶら下がる。勢いをつけてグルっと回りながら跳びおりることで歓声をあげています。

木のぼり名人が、「あの高い場所につけたんだよ」と、名人であってもかなり難しい場所によくつけたという意味を込めて教えてくれました。(大人の方では枝とロープについての安全を確認)枝を軸に、ロープが回転するけれども、そのままだと木にぶつかってしまう。回りながらタイミングよく手を放し跳ぶたのしさを味わっているたくさんの子どもたち。「校長先生もやってごらん。たのしいよ!」と言われて、やってみたいのですが、怪我が心配でまだできていません。

  • 木のぼり名人と緑ロープからのジャンプ!

 

しぜんひろばの池では、舟を浮かばせている6年生と出あいました。風を受けると、舟は勢いよくすすみます。6年生のまわりに集まる人たちもワクワクしてきます。6年生は、放課後にいくつも舟をつくり、しぜんひろばの池で浮かべて走らせてたのしんでいる、試行錯誤をしているそうです。

  • 風をうけてかなりのスピードですすんでいます

 

遊びはとても大切です。私たちの教育の柱に、「子ども時代に、たっぷり遊び、心と身体を耕すことは大切です。遊びを通して、創造力、自立心、連帯、責任感、自主性、選択する力など、さまざまな豊かな力を育てます」、「違いを大切にしながら、集団で学ぶこと、働くこと、遊ぶことを通して、お互いの良さを共有し合う関係を育て、自分らしさを育みます」、「放課後も、ゆったりしたり、夢中になって取り組める時間、空間を保障しています」と書いてお伝えしています。社会に出てからも、遊びを通して培った力を発揮している人たち、仲間とのつながりがたくさんあります。

一方で、どうしても「遊び」に、積極的意味を強調しすぎていないかと感じてきました。子どもの人権や文化について詳しい増山均先生(早稲田大名誉教授)に学ぶと、子どもの権利条約31条の「休息・余暇」の権利を取り上げて、「余暇とは、「価値を問われない時間を保障すること」」「好きなことをするもよし、あるいはブラブラするもよし、何もしないのもよしと、生活と活動を自分で決める時間が保障されているところが非常に重要」と言います。※スペイン語では、「余暇」ではなく、「気晴らし」とする。

神戸大学の赤木和重先生は、「「価値を問われない時間」が保障されるなかで、子どもたちは安心して、何もしないことを含めて、何かを自由に遊びます。その余白のなかで、創造性が発露するのでしょう。」と述べていました。先ほどのしぜんひろばで舟を浮かばせ、試行錯誤している6年生は創造性が刺激されていると考えました。

日本の子どもの現実に対して、国連子どもの権利委員会から「極めて競争的な教育制度が与えるストレスにさらされている」、「その結果、余暇、スポーツ活動および休息を欠如させていることを懸念する」と指摘されています。また、教育制度に限らず、日本の子どもの現実は「余暇」や「休息」「生活と活動を自分で決める時間が保障されている」などの権利が侵害されているのではないかと考えさせられます。

増山先生に学んで、「遊び」は、何もしない時間の保障や生活と活動を自分で決める時間の保障も含めて成立すると考えたいです。「遊び」の意味の中に、子どもの権利条約31条の「休息・余暇」の権利の大切さを込めようと思います。

「遊び」の意味として、「授かった命を活き活きと輝かせる」「総合的、根源的な人間形成力」「今という時を没頭、のめり込んで、夢中で生きる」「楽しい、面白い、心地よい時間を過ごすことは子どもの成長に必要な時間」「魂の活性化」「「溜め」をつくる→子ども時代の遊びで、失敗体験や成功体験、ケンカや仲直りの繰り返しなどで、人間関係の厚みによって深く蓄えられるもの」(増山先生より)などがあることもあらためて考えました。

以下は、子どもの権利条約の日本政府訳と子どもと文化 NPO Art.31からです。

●子どもの権利条約31条 休息・余暇・遊び・文化的・芸術的生活への参加

締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活および芸術に自由に参加する権利を認める。

締約国は、児童が文化的および芸術的な生活に十分に参加する権利を尊重しかつ促進するものとし、文化的および芸術的な活動並びにレクリエーションおよび余暇の活動のための適当かつ平等な機会の提供を奨励する。 日本政府訳

●子どもと文化 NPO Art.31

「健康と安心の中で、ゆったりと穏やかに自分と向き合い(休息、余暇)、仲間や自然の中で、頭と体を縦横に使い、のびのび、楽しく活動し(遊び、レクリェーション)、家族や地域の中で、文化や芸術と出あい、人間を知り人間を学ぶこと(文化的生活・芸術への参加)」が、子どもたちが今を生き、明日に向かって育つために、不可欠の権利であると書かれています。

  • 広島で被爆アオギリ二世をいただき、しぜんひろばで育てています。背の高さよりも低かったものが、とても大きくなりました

 

はじめての図書室

1年生もいろいろな場所での活動がはじまりました。

この日は、図書室を訪問。

絨毯の敷いてある「おはなしコーナー」に集いました。

最初に、図書の先生のお名前を教えてもらいます。

『あっちゃん あがつく』(みね よう・原案 さいとうしのぶ・作)の絵本から、先生の名前をさがします。

なんとなんと、このクラスには、先生のお名前と最後の一文字だけがちがう人がいて、盛り上がっていました。

次に『くんちゃんのはじめてのがっこう』(ドロシー・マリノ・作  間崎ルリ子・訳)を読んでいただきました。

クマの学校と桐朋小学校のちがいこそあれ、「はじめての学校生活」のあれこれにクスッとわらったり、心配したり、がんばれ!と応援する気持ちになったり。

みんな一緒に肩をよせあって楽しむ、初めての「お話」の時間でした。

5月27日(土)小学校説明会について

本校にご興味をお持ちくださる皆様

第1回 桐朋小学校説明会を以下の通り開催します。

 

〇2023年5月27日(土) 

〇本学園 ポロニアホールにて

〇内容  本校の教育について/『地球市民の時間』について など。 

〇1回目  9:00受付  9:20開始  

 2回目 10:40受付 11:00開始

 3回目 13:20受付 13:40開始

 

〇受付開始日  5月15日(月) 正午から

・各回とも同じ内容で1時間程度を予定しています。(受付時間より前の来校はお控えください。)

・本ホームページ「説明会・体験会予約画面」よりお進みください。

・説明会終了後、ご希望の方は「しぜんひろば」をご覧いただけます。

(ハイヒールはご遠慮ください。荒天の場合は中止とします。)

・1家庭、2名までご入場いただけます。(未就園児は人数に含めません)

・男女の枠がございますので、お間違えのないようにお手続きください。

 

桐朋小学校 教務

ヨウ素液をかけると見えてくる?

5年生の理科の授業の一コマ。

≪身近なものに、栄養素のデンプンがあるかたしかめよう!≫

ということで、砂糖・食塩・ご飯・ジャガイモ・紙…にヨウ素液をかけて、反応をみます。

ヨウ素液をかけて、青紫色に変わったらデンプンがあることがわかります。

「ご飯は、栄養があるから、きっと青紫色になると思う!」

「紙は、食べられないから、デンプンはないよね。」

子どもたちは、わくわくしながら予想を立てて、いざ実験に入ります。

「ご飯とジャガイモは激しく反応!にじゅうまる◎」

「砂糖と食塩は反応なし。✕」

「ノートにかけたら、青紫になった!食べ物じゃないのに、なんで?!」

デンプンの謎は深まるばかりです…

ちなみに、染まったデンプンを顕微鏡で見ると、丸い粒になっていることがわかり、さらにビックリ!

 

理科では、身近な不思議に目を向けて、探求する気持ちを大事にしていきます。

 

高尾山で自然あそび

4年生と5年生は高尾山へ春の遠足に行きました。

雲一つない晴天で、絶好の遠足日和でした。

 

5年生は、琵琶滝コースの川のせせらぎを感じながら、ぐんぐん登っていきます。

「この景色、すっごくきれいだね。」

「ナナフシの赤ちゃん見っけ!手に乗せたら離れようとしないよ。」

ふうふう息も上がってくるけれど、辺りを見回すと、素敵な発見がたくさんあります。

 

そして、目的地のもみじ台に到着!

疲れていても、お弁当とおやつを食べると、一気にパワーが復活します。

「おにごっこやる人集合ー!」

「この木の棒、かっこいいな。」

自然の中でおにごっこをしたり、チャンバラごっこをしたり、生き物探しをしたり…身体いっぱい遊びました。

みんなが楽しみにしていた、帰り道の吊り橋とリフト。

「すぐ終わっちゃったけど楽しかったー!」

長い道のりでしたが、最後までみんなそろって歩くことができ、頼もしい5年生でした。

子どもが育つ環境を大切に守ろう [Ⅱー343]

1、有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)の検査

2023年、地下水などから検出されている「有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)」(注)の報道がされています。3月29日東京新聞によれば、「PFAS汚染は、全国の米軍施設や工場周辺で深刻化。東京都多摩地域では米軍横田基地の周辺でも、水道水に利用する地下水から高濃度で検出され、都水道局の井戸34本が取水停止となっているが、汚染源は特定されていない」(「都が汚染によって取水を停止した井戸が11の浄水施設(7市)の34本に上る」「一部浄水施設では約15年前から高濃度で検出されており、市民団体は「都は汚染源を早く特定し、対策をとってほしい」と訴える」東京新聞1月3日報道)と書かれていました。

PFASは、環境中でほとんど分解されず、人や動物の体内に蓄積されやすいと言われています。「がんや心疾患による死亡リスク上昇との関連や、出生体重が減少する恐れが指摘され、近年、国際的に使用の禁止や規制が進む」(東京新聞1月3日報道)なども言われています。子どもたちが安心して過ごせるように、子どもたちが授かった命を活き活きと輝かせられることを願い、これからの調査によって、汚染源の特定や対策を求めていきます。

桐朋学園は地下水を大切に使用していますので、「有機フッ素化合物PFAS」検査を学園としても実施しました。その結果、基準以下の数値でした。専門の検査機関の調査結果では、桐朋学園の井戸原水で「PFOS 0.000015㎎/ℓ」「PFOA 0.000005未満㎎/ℓ」、浄水で「PFOS 0.000005未満㎎/ℓ」「PFOA 0.000005未満㎎/ℓ」でした。0.000015㎎/ℓ=15×10-9g/ℓ、0.000005未満㎎/ℓ=5×10-9g未満/ℓとなります(-9は、右上に小文字で表記。以下も同様)。PFOSとPFOAの合計が、1ℓ当たり50ナノグラム以下(50×10-9g/ℓ)と定められている基準以下の数値でした。※PFOA=パーフルオロオクタン酸 ※PFOS=パーフルオロオクタンスルホン酸

調布市からは、「市内には、上石原、仙川、深大寺の3つの給水所があり、定期的に東京都が測定を続けていますが、いずれも暫定目標値を大きく下回っており、特に問題はない旨が、東京都水道局から報告されています。」と回答がありました。(「調布は、上石原配水所で2本の井戸が停止」東京新聞1月3日報道)

(注)「有機フッ素化合物PFAS」について

主にフッ素と炭素から成る化合物の総称です。水、油、熱に強く、泡消火剤や塗料、フライパンのコーティングなどに使われてきました。その物質は、自然分解されず環境中や人体に長く残り「永遠の化学物質」と呼ばれるそうです。

日本では、2020年「毎日2ℓの水を飲んでも健康に影響がないレベルとしてPFOSとPFOAの合計で1ℓ当たり50ナノグラム以下と定め」られました(1ナノグラムは10億分の1グラム)。アメリカの公的機関では、血中1mℓに20ナノグラム以上で肝臓がんなどのリスクが高まるとの研究結果もあるそうです。(同上、東京新聞記事参照)

 
ここまでの4枚はしぜんひろばの写真です。左は、同窓会の皆さんよりいただいたシダレザクラです。今年も見事に咲いていました。5月1日、大モミジを専門家に見ていただいたところ、よく育って活き活きしていると言われて嬉しくなりました。

2、2012年度から毎月実施している放射線測定

子どもたちが安心して過ごせるように、命を活き活きと輝かせて生きていけるように願って、毎月の測定を行っています。測定は、子どもたちが土や砂で遊ぶ、活動する場所で行います(幼稚園砂場、畑、しぜんひろば、小学校グランド砂場など)。最近の調査から。       

・園庭砂場(中央5cm) 0.059μSv(マイクロシーベルト)/h

・園庭真ん中  0.042μSv/h

・小学校砂場(中央部5㎝)    0.054μSv/h

・アスレチック下砂場    0.052μSv/h

・畑(水場から近くの畑)    0.033μSv/h

・職員室前花壇(1年生がチューリップ球根を植えるなど)   0.051μSv/h

空間放射線量の値μSv/h×24h×365日で、年間積算の放射線の人体への影響量(Sv/年)を計算します。国の年間放射線積算量基準値=1mSv(1ミリシーベルト)で、今回で一番測定値の高い園庭砂場の年間放射線積算量を計算しましたところ、0.059μSv/h×24h×365日=516.84μSv=0.517mSv(0.517ミリシーベルト)となりました。

今後も、子どもたちが育つ環境を大切にしていく取り組みをすすめていきます。


左が園庭のムクロジ。右が正門のヒマラヤスギ。

どろんこチャンピオン!

「さあ、みんなでいっぱい楽しむぞー!」

3年生は歓声を上げて一斉に駆け出します。

今日は春の遠足日。

3年生は学校からみんなで歩いて「烏山プレイパーク」へやってきました。

通称「もぐら公園」。みんな着替えも準備万端、遊ぶ気に満ち溢れています。

最初にプレイリーダーのお二人から、お話をうかがいます。

「ここはなんでも自分でやってみたいことができる場所だよ。

何ができる?って聞くのではなく、やりたいことをやる。

どうやったらできるか?それをいろいろ試してみよう。

自由に遊ぶのだけれど、片付けまでが『自由』に入っているよ。

さあ、どんなことができるかな、楽しんで!」

 

さっそく靴を脱ぎすて、はだしでこいのぼりの支柱によじ登る人。

しげみに目をこらして、すばしっこいカナヘビをとらえる人。

木材を使って、なにかを作り始める人。

そして、ポンプを押して水を汲んで、どろんこ池を作る人!

「そんなの使わないで!」「よごれるからやめて!」「そんな高いところ、あぶないよ!」

ついつい言ってしまうこんな言葉も、ここではまったく野暮というもの。

お弁当をはさんで、おもいっきりあそび尽くした春の遠足。

どろんこの靴、くつした、ズボン、おうちの人にまかせっきりにしないで、一緒に洗えたかな?!

初等部説明会 追加席の申し込みについて

◯本日(5月1日)正午より初等部説明会追加席(5月13日土曜日)の受付を開始します。

お子さんの性別をよくご確認の上、お申し込みください。

お間違えの際、正しい組での残席が無い場合はキャンセルしていただくことになりますのでご注意ください。

席数が限られていること、また開始直後はシステムが大変混み合うため、ご不便をおかけしますがご理解ください。

なお、幼稚園の枠はまだ若干数お受けできるようです。幼稚園HPよりお手続きください。

 

5月27日(土)は、小学校説明会を予定しております。

予約開始日などの詳細は、近日、本ホームページにてお知らせいたします。

 

※次回の説明会日を5月17日(土)と一時表記しておりましたが27日(土)の誤りです。

申し訳ありませんでした。

 

教務