投稿者: tohoblog
修了、おめでとうございます。卒業、おめでとうございます [Ⅱー336]
【幼稚園の修了から】 3月14日、第68回修了式を行いました。一人ひとり名前を呼んで、修了証書を受けとりにくる姿をみて、とても成長したと感じ、嬉しく思いました。ゆり組の皆さん、修了おめでとうございます。
保護者の皆さん、お子さんの修了、おめでとうございます。
幼稚園にくださったアルバムを読ませていただいて、コロナ禍でたいへんな日々を過ごされたことをあらためて思いました。お子さんの健康と命を育み、幼児期のかけがえのない日々を大切に過ごされてきたことを振り返りました。それから、私たちを支え、励ましてくださり、ありがとうございました。アルバムには温かいことばでいっぱいでした。
「様々な行事が思うようにできない学年ではありましたが、そんな中でも先生がたがその時その時にできることを考えて、1つ1つを親子にとって残念な思い出ではなく、最高の思い出として残してくださったこと、本当に感謝しています。」
「3年の間に背もぐんぐん伸びて、心身共に大きく成長したと思います。幼稚園が大好きで行きたくないと言ったことは一度もなく、雨の日も風の日も電車と徒歩で通うことができました。そして最近、ようやく守衛さんや先生に小さな声で挨拶するようになりました! 親にとっても、先生方が些細なことでも話しやすく、親身に聞いてくださったので心強かったです。」
「コロナ禍の中、先生方はなんとかイベントを継続しようと沢山の配慮や対策をして開催して頂き感謝申し上げます。中略 お馬はみんな、ちかてつ、サラスポンダ、赤いスイートピーなどの曲を聞くと当時が蘇り感慨深いです。初めての子育てに戸惑い悩むこともありましたが、先生方に声をかけて頂きお話を聞いて頂きと大変有難かったです。」
「育児の悩みは尽きませんが、私が悩んでいる状態を受け入れてくださり、はき出したい時にはき出せる環境があったことで、私たち親子は少しずつ3年間で歩み寄ることができたと思います。先生方が私たち親子の心の動きを(気持ちの変化)をとても大事にしてくださったことが印象的です。」
など、とても励まされます。ありがとうございました。
【第64回卒業式を終えました】 一人ひとりが卒業証書を受けとる時に、緊張が伝わってきて、感動を共有しました。一人ひとりの成長を嬉しく思い、「おめでとう」と気持ちを伝えました。一人ひとりの言葉や学年全員での表現を聞いて、成長の喜びを何度も感じ、卒業の寂しさをおもいました。涙が出ました。
この学年の人たちのすばらしさの1つに、「思い切り遊ぶデー」(八ヶ岳合宿代替行事)や八ヶ岳合宿、修学旅行などを実行委員を中心に、自分たちのやりたいことを出し合い、話し合って、自分たちの力で実現することがありました。つくる過程でのたいへんさとやり切った喜び、満足感など、大切な経験をしてきました。
私からは、一緒に学んできたことから1つ話したいと思いました。9歳の時に突然、車椅子での生活を送ることになってしまった中嶋涼子さんとの学び(学んだ内容については別の機会に)を話すことにしました。涼子さんは、皆さんが話を聞いて、一緒に考えてくれて嬉しかったと言っていました。涼子さんと学ぶ前は、障がいは、義手や義足などで軽くすることができると考えていた人が、涼子さんのアメリカ留学の話から、いろいろな人がいて当たり前の世界、環境づくりのすばらしさを学んで、そうした社会を自分たちも築きたいと、社会に目を向けていました。また別の人からは、涼子さんと接して障がいに対する怖さは少なくなったけれど、いろいろな障がいをもつ人とどう接したらいいか悩んでいると聞きました。学ぶことによって考えが深まることもすばらしいと思います。私もそうした人でありたいと思いました。
桐朋学園で学んだことの意味も伝えたいと考えました。桐朋は、1947年に第2の出発をしました。その時の務台理作校長が、教育基本法の制定に携わり、学園の教育理念を教育基本法の精神「一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長するというヒューマニズムに立つ『人間教育』」としました。この教育基本法は、日本国憲法で大切にしている世界の平和、民主主義の実現などを、日常の教育でつくり出していこうとするものです。このような願いを持った学園で、一緒に学んだことに誇りを持ってほしいとおもいました。
現在、ミャンマー、ウクライナなどで戦争や争いがあり、子どもたちをはじめたくさんの命が脅かされています。核兵器使用の危険もあります。私たちは、暴力や武力ではなく、世界の平和をつくること、命を活き活きと輝かせて生きていくために、一緒に努力していきましょう。
卒業した皆さん、自身の人生の主人公へ、社会のつくり手へと育っていってください。応援しています。たくさんの可能性をもつ皆さん、卒業おめでとう!
保護者の皆様へ。お子さんのご卒業をおめでとうございます。コロナ禍で子どもの命と健康を守り、児童期を充実させたいと懸命だったと思います。一人ひとりの成長を喜び、皆様もこれまでよく取り組んできたことを振り返ってみてください。これまで桐朋小学校の教育を支えてくださり、ありがとうございました。
※原稿を読んだのではありませんので、当日話した通りには書けませんが、このような話をしたと振り返っています。
6年生のラストスパート
卒業式へのカウントダウンが始まっている6年生。
先月末は、プレイルームでのまとめの会がありました。
本番の場所で練習する時間はとても少なかったにも関わらず、舞台上での見せ方(魅せ方)を工夫したり、映像を巧みに取り入れた演出もさすが6年生!
両クラスが選んだ脚本はちがいますが「なるほど、この人がこの役か!」と膝を打つ配役の妙にも関心しました。
それぞれの熱演とスタッフの機敏な動きを見ながら、このクラスが紡いできた2年間の様々な場面が去来しました。
体育館での卒業式練習がはじまっています。
劇づくりの経験を存分に活かして、今度は学年全体の大きな表現を作り上げましょう。
期待しています。
『子育てのノロイをほぐしましょう』本の紹介と、子どもに学んで[Ⅱー335]
■子育てにつながりを ~本を通してつながる試み~
コロナ禍の緊急アンケート(1)には、「頑張りすぎて、おひとりで抱え込まないでくださいね」「子どものことを誰に相談していいのか、親同士や学校に話に行きづらかった」など、保護者の声がたくさん紹介されています。コロナは『かかわり』を避け、子育てにおいても「孤立化」が進行し、心配です。これからコロナが落ち着くことを願って、子育てに『つながり』を大切にしていきたいと考えています。
今回、『子育てのノロイをほぐしましょう 発達障害の子どもに学ぶ』赤木和重著(2)を取り上げます。神戸大学の赤木さんは、ぼくの「すべき」という考えの縛りをほぐし、自分らしい子育てや保育、教育を考えさせてくれます。この本を皆さんに紹介したい、「こうあらねば」から自由に、と願いました。赤木さんは、
「子育てに「こうすればよい」という正解はありません。絶対にありません。親の性格、子どもの性格、家庭の事情、現代社会の状況など無数の要因があるため、「これ!」という正解は出せないのです。」16㌻
「「できることがよい」というノロイは、子どもの素敵な思いや悩みを見えなくさせる可能性があります。「できないけど考えている」「できないけど頑張っている」「できるけど無理している」……そんな子どもの思いが見えなくなるのが、親子にとって実は一番怖いことだと思います」20㌻
「お家では、「やってもできないこともある」という寛容さと、「できる・できない」から距離を置いた夢中さを、リビングにそれとなく転がせておけるといいなぁと思います」43㌻
などと述べています。”ちゃんと”のノロイ、「やればできる」のノロイ、コトバのノロイなどを解きほぐしてくれます。
(1)国立成育医療研究センター『コロナ×こどもアンケート 保護者さまの声』
(2)『子育てのノロイをほぐしましょう 発達障害の子どもに学ぶ』赤木和重著、日本評論社
卒業生の中嶋涼子さんに話を聞きました。中嶋さんの話は、別の機会に書きます。
■子どもの表現(意見表明権)に心をふるわせて ~お祝いしたい!!
これまで、小学校卒業式への参加を各ご家庭2名までとお知らせしてきましたが、先週末、6年生の妹弟(在校生)の参加もできることに変えました。
このように考えましたのは、6年生に在籍しているきょうだいから、「卒業式に出て(ごきょうだいの)お祝いをしたい」という願いが出され、受けとめて考えたからです。そこには、「小さいころからずーっと一緒だった。お互いの入学式を祝ってきた。だから初めての卒業式をどうしても祝いたい!! 一緒に校歌を歌いたい!! 卒業生のきょうだい(在校生)の卒業式の出席をみとめてください!!」(一部分漢字を変換しています)と書かれていました。
あわせて、6年生が入学した際にごきょうだいで一緒に撮った写真や下のごきょうだいの入学式で一緒に撮った写真なども貼ってありました。また、厚生労働省や東京都のコロナ関連のページからのコロナ感染者の人数の推移とグラフから考えたことなどがたくさん書かれていました。
その願いを受けとめて、6年生のきょうだい(在校生)の人数を調べ、卒業式会場の広さや全体の人数を考えて、先生たちと話し合って参加できるようにしました。
□子どもの権利条例案づくり(武蔵野市)
案作りの過程に10代の人たちが参加し、考えた、話し合ったという3月15日朝日新聞記事を読みました。条例前文に、「子どもたちのことば」が盛り込まれたとありました。うれしくてうれしくて、何度も読みました。以下、新聞より「子どもたちのことば」を引用させていただきます。
わたしたち子どもは、未来の希望となる種で、無限の可能性や能力があり、それらを発揮することができます。
わたしたちは、平和に生活することができ、さらに豊かで充実した人生を歩むことができます。
わたしたちは、自分らしく生きるために、自分で考えて行動することができます。自分の夢を、自由に考えて決めることができます。
そのためには、わたしたちだけではできないこともあり、おとなの協力や支援が必要です。
未来の社会をつくるわたしたちは、知りたいことを学び、十分な教育を受けることで成長できます。
わたしたちは、不安に感じたり、なやんだり、困ったりしたときに、信頼できる人がいる場所で、相談したり、助けを求めたりすることができます。
おとなと子どもは、お互いの権利を理解し尊重し合うことで、それぞれの権利を守ります。
また、わたしたち子どもは、お互いを尊重し合って行動することができます。
わたしたちは、自分自身のことを大切に思い、幸せを感じられるよう、これらのことを願います。
そして、これらの願いが届くようなまちであることを望みます。
5年生 数学アート [Ⅱ‐334]
5年生の『数学アート』「立体」が、プレイルーム前に展示されています。いろいろな学年の人が、たのしみに見に来ています。「これ、すごいなあ。」「5年生になるとこういうのをつくるの?(たのしみ)」などと話しています。「1つ1つね、1枚の紙に図面を描いて、それからつくっているんだよ。」「のりしろも考えているんだよ。」と展開図と完成した作品をもとに説明をすると、たいへん驚いた人がいました。5年生の学びが、他の学年の人たちの興味や関心、「やりたい」気持ちを育みます。
1つひとつの作品には、自分が考える『数学アート』への考えが書かれていました。それもたのしく読みました。
「ぼくが考える算数・数学アートとは、一面で作ることだと思います。なぜなら、ふつう一面で作れないひれを工夫して一面で出したからです。」
「ぼくの考える数学におけるアートとは、遊び心だと思います。なぜなら、いかに楽しく、おもしろいかを重視しているからです。」
「私が考える算数・数学アートとは、動かすことです。なぜなら人の作った立体を触ったりし、どうやって作るのかを共有することが大切だと思うからです。ぼくもロボットを動かすために、ノリではなく、テープで組み立てました。」
「私が考える算数・数学アートは、どうなるか考え、実際に作り、何度も次どうしたらいいか考えて、違う所を切っても切った破片をくっつけてなかったことにしたり、長さを間違えても、作り直すことです。」
「数学・算数は、情報と面白さ、そして出きないことを実際に作る、可能にすること。なぜならそうやって見てる人をたのしませるからです。」
「ぼくが考える数学・算数アートとは、出来ないところは工夫して、新たな仕組みを考えることです。キャラクターの動きを想像し、手を一本にしても二本に見せかけることができるからです。」
子どもたちの書いたものから、あらためて算数・数学のおもしろさや魅力を感じました。
この数学アートのつくる過程や完成した作品から、子どもたちはいろいろな発見をしていることを感じました。授業や活動を通して「みんなで学ぶことで一人では生まれない考え方が誘発、創造されたり、それによって、発見のよろこびが得られたり、ものの見方や行動の変化を生み出したり」できると嬉しいです。
入学した子どもたちの中に、既習していて、「知ってる」「できる」という声をあげる様子が見られます。子どもたちと、学ぶってたのしい、もっと学びたくなるなど、既に「知ってる」「できる」を超える授業や活動をつくり出していきたいです。また、大切にしている試行錯誤や失敗過程を、子ども自身が学びを豊かにする、深めるためには大事なことなんだと感じられる学びや活動にしていきたいです。学びや活動を通して自分(たち)がかわることや、人とつながることができる、それはこんな授業や活動でつくることができるようにしていく努力を重ねていきます。
蚕研究プロジェクト
2学期から、大切に育ててきた蚕。
蚕研究プロジェクトが立ち上がるくらい大切にお世話をしていたので、
むくむくスクスクと大きくなってきた蚕。
指くらいまで大きくなった5令幼虫がクワの葉っぱを食べる音は
「わぁっ!!ねぇねぇ本当に雨がふっているみたいにパリパリバリバリ聞こえるよ!!」
「説明文に書いてあること、本当だったんだ!」
じっさいに音を感じたり、食べ方がアーチをえがくようにして食べ進めるすがたを見ると、すごいね!
と興奮こうふんをかくしきることはできません。
卵から孵化させた大切な蚕は、虫嫌いなあの子も思わずつんっと触りたくなる。
今ではもう服にだって蚕!手の広にも蚕(人間の手はあつすぎるので少しだけ、と気にしている様子の子どもたち)!
そして、説明文にあったように本当に頭を八の字を書くように動かしながらマユをつくっているすがたが見られました。
「クワの葉をあまり食べなくなり、からだが黄色いアメ色になって、少しすきとおって」くると
そろそろマユをつくりはじめる合図だということも学んだね。
本で学んでは、実際にたしかめて、また学んでは観察して、の繰り返し。
大切な学びの時間です。
とうめいで中の動きがわかるくらいのじょうたいから、じょじょにかべが分厚くなって
真っ白なマユをつくる場面がみられました。
みんなでがんばって作った「まぶし」で、ちゃんとマユを作ってくれたこと、うれしかったなぁ。
元気がよすぎる子や、ゆっくりな子、蚕もいろんな子がいるね。
次回は、「蚕の糸を紡ぐということ」をお伝えします!
障がいについて考え合おう [Ⅱー333]
授業の始まりに、登下校などで障がいをもつ人と出あいますか? と聞くと、駅などでの出あいを話してくれました。私は、親戚に認知の障がいをもつ人がいて、会うたびにその障がいがすすみ、どのように接するのがよいか悩んでいることを伝えました。
授業では、「障がいとは何だろう」「なぜ障がいをもつのだろう」ということを話し合いました。6年生の人たちが出してくれた意見をもとにまとめてみました。
(1)障がいとは何?
病気や怪我では、治療して治るものがたくさんあります。障がいは、病気や怪我などのために、体の組織や器官が傷ついたり、失われたりして、一部が戻らなくなったことを言います。たとえば、手足を切断し、その手足は失われたままです。
※現行の障害者自立支援法における「障害者」の定義は、身体障害(肢体不自由、内部障害、視覚障害、聴覚言語障害)、知的障害、精神障害のそれぞれについて、身体障害者福祉法その他、個別法を引用する形で規定されています。(厚生労働省homepageより)
(2)どうして障がいになるの?
・お母さんのお腹の中で起きる場合があります。「遺伝子をのせている染色体の事故」や異物(風邪薬などの薬の副作用、さまざまな有害物質)などを吸収したために起きる障がいです。
・生まれてくる時に、難産で怪我をしたり、酸素をうまく吸えなくて障がいになることもあります。脳性まひが起きることがあります。
・赤ちゃんや幼児の時に、障がいをもつ場合があります。高熱が続き、脳の一部が壊され、運動神経が麻痺したり、知的な発達に遅れが出たりします。
一人ひとりが取り組んだ自分史には、お母さんのお腹にいる時、誕生の時、赤ちゃんや幼児の時に、ご家族が心配された出来事とお母さんとお腹の命をだいじにされていたことが綴られていました。とても小さく生まれたため入院が長く心配をした、高熱が続いて緊急入院し障がいをもつのではないかと心配したなど、ご家族がたいへん心配されたことを書いた人がいました。
・病気や労働災害による障がいもあります。機械で怪我をしてしまう、人体に有害な物質や危険物を扱う、夜間労働でからだを壊すなどの背景もあります。
・それから交通事故による障がいもあります。他にも、老化によるものもあります。手足が不自由になったり、ことばや記憶に障がいが出ることもあります。私の親戚もそうです。
障がいは、戦争や紛争のある国や医療がすすんでいない国、衛生水準が低い国により多く見られます。手当てをすれば治る病気や怪我も、病院や薬がなければ、悪化して障がいとして残ってしまうからです。
写真は全て6年生の劇から
(3)障がいを軽くするためには、をみんなで考え合おう
向き合って、考え、お互いの考えを共有することが大切だと思いました。出された意見を少し紹介します。
〇障害は「治す」事は難しいと思うけど、「軽く」する事は出来ると思う。あと、耳が不自由な人は、聾者だったら別だけど、難聴者だったら、人工内耳や補聴器をつけるといいと思う。
〇手足が無くても、水泳をしたりして、人生を楽しんでいる人もいるし、なんかのスポーツでパラリンピックに出て優勝するという夢を持ったら、1つの事に夢中になって、障害だけど、人生楽しめると思う。
〇手や足が失われたら義足などをつけたら軽くなるんじゃないかと思います。お母さんが1回だけ病気をしたけど、血管が一部悪くなった時に、そこに何か金属のような物を入れていたから、それを使ったら軽くなるんじゃないかと思う。
〇障がい者のまわりにいる人が障がいを1つの個性として認めて、普通のように接すると障がい者の方の障がい者意識がなくなると思う。
〇周りの環境によって感じ方が変わると思う。例えば、周りの人たちが障がいを持っている人を見て、何か、その人(障がいを持っている人)の特徴を言っていたら嫌になってしまうから、人によるかもしれないけど、普通にしてくれた方が障がいを忘れ、うれしいんじゃないかなと思いました。
〇完全に治るわけではないけど、手足が切断されたなら、義足などの手や足のかわりになるものを使えば良いと思う。それか、未来の話だけど、「自動再生能力」的な?マイクラみたいな薬や技術を取り入る。
〇軽くするより、そうならないようにするのを考えました。栄養を多く得るのはもちろんですが、親が飲酒やたばこを吸ったりしたら障がいを持ちやすいと聞いたので、看護師さんに注意してもらったり、障がい者の方々にはその人にしか出来ないことを考えて行うべきだと思いました。
〇障害を軽くするには、まず周りが親しくした方がいいと思う。手足、耳、顔の障害であっても親しくできるが、内部障害は難しい。知的障害者に「東京はどこ?」と聞かれた事があって答えたことがあったけど、バスや電車で見ると、怖くなる事もあった。怖く避けることがないようにするにはどうしたらいいんだろう? あと「『障害者』だから仕方ない」とか「『障害者』じゃないんだから」と言われる方は辛い。
〇手術をしたり、薬を飲む。でも、この方法では知的障害の人たちは治らないかもしれない。知的障害を軽くするには、自分が住んでいる地域の人たちと交流をして、会話する能力をつける。そして、そういう障害の人たちは授業をじっと聞けないかもしれないから、授業の時間を、何回かに分けて勉強できるようにする。
〇知的障がいなら、無理やり算数とかを教えるのではなく、その人が出来ることを最大限に活かせるようにする。精神障害は自分の世界が広い人だから、その人はその人でいいと思う。
授業や休み時間に、友だちに発達障がいの子がいてその話をしてくれた人、親戚に障害を持つ人がいて、その人はとてもよく働いていてすごいんだと教えてくれた人など、いろいろと伝えてくれてうれしかったです。桐朋学園小出身の藤井輝明さんの本や『これがぼくらの五体満足』(先天性四肢障害児父母の会編著)から障がいをもつ人自身の気持ちを知り、考え合いました。今度「車椅子の今を全力で楽しむ」中嶋さんをお招きします。これからも一緒に学んでいきましょう。
6年生から「いつも見守ってくれてありがとう」の素敵な記念ファイルをいただきました。その中に手紙が入っていました。「トピックスでは、今の社会について、いっぱい学び、こうしたいと思うことがいっぱいありました。私はいつか戦争もいじめもない平和な世界にこの世界もなってほしいと思いました。」「トピックスがはじまるまで、先生は遠い存在で、トピックスの時に言い間違いをしたり、体験談などを話してくれて先生も人間なんだなとうれしくなりました。トピックスでは自分からは話し合わない話題を話し合えて楽しかったです!」。こちらこそありがとうございました。
ブランコから始まる。
子どもたちが大好きな場所のひとつ。
しぜんひろばのブランコです。
この前、しぜんひろばに行ってみたら
1年生がかわるがわる 乗っていました。
1学期にはドキドキしながらブランコに乗っていたのがうそのよう。
もうすぐ2年生です。
雨の日はすりる満点のブランコ。
放課後のブランコは助け合い。
桐朋のブランコから生まれるたくさんの物語。
春はどんな物語と出逢えるでしょうか。
もう今から楽しみです。
自治の活動を引き継ぐ
学年末が近づいてきました。
クラスの活動はもちろんのこと、学校全体の活動もまとめの時期にはいってきました。
先日は、第4体育館で「後期子ども集会」を行いました。
今回の主な目的は2つ。
①前期の子ども集会で確認した課題にどのように取り組んできたかの報告。
達成できたこと、継続して取り組むことなどを次年度に引き継ぎます。
②来年度から自治の時間のメンバーになる現4年生に仕事内容を伝える。
紙芝居仕立ての報告、ポスター紹介、遊びの実演など、どの委員会も2分という制限時間をフルに活用して、たのしくアピールしてくれました。
昨年、一昨年は感染対策のためにオンラインでしたが、今回は生で直接声や身振りを届けられるので、やはり伝わるものが多いなと感じました。
4年生はこのあと実際にいくつかの自治の時間の委員会の部屋を訪問して、次年度へむけてイメージを膨らませます。桐朋小学校の自治の伝統が、こうしてつながっていきます。
(4年生の放送委員会訪問と、カードゲーム・ボードゲーム団の最終回のスナップ)
芸術鑑賞教室を通して
先日、名古屋から、劇団うりんこのみなさんが来てくれました。
みんなで一緒に観たのは『小学校は宇宙ステーション』。
いつも、体育の授業や休み時間に使っている体育館に
大きな舞台が登場しました。音響・照明・舞台装置とどれも本格的。
目の前で俳優さんが演じるお話の世界。
笑いあり涙あり、あっという間の65分でした。
友達と一緒に 本物の芸術に触れながら 感動を共有できることは
やっぱり とっても 幸せなことだなぁと感じました。
・おなかがいたくなるくらい おもしろかったです。そうぞうしてたより すごくたのしかったです。まるでじぶんが げきの中にいるみたいで ふしぎでした。(1年)
・うちゅうステーションを見て、思ったことは、もし、自分の家の地下に宇宙に行けるものがあったら、一輪車を持って行ってジャンプをしたりこいでみたりしたらどうなるか実験してみたいなぁと思ったよ。また見たいな。わたしもげきに出てみたいな。(2年)
・今日は体育室で劇を見ました。私は生まれて初めてこんなに楽しい劇を見ました。みんなリアクションや言い方がすごく上手でした。(3年)
・とても演技が上手でおもしろかったです。私もまとめの会というので劇をやるんです。『宇宙ステーション』を見てこうしたらいいんだとおもいました。最後に主人公の女の子が勇気を出して思ったことを言うということが、とても感動しちゃいました。(4年)
・ぼくは劇を見て、近くで本当に人が劇をするということに感動しました。動画で見るよりも、もっとすごさを感じました。そして、人が5人しかいないのに、巧みに1時間もファンタジーなげきを見せてくれてすごい!と思いました。(5年)
・僕は演劇をあんな近くで見たことがなかったので、一つ一つのセリフや動きが大迫力で伝わりました。うちの学校の体育館に大きいセットがそのまま来て、本当に給食室が丸ごと来た感じがして、わくわくしました。僕らと主人公たちは年齢が近いので、見ている側も冒険している気がするくらいのめりこんで見ていました。(6年)
「僕はAさんに賛成だ」「私はBさんに賛成します」~6年生との授業 [Ⅱー332]
授業では、「自分の意見を大切にしよう」「思考力、判断力を耕そう」「相手に伝わるように表現しよう」などを大切に、子どもたちを励ましています。
ある文を読み、自分の考えを書いて、お互いにその考えを聞き合った時間のことをお伝えします。
[教材]Aさんは、「『男の仕事』『女の仕事』はあると思う。いくら世の中が進歩したとしても、男でなければできない仕事、女でなければできない仕事というものはたくさんある」と、自分の立場を示したうえで、「力を必要とするような仕事は男の人でないとできない。大工さんや工事現場の仕事などは、男でなければ困る。一方細やかな気づかいや優しさが必要な仕事などは、女の人でないと難しい」などと述べた。
一方、Bさんは「『男の仕事』『女の仕事』は、ほとんどないと思う」と、自分の立場を示したうえで、「少しの例外を除いては、男だけにしかできない仕事、女だけにしかできない仕事というものはない。今では多くの仕事が機械化され、男でなければできない仕事はほとんどない。たとえば、大工さんや工事現場の仕事は、女の人でも十分にできる」と述べた。
この二つの文章のうち、あなたが賛成するのはどちらの文章ですか。まず賛成する文章はどちらの文章かを示し、なぜその意見に賛成したかを説明してください。
卒業アルバム写真「思い出の場所」の撮影より
[意見]➀僕はAさんに賛成だ。なぜかというと、大工さんとかは、女性がやると力がなく、時間がかかり、男性とかに厳しく怒られて女性が傷ついてしまう。逆に何かを考える人とかは、男性がやると大ざっぱで、分かりにくいけど、女性がやると細かいところまで教えてくれるのでいいと思った。男性と女性は、得意なことと得意じゃないことがあるから、やる気があるなら別だけど、僕はAさんに賛成だ。
➁私はBさんに賛成します。もちろん、力を必要とする仕事、気づかいや優しさが必要な仕事、というのはあります。ですが、女の人でも力がある人はいるし、男の人でも気づかいのできる優しい人はいます。それは、人それぞれであり、「男の仕事」「女の仕事」ではなく、「自分に合った仕事」というのがあると思います。例えば、男のモデルさんはコスメなどに詳しいし、女のパイロットや政治家さんも増えています。これらの理由により、私はBさんに賛成します。
③Aさんに賛成します。なぜなら、キャビンアテンダントのように、男の人や女の人しかやれない仕事もあるし、機械では出来ないような精密な仕事などでは、体力がある男の人の方が向いていると思う。一方で、Aさんが言ったように、気づかいや優しさが必要な仕事は女の人しかできないと思う。
➃僕はBさんに賛成します。「男は力仕事、女の優しい仕事」というひと昔前の考えに賛成できません。保育士、介護士は男性でもできるし、力仕事をできる女性もたくさんいるだろうし、力仕事とか関係なく、協力することが大事だと思う。
⑤私が賛成するのはAさんです。確かに、今の世の中、ジェンダーがとても大事にされているけど、やっぱり体の構造が違うから、難しいのではないかな、と思いました。私の考えでは、例えばスポーツのバレーボール。男、女の試合を見たときに、球のスピード、身長も、男性の方が高いため、ネットの高さも、まったく違います。そういうことも考えると、女性が大工をできない、とは思いませんが、女、男の仕事はあるのではないかな、と思いました。
⑥私はBさんの意見に賛成する。確かに今、世の中は男の仕事、女の仕事で分けられているが、力の差などは、小さな頃から鍛えていれば補えるのではないか? 裁ほうや料理が得意な男性もいれば、力が強くたくましい女性もいる。今、現時点では男の仕事、女の仕事が分けられているが、いつかその区別がなくなる日がくると、私は思う。
⑦Aさんの意見にも、Bさんの意見にも賛成します。適材適所というように、人は向き、不向きはあるので、ただ僕は適した場所で仕事をやる必要はないと思う。自分がやりたい所に行けばいいと思う。ただ、適した所でやるのも面白いと思う。
⑧私はAさんの文章に賛成します。理由は、やっぱり男の人の方が力はあるから、女の人に出来ない事もあると思います。工事現場とかだと、力仕事が大半だと思うので、何十㎏もある物を持ち上げるのは難しいと思いました。でも、自分がやりたい事をやった方がいいと思った。
⑨僕はBさんに賛成します。「男の仕事」「女の仕事」、男でないと困る、女でないとおかしいなどあると思う。でも「男でないと困る」仕事に挑戦する女性もいます。それを否定するのはおかしいと思う。力や技術、男が有利な条件を持つ仕事でも、努力して、その仕事をできる。それがすばらしいと思った。
Bさんに賛成した人がたくさんいました。いろいろな考えを聞き合うなかで、たとえば⑤の人(Aさんに賛成)が意見を述べた後には、「なるほど~」「わかるわかる」という感想もBさんに賛成した人たちからも語られました。一人ひとりの違いを大切にしながら、お互いにかかわるなかで、一人ひとりが変化や成長を続けています。ぼくもその一人です。
幼稚園年少児「音をたのしむ」世界へ
その時間の最後に、藤明里さんの記事を紹介しました。藤さんは、日本初の女性旅客機機長として、今も日本航空で乗務を続けられています。藤さんは、大学受験のころにはすでにパイロットという目標を抱いていました。国内に女性機長の前例はありませんでしたが、藤さんは「性別が関係する仕事ではないはず」と信じて、挑戦を続けました。
藤さんは桐朋小学校の出身です。「桐朋で自由を尊重し、夢とか可能性を否定しない環境で育ったせいか、私はそんな理由で諦めるということを知らなかったのです。」と言われていました。
前の文で、⑥の人が願った「いつかその区別がなくなる日がくる」を、藤さんがつくり出していることを子どもたちと共有したいと思いました。藤さんについては、NIKKEIリスキリングの記事を参照しました。