8月27日WEB説明会/9月3日学校体験会(年長児限定)のご案内【更新】

本校にご興味をお持ちくださる皆様

8月27日(土)WEB説明会(録画配信)

時間:9:00〜21:00(この時間内にご家庭内でご視聴ください)

対象:どなたでもお申し込みいただけます。

内容:1学期の小学校の様子、校長あいさつ、中学年の学び、諸連絡など、40分程度を予定しています。

※お申し込み完了メールに閲覧用パスワードが記されます。本HP内バナー「WEB説明会会場」よりお進みください。



9月3日(土)学校体験会

時間:70分程度の体験時間枠を4回設定します。 
   A組  8:50~10:00
   B組 10:20~11:30
   C組 12:20~13:30
   D組 13:50~15:00
   ※いずれか1回のみ予約可能です。

対象:出願を検討している現年長児とそのご家族1名限定

内容:教室やしぜんひろばなどで活動しながら親子で楽しく本校の雰囲気を感じていただければと思います。

※学校体験会は男女別で予約を受け付けます。間違ってご予約された場合は一度キャンセルをした上で改めてお申し込みください。間違ったままの参加はできません。お間違いのないよう予約をして下さい。

※保護者のみの参加や小さいお子様やごきょうだいをお連れいただくことはできません。お連れいただいた場合、大変恐れ入りますが、受付時に参加をご遠慮いただきます。

※双子のご家庭はそれぞれのお名前で一人ずつお申し込みください。(同じ時間帯の予約に限り、ごきょうだい2名を保護者お一人でお連れいただくことも可能です。受付時にお申し出ください。)

※社会状況を鑑み、実施方法を変更、または中止となる場合もございます。ご了承ください。実施の最終判断は前日正午に本ホームページでお知らせします。必ずご確認ください。



【予約方法と日時】

※いずれも、7月31日(日)から受付を開始いたします。ぜひご参加ください。

トップページ「説明会・体験会予約画面」の紫色のバナーよりお進みください。

(スマートフォンの場合、トップページの中程「入学関連情報」の下段にございます。)

予約開始時刻がそれぞれ異なりますので、以下をご参照ください。

 

7月31日(日)予約開始

予約開始時間 イベント名 対象者
11:00~ 8/27(土)WEB説明会 どなたでも
11:30~ 9/3(土)学校体験会 女子枠(年長限定)
12:00~ 9/3(土)学校体験会 男子枠(年長限定)

 

・サーバーの混雑を防ぐため予約開始時刻に差を設けてあります。ご確認ください。

・満席の場合は、キャンセルが出た場合のみ予約することが可能です。大変申し訳ございませんが、キャンセルが出た旨のお知らせ機能はございません。ご了承ください。

・学校体験会をご予約後、他の時間に変更されたい場合は、一度キャンセルしてからでないと申し込むことが出来ません。予めご了承ください。(※キャンセル後、満席になってしまい予約が取れなかった場合は、参加することが出来ませんので変更の際は十分お気をつけ下さい。)

・諸状況により、やむを得ず中止となる場合もございますことをお含みください。

 

桐朋小学校 教務

 

卵から孵化させて、命を育てる。

3年生の教室には、ある贈り物が長野県から届きました。

 

中を開くと、黒い小さな小さな粒がたくさん。

 

これはなんでしょうか。

そうです。蚕の卵です。

小さな蚕の卵を一人一人が虫眼鏡で観察します。

すると、ある気づきが。

なんと卵が黒色なのではなく、透明の卵の中に、黒い小さな幼虫がいて、その体の色が透けて見えていたので、

黒色の卵だったです。

この日から、3年生は蚕の一生と向き合うことにしました。

毎日毎日、学校にくるのが楽しみ。

今日こそは孵化しているのではないか。まだかなぁ、本当にこの小さな粒から生き物が出てくるのだろうか。

心配になりながらも大切に、25度の室温の中で、じっくりと見守ります。

するといきなり、1ミリほどの黒い体をした”毛蚕”が!

触ったらどうにかなってしまいそうなくらい、小さくて、でもあたたかで、一生懸命生きていました。

 

そこからは、『カイコ 科学のアルバム』を読み進める中で、

・説明文を読んでわかったこと

・説明文には書いてなかったけれど、実際に観察したからわかったこと

をまとめ、蚕の研究ノートを作成。

 

蚕を育てるために、桑の葉を学校中から探し出し、

葉っぱの研究も行いました。

さすが、理科で葉っぱを研究した子たちは、自然とちぎってみたり、葉脈をうつしとったり、匂いをかいでみたり、ちぎって糸が出ないか確かめたり、さまざまな方法で桑の葉の研究をすることができました。

蚕の成長に応じて、おどろきの発見がたくさんあったのですが、

それはまた次回の桐朋小だよりでお伝えしますね!

今日の宿題は、マジックです。

3年生の理科の授業は、

毎回子どもたちの感動と、おどろきで、いっぱいです。

 

この日の理科は、空気と水の実験。

コップを逆さに向けて、水の中に入れます。口が下に向いているから、お水は入ってきてしまう?

「入らないんじゃない?だって空気も見えないけど”ある”ってさっきやったし・・・」

「なるほど、じゃぁみんなを信じて、本物でためしてみよっか!」

取り出したのは本物のお札。

お札をコップの中に入れて、反対向きにして水の中に沈めていきます。

「えー!本当にやっちゃうの!?ダメー!さっきのは嘘だよー!信じないでー!」

子どもたちはドキドキ。どうなるのか、食い入るように見つめています。

結果は・・・・。なんとお札は少しも濡れていませんでした。

確かめた子どもたちの目はきらきら。

この力を利用しながら、

ピンポン玉を浮き沈みさせるマジックはできる?

風船を水の中ではなしたらどうなる?

缶に穴を一つあけたら中の液体はでてくる?2つあけたらどうなる?

それはなぜだろう?

実際にやってみる中で、空気と水の力を体感していきました。

 

そう、遊びの中に学びは溢れているのです。

というわけで、

この日の宿題は、お家の人にお醤油刺しでマジックをしてくること。

 

当たり前にでていたお醤油。

しかし気づかれないように空気穴をふさいで、

魔法の言葉を唱えます。

すると、お醤油はでてきません。

お家の人を驚かせることができました。

お醤油さしでできなかった人は、自分たちで工夫したり、お家の人に協力してもらったりして、

ペットボトルでやったようです。

お急須でやるとできるのですが・・・、こちらはマジック失敗が多め。

穴が大きいと空気の抜け道になってしまっているのではないか?

ここでも新たな仮説がでてきます。

お家の人も一緒に面白がってくれた、マジックの宿題でした。

過程を豊かに育つ人は、発達の可能性をひろげていく[Ⅱ‐306]

幼児期、児童期に、できる・できないことへ強い囚われを持つ人、大人(他者)からの評価の眼差しに縛られている人がいます。それは、できないことはよくない、だからできないことを見通してやらない姿などにあらわれます。

保育や教育を振り返ると、できることばかりがたくさん評価され、できないことには関心を持たない、そうしたことはないかと考えます。できないことの中にある豊かさ―やろうとする気持ち、自分をわかってほしい気持ち、試行錯誤や失敗、困っていること、褒められない自分を傷つけてしまうなど―をわかろうとしているのか。

こうした課題を、過程を豊かに育むことで乗り越えていきたいと考えます。

7月18日、ゆり組の日。いろいろな活動をしました。大工さんチームがコリントゲームを作成し、コックさんチームがカレーの材料を切ったことを取りあげます。コリントゲームでは、みんなでつくろう! ビー玉が釘に当たってどんなふうに進むのか楽しみ、などの気持ちをあたためて、頭とからだ、釘、金槌、木などの道具、材料を使ってつくります。先生から、からだの使い方や道具について説明を聞いて理解します。金槌で釘を打つ時に、片方の手で釘を持ち、片方の手で釘を真っすぐに打とうとします。真っすぐ打ちたいと思っても、釘は曲がってしまうことがあります。指を打つこともあります。緊張や葛藤が生まれます。金槌のどちら側で打つ方がやりやすいのか、先生の話を聞きましたが、自分なりを試してみます。真っすぐに打てると気持ちいい! いい音が響く。もっと自分はやりたくなるけれど、友だちもやりたいと言う。場所は限られ、一度に全員はできないし、周りの人との距離もとらなくてはならない。順番を待ちます。ようやくでき上がって、実際にビー玉を落とす。落とした先に、笑い顔、泣き顔、怒った顔などのコーナーをつくると、もっと面白そう。どこに入るのかドキドキします。

コックさんチームでは、夕飯のカレーを楽しみに、野菜をみんなで切ります。頭やからだ、包丁やまな板の道具、カレーの材料を使ってつくります。野菜を切る時には、支える手と包丁を持ち動かす手、それぞれの動きを自分で考え、力の入れ具合など調整してやってみます。包丁が怖いという気持ちをもった人もいるでしょう。緊張や葛藤が生まれます。支える手を傷つけないように、慎重に動かします。怖い人は先生に支えてもらい、いっしょに動かすことでできて自信を少し持ったと思います。少し慣れると、包丁を思い通りに動かして、切る大きさも思ったようにできていきます。包丁のトントンの音が心地よく響きます。それから野菜の匂いもしてきます。玉ねぎは目にしみます。全部切れて、時間がたつとカレーのいい匂いがしてきました。口に入れると、とてもおいしく、野菜はみんなで切ったものが入っていて、嬉しく、おいしさが増します。「とってもおいしかったね! ごちそうさま。」

小学校のことも話します。7月14日から、4年生八ヶ岳合宿に行きました。火起こしチームの活動を取り上げます。キャンプファイヤーで使う火をみんなで起こそうと、ワクワクした気持ちで始まりました。道具を使うことのワクワク感と、道具を使いこなせないで試行錯誤や失敗をたくさん経験しました。何回もやるうちに、友だちの良さにも学んで、まっすぐに道具を立てる、自分の姿勢をまっすぐに保つなどします。力の加減をしながら、軸がうまく回るようになるとますます楽しくなります。こげたような匂いがしてきます。煙が出ます。軸の近くは熱くなります。周りの友だちの道具の音、火のにおいもしてきます。ようやく火がついたと喜んでも、大きな火、ずっと燃えた火にはなりません。それを何度も何度も繰り返しました。残念ながらこの方法では大きな火をつくることはできませんでしたが、別の方法で火をつけ、キャンプファイヤーの点火に使いました。

 

年齢が小さい頃は、〇か×か、よいか悪いか、好きか嫌いなどの「二分的思考」と認識が見られます。興味関心、好奇心を持ち、失敗や試行錯誤も含めた豊かな経験が、「中間的世界」「系列化」の思考や認識を育てます。たとえば、コリントゲームの釘が初めはまっすぐ打てなかったけれども、何度もやっていくうちにだんだん真っすぐに打てるようになる。初め怖かった包丁が、少しずつ自由に使えるようになり、自分の考えた大きさに切れるようになる。火は起こせなかったけれども、繰り返しやって、コツを掴み、少し煙が出た。よし、次はもっと回し方を工夫してみよう、(桐朋幼出身の人が、重心などを試行錯誤した手製火起こし器を持って合宿に参加!)などと、過程の経験を豊かに持ち、心を動かします。このようなできる・できないの間を「中間的世界」「系列化」と呼び、それを豊かにしていくことを大切にしています。

幼児期、児童期の人たちから、以前は出来なかったけれどもできるようになった喜びを聴いてきました。できなかったことを何回も練習し、工夫してできるようになった。できなかった自分とだんだんできるようになった自分。自分や他者に対して、前と現在の違いを受けとめられるようになり、自分(他者)の成長をわかる力に結びつきます。また他者に対しても、こういういい側面もあるけれども、よくないと思う面もあるというような多面的な見方ができるようになります。未来についても、変わっていける見通しがもてたりします。

この過程を豊かにして、「中間的世界」「系列化」の思考や認識を育むことが、他者からの評価やまなざしの強さ、「二分的思考」でできないからやらないと諦めてしまうということを乗り越えていくことに繋がると考えます。

過程を豊かに育つ人は、発達の可能性をひろげていきます。

どんな1学期でしたか

雨で迎えた終業日。

屋内で大勢が集まることを避け、終業式はオンライン実施となりました。

グラウンドや体育室開催の可能性をさぐって準備してくれた代表委員の人たちを右往左往させてしまいましたが、そんなことをちっとも感じさせないスムーズな進行でした。本当に感心してしまいます。

一年生がパートナーさんへのお手紙を読んでくれました。国語の時間に勉強したひらがなを使って、ていねいに一文字一文字書いてありました。受け取ったパートナーさんも嬉しそう。大変和やかな雰囲気が画面から伝わりました。

続いて、一年生のリードで「なつだ」(阪田寛夫 作詞/山本直純 作曲)を歌います。

♫なつだ うみだ およげ うたえ  

 なみも ちゃぷろん よんでる ららら〜

追いかけっこをするように交互に歌う曲なので、応える歌声がいろいろな教室から響いてきました。

(2学期は、みんなで一緒に歌いたいものですね!)

 

校長先生は、1学期のいろいろな学年の活動、勉強をスライドで紹介してくれましたね。

みんながわくわく、たのしく過ごしたことがよくわかりました。

2年生は、1学期にがんばったことや、夏休みに楽しみなことを発表してくれました。

最後に、安全担当の先生からとっても大事なお話がひとつありましたね。

「◯と◯に気をつけよう!」どちらも漢字一文字。もちろん、わかりますね?

川や海や湖、花火やキャンプ、楽しい時間だからこそ、気をつけましょう。

4年生は、いよいよ合宿に出発です!夏の自然をいっぱい味わえますように。

5年生と6年生は、外国語と地球市民の時間の特設授業を経て、来週八ヶ岳に向かいます。

 

どの学年も、素敵な夏休みになりますように。

トットコスター☆フェス開催!!

7月7日七夕の日に、前期児童会発表「トットコスター☆フェス」が開催されました!

5、6年生の各委員会で学校のみんなが楽しめる企画を考えます。

今年はこんなワクワクするパンフレットができあがりました。

 

 

「図書委員会にきてください!」「プレイルームもおもしろいよ~!」

委員会の子どもたちの声が響きます。

 

遊び企画委員の「ウォーターガンサバイバル」に参加した子どもたちはシャワーを浴びた後のようにびしょ濡れ。暑い日だったのでとても気持ちよかったことでしょう。

 

放送委員の「ねがいよとどけあまのがわ」では、音楽室にたどり着くまでに「天の川」を越えていかなくてはならず、これが結構難しい。たどり着くと短冊に願いごとを書くことができます。

保健委員ではお化け屋敷だけでなく、廊下を走らないよう呼びかける動画を作成し、待ち時間に流すなどの工夫もしていました。

今回特別に出店した「イラスト団」の子どもたちは、自分たちが描いたイラストをたくさんコピーして配布。 

どの企画も大盛況!

「トットコスター☆フェス」を楽しんだ1~4年生はもちろん、企画を成功させた委員会の5、6年生も、とっても満足そうな表情でした。

 

7月中旬『桐朋教育』発行。特集は「評価」② [Ⅱ‐305]

7月発行『桐朋教育』の「美術の取り組みと評価」原稿を読みました。6年生平和ポスター、4年生トウキョウダルマガエルの取り組みと作品からの評価論が書かれていました。

 昨年12月、6年生ヒロシマ修学旅行

平和ポスターでは、「(作品を提示して)ポスターとしては、左側のものの方が、デザイン的に、形をまとめたり、構成をしているので完成度が高いと考えることが多いといえるでしょう。でもポスターの「人に呼び掛ける、訴える」という目的を考えて評価を行うなら、負けず劣らず右側のものも素晴らしい作品だといえるのではないでしょうか。/両者の取り組みは、左側の子は物静かに黙々と図柄をまとめ上げ、冷静に落ち着いて制作を進めていました。また右側の子は、発想の段階で試行錯誤が多く、いろいろ下書きを書いて、悩みながらこの図柄にたどり着きました。両者の取り組みはスタイルは大きく違えど、それぞれに熱心な取り組みだったといえると思います。そのような取り組みの様子も踏まえ、授業で制作した作品の一つ一つはそれぞれに子どもたちの想いがあふれ、表現されているものなのです。」と書かれていました。

「熱心な取り組み」「取り組みの様子も踏まえ、授業で制作した作品の一つ一つはそれぞれに子どもたちの想いがあふれ、表現されている」と捉えています。その子の対象への意識や感覚、認識、思考と作品としてのあらわし、取り組みの過程、満足感、その子との対話などを大切にされていると学びました。それから、その子のこれまでの取り組みを踏まえて、どんな成長が見られたのかなども知りたくなりました。

トウキョウダルマガエルを対象にした取り組みでは、「子どもたちは、ただ見て観察するのではなく触ったり、持ったり、逃げたのを追いかけたりしながら、カエルを感じます。あのカエルを持った時の感触は、持った人でないとわかりません。あの臭いにおいも嗅いだ人でないと、本当にはどのようなものなのかは、わからないのではないかと私は思います。とにかく子どもたちは、触ったりつかまえたりしながらこの生き物を感じ、観察するのです。」と書かれていました。

実際に触る(触ろうとしても触ることができない。やった、触れた!)、感触をもつ、感じる、味わう、(全体、部分、気に入ったところ)よく見る、驚いたなどの心の動き、そのような子どもが感じる世界を豊かにしようと試みているのがいい、大切だと思いました。それが表現する世界を豊かにしていくと考えます。

それから、「子どもの感覚的に描かれた絵は、形は本物らしくありませんが、感覚的にそう描いたのは「わかる」っていう感じがおもしろいですね。あと、論理的でなく、手先もそこまで器用ではないので、不思議で面白い形も生まれやすいです。/高学年になってくると、次第にこの感覚的な表現だけでは自分自身も納得できなくなり、客観的論理性のある表現と、自分の感覚的表現の違いに悩み始め、人によっては、うまくいかないと感じることが多くなり、美術が得意でないと思ってしまうようです。そのような成長による変化が常に起こっている子どもたちなんだという意識はこちらも常に持っておかなければいけないと思います。」など、考えたい課題も示されています。 

「評価をする側も人間で、必ずしも正しくないのではないか」という(最大限のベストは尽くしても)ことを念頭に置いて書かれていることも執筆者らしさを感じました。「美術の取り組みと評価」を読み、私たちらしい取り組みと評価を考え、深めていきたいと思います。

もうすぐ七夕。たくさんの願いが飾られています

ハードルを素早く通過するには?

5、6年生の体育ではエイサー、七頭舞、水泳の他に、陸上運動にも取り組んでいます。

今回は6年生、ハードル走の授業の様子を紹介します。

ハードル走の授業では、インターバル(ハードルとハードルの間の距離)をリズムよく4歩で走ることや、自分が走りやすいインターバルを見つけること、普通の短距離走のタイムから目標タイムを決めて走ってみることなどを、班のメンバーで協力しながらやってきました。

そして今取り組んでいる課題は、「ハードルを素早く通過するにはどうすればよいか?」ということ。

まずは実験。走った人の、踏切りからハードルまでの距離と、ハードルから着地までの距離のデータを取ります。

 

データを取り終わったら全体で確認。多くの班の結果が、「踏切りからハードルまでの距離より、ハードルから着地までの距離の方が長い」となりました。

ここでハードルを素早く通過するための極意を先生から伝授。実は、「ハードルから遠いところから踏み切り、ハードルに近いところに着地する」のが、より素早く通過するために必要なことだと知りました。つまり、これからそこを意識すれば、もっとタイムを縮めることができるのだということも確認できました。

そのあとは班ごとに「遠くから踏み切り、近くに着地する」練習を、足型を置いたりしながらやりました。「まだ着地が遠いよ」「いい感じ!」などと声をかけあいながら何度も走っていました。さて、これからタイムを縮めていくことはできるかな?楽しみです。

 

↑走ってきたら…             ↑すぐ足型を置く!

7月中旬『桐朋教育』を発行。特集は「評価」 [Ⅱ‐304]

 1、『桐朋教育』 座談会「桐朋学園の評価」より

もうすぐ『桐朋教育54』(桐朋教育研究所)が発行されます。特集は、「桐朋学園の評価」です。小中高短大教員による座談会に、小学校から2人が参加しました。発言を少し紹介し、私たちの学校の取り組みをお伝えします。

本校では評価を数字で表した「通知表」はありません。学級通信や連絡帳それから授業や行事等の参観を通して、子どもたちの姿を保護者の方々と共有して行くことを大切にしています。それと年に二回の保護者面談があります。子ども一人ひとりの良さと今後の課題について、どのようにすればその子の良さを伸ばしていけるか、また課題にどう向き合って、それをどうサポートしていけば良いかを話し合います。

発達の主体は子ども自身であり、人やモノ、自身に働きかけ、自分の可能性を開花されていきます。その際、日記や作文で自分の思いや考えを書いて読み合うことも大切にしています。日々の生活を綴ったり、行事や授業を振り返ったりして、出来事を自分に引き寄せて行くこと、書くことを通して物事への関わりを見つめ直したり、自分の考えや思いを表現することで、自分の良さや課題を見つめ直し、自分を成長させることを大切にしています。

私は社会科を担当していたので、それを例に本校の評価を紹介します。社会科ではプロジェクト学習をしています。チームで課題を深く掘り下げていって発表をしたり、プロセスの中で学んでいったりということをしています。その際に、発表自体の目標と学習プロセスの目標の両方を子どもたちと共有し、それから学習をスタートします。途中で「中間評価」をしながら発表をねりあげていきます。発表が終わったところで、参加者や発表者相互の評価、それから「自己評価」を併せて自分たちで振り返り、次の学習に活かしていきます。

勿論、プロジェクトだけではなくて、通常のテストも行っています。テストでは表面的な知識を問うものだけではなく、自分で深く考えて解答を出していくような問題を意識して作ります。その評価を基に、子どもが自主的に学習をデザインして学びを深めることで子どもの力を伸ばしていくことを重視しています。

2、創設時の「評価」をめぐって

創設時(1955年)の「評価」を振り返ってみました。その年、「通知表廃止」を決め、「「教育評価」の本来のあり方を研究課題」としたことなどがわかりました。

1955年度1学期、小学校では成績評価をどうするか議論の時間をもてず、1学期は「公立学校に準じて通知表をつくって渡すことに」しました。議論の過程で、「子どもたちは全員が一生けんめいにとりくんだのよ。一つ一つの作品に優劣はつけられるかもしれないけど、それだって教師の側に主観が伴うでしょ。それよりも重要なことは、通知表に点数をつけると、その数値だけがひとり歩きして、かえって子どもに偏見をうえつけたり、意欲を喪失させることだってあるでしょう。/もし、どうしても点数をつけよ、と言われれば、全員に最高点をつけてやりたいわ。それよりも、秋には各教室で作品展でもやりましょうよ。そのほうがよっぽど『教育評価』にふさわしいわ」(美術専科)という反対論が出されたそうです。

1学期は、通知表を作成し、配布。その後、「子どもたちに通知表を渡すだけでは何とも後味が悪かったので、夏休みに入って一人ひとりの父母と面談をした。そこでもあきらかになったことは、通知表の点数があたかも裁判の最終判決のように受けとられていた、ということであった。」と、中野光先生は述べています。

2学期、初等部における教育評価のあり方を検討して、

1) 公立学校に準じたような通知表は廃止する、2) 「教育評価」の本来のあり方を研究課題とし、3) 父母にはより望ましい連絡方法を考えていく を決めます。

主事の生江義男先生が、「『教育評価』という概念には教師の教育活動自体を評価することが基本として含まれているんだろ。(中略)『評価』は『評定』でもなければ『測定』でもない。教師にとってきびしいことなんで、評価を伴わない教育はありえないのだし、評価自体が教育にならねばウソだよなあ」(引用はすべて中野光著『桐の朋』私学公論社、1994年)と言われていました。「教師の教育活動自体を評価することが基本」という考えは、その後も引き継がれていきます。今週、幼稚園たんぽぽ組が個人面談を行いましたが、面談を大切な機会として持ってきました。

「評価には、教育の目標、内容や方法、過程が集約されている」、「目標や評価における子どもの参加」、「真正の学力と評価」など、今後も桐朋における「評価」を深めていきたいと考えます。


写真はすべて、今週の園の様子から