日常の生活や学習で「子どもの権利」を [Ⅱ‐341]

武蔵野市「子どもの権利条例案づくり」では、案づくりの過程に10代の人たちが参加。話し合って、条例前文に「子どもたちのことば」が盛り込まれた。すばらしい取り組み! 以下、「子どもたちのことば」を引用。

新入生歓迎会より

わたしたち子どもは、未来の希望となる種で、無限の可能性や能力があり、それらを発揮することができます。
わたしたちは、平和に生活することができ、さらに豊かで充実した人生を歩むことができます。
わたしたちは、自分らしく生きるために、自分で考えて行動することができます。自分の夢を、自由に考えて決めることができます。
そのためには、わたしたちだけではできないこともあり、おとなの協力や支援が必要です。
未来の社会をつくるわたしたちは、知りたいことを学び、十分な教育を受けることで成長できます。
わたしたちは、不安に感じたり、なやんだり、困ったりしたときに、信頼できる人がいる場所で、相談したり、助けを求めたりすることができます。
おとなと子どもは、お互いの権利を理解し尊重し合うことで、それぞれの権利を守ります。/また、わたしたち子どもは、お互いを尊重し合って行動することができます。
わたしたちは、自分自身のことを大切に思い、幸せを感じられるよう、これらのことを願います。/そして、これらの願いが届くようなまちであることを望みます。
朝日新聞3月15日朝刊より 3月コラム「風」にも引用。

 体育館から教室までパートナー同士で移動しました

6年生との授業で「子どもたちのことば」を紹介したら、どんな感想や意見を言うだろう。6年生がつくるとすれば、どんな内容になるかも聞いてみたい。
また道徳教科書にある「子どもの権利条約」も使い、「子どもの権利」を学び、考えてみよう。「子どもの権利条約とは、18歳未満のすべての人の安心・自信・自由という人権を守ること、生きる・育つ・守られる・参加するという子どもの権利について世界中の国々で交わされた約束事」。「一人ひとりが感情や意思を持った人間として尊重され、「なりたい自分」に向かってその子の可能性が最大限に伸ばされるよう応援してもらえるという、子どもの権利条約の考え」である。
たとえば、「自分に関係があることについてはちゃんと意見が言えるし、その意見は尊重されなければならない」12条意見表明権、「大人になったとき自由な社会の中で自分の発言や行動に責任がとれるように子ども時代から体験し学んで準備していく」29条教育の目的、「子どものことが決められるときにはその子にとって何が一番いいかが最優先して考えられる」3条子どもの最善の利益、などが本当に大切にされていますか? と聞くと、子どもたちは何て言うだろうか。

  5年生パートナーからのお手紙ファイルをプレゼントされた1年生のパートナー

園や学校では、新学期から『子どもの権利』が日常の生活や活動、授業で大事にされているかを考えて実践をしていきたい。また、「子どもの権利条約」だけでなく、学園の教育理念や園学校で大切にしている目標や柱が実践の土台にあるか、実践を振り返るときに大事にされていたのかなどを考えてすすめたい。


学園の教育理念は、1947年教育基本法の精神「一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長するというヒューマニズムに立つ『人間教育』」である。1947年に桐朋として第2の出発をした時の校長、理事長が務台理作で、務台は教育基本法の制定に携わった。そして、この教育基本法は、日本国憲法で大切にしている世界の平和、基本的人権の確立、民主主義の実現などを、日常の教育でつくり出していこうとするものだ。

地区懇談会がありました

今日は地区別懇談会の日。

年度はじめに、地区別のグループに分かれて、登下校の安全について子どもたちと保護者の方々と共に考え合います。

「通学路は白い線の内側を歩こうね」

「電車の中では、こんなふうに過ごすといいね」

「困ったことがあったら、お兄さんお姉さんにいつでも声をかけていいんだよ」

6年生が中心となって、みんなで話し合いました。

1年生から6年生まで、登下校で一緒になるお互いの顔を覚えて、みんなで助け合えるようにしていけるといいですね。

安全第一で、一年間過ごしていきましょう。

 

 

5月13日(土)初等部説明会を行います

本校にご興味をお持ちくださる皆様

桐朋学園初等部は、桐朋小学校・幼稚園から成ります。

園長・校長の中村博より、初等部の教育についてお話いたします。

また私たちが願う幼児期の育ちや、園児と小学生のふれあいなどもお伝えできればと考えています。

 

〇5月13日(土)

本学園 ポロニアホールにて

1回目:受付 12:45  開会13:00  閉会14:00

2回目:受付 14:20  開会14:40  閉会15:40  

 

〇対象

・桐朋学園初等部にご興味をお持ちくださる方

・一家庭、2名まで。

・お子さんのお名前でお申し込みください。お子さんも1名とします。(未就園児をのぞく)

・大人の方向けのお話となりますので、ご承知おきください。

・幼稚園をご志望の方は、桐朋幼稚園のホームページよりお申し込みください。

 

〇お申込み

・4月24日(月)正午ごろより、予約を開始します。

・5月1日(月)正午ごろより、追加席の予約を開始する予定です。

★初回で一度満席の表示になった場合も、5月1日(月)の正午ごろに再度予約ができる状態になります。(しかし、すぐに満席になることも予想されます。ご容赦ください。)

 

・本ホームページ「説明会・体験会予約画面」よりお進みください。

※「miraicompass(ミライコンパス)」サイトでのユーザー登録が必要です。

事前にご準備いただくと、お申込みがスムーズです。

※男子・女子の枠がございますので、ご確認の上お申し込みください。

※ご都合がつかなくなった場合はホームページよりキャンセルのお手続きをお願いします。

(お待ちの方がたくさんいらっしゃいますので、ご協力ください。)

※事後にミライコンパスマイページよりアンケートの送信をお願いします。これによりご参加の確認をさせていただきます。

桐朋小学校 教務

「人として尊ばれる」ことに[Ⅱー340]

桐朋学園の教育理念は、「一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長するというヒューマニズムに立つ『人間教育』」です。1947 年教育基本法の精神をもとにしています。この法は、「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである」、「われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。」(前文)としたものです。日本国憲法で掲げた理想を保育、教育で実現したいと思います。そのために、不断の努力をしていきます。

  写真はすべて入園式の様子から 
2022 年度、保育現場の虐待(園児を叩く、きつい声かけをするなど)が報道され、「不適切保育」が話題となりました。厚生労働省の調査によれば、「不適切保育」とは、「子ども一人ひとりの人格を尊重しない関わり」、「物事を強要するような関わり、脅迫的な言葉がけ」、「罰を与える、乱暴な関わり」、「子ども一人ひとりの育ちや家庭環境への配慮に欠ける関わり」、「差別的な関わり」と例示されました。そのことを本園、本学には関わりのないことと決してせずに、1947 教育基本法の精神を教育理念とする学園として、初等部ではどうかを問い続けていきます。(2023年4月4日には、「不適切保育 つかめぬ実態  基準なし 指導も調査も後手」朝日新聞に記事掲載)
「不適切保育」を社会の問題として考えれば、「(子どもの数と保育士の数の国の配置基準に対して)基準通りの数では、命を預かる仕事はできない」という現場からの声があがっていることや、教員の長時間過密労働(「教職員勤務実態調査 2022」によれば、「校内での時間外勤務(4週間の平均):71 時間 40 分⇒10年前調査より2時間超増加」「持ち帰り含む時間外勤務の合計:86 時間 24 分」「時間外勤務の上限(月 45 時間)についてみると、59.2%が超えている」「年代別では、30 歳以下の若手の先生たちが最も過酷な勤務実態」「小中では、平日1日あたり3時間以上の超過勤務をしている教職員が約半数」)を改善するなどしていかなくてはならない課題があります。玉川大学の大豆生田教授(保育学)は、「保育士が余裕を持って子どもに関われるような配置基準の見直し」と「保育の質をより高めるための意識や風土」「子どもを尊重する保育にしていく」ことで防ぐこと。また保護者との対話や信頼関係について「子どもを真ん中に置き、園同士で高め合って、親とともに安心して育てられる環境を社会でつくっていくべき」だと述べていました。(朝日新聞2023年 2 月 5 日朝刊)

桐朋幼稚園では、「児童は人として尊ばれる」「社会の一員として重んぜられる」「よい環境のなかで育てられる」「すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される」など、児童憲章を大切に実践をすすめてきました。あらためて、保育、教育で大切にされているかを考えていきます。

保育、教育活動をすすめるうえで、教育理念や児童憲章、保育、教育目標と大切にしたいことを土台にし、子どもたちとの日々を大切に過ごしていきたいと思います。

いろいろな教室で

入学式にむけていろいろな準備に奔走してた子どもたち。

新年度の決め事や準備などもひと段落して、専科の授業もはじまりました。

美術室では3年生が絵の具で素敵な色を作っていました。

水をたっぷり含ませた筆で作り出したグラデーション。

良く晴れた青空

ロマンティックな夕暮れ

あたたかな日差し

どの画用紙もとっても素敵な色合いです。

自分のパレットで作り出した色は、絵具屋さんに売っていない「自分だけの自然色」!

画用紙一面に広がった大きな空を背景に、春の大きな木の幹を描いていきました。

 

2年生の音楽の授業をしていたら、1年生が校舎の見学で立ち寄ってくれました。

せっかくだから、♪初等部の歌 を聴いてもらいました。

1年生もはやく覚えて、一緒に歌えるようになるといいですね。

 

桐朋幼稚園も、新しい仲間を迎えました。

ズボンの後ろ姿から、さっそく楽しい時間を過ごしたのではないかしら?と想像しました。

みなさん、週末はゆっくり休んで、来週また元気な顔をみせてくださいね!

空にはおひさま!

1年生のみなさん、入学おめでとうございます。

春らしい、とても朗らかなお天気に恵まれましたね。

おうちの方の手拍子にのって、5年生のパートナーと手をつないで第4体育室に入ってきたみなさん。

一人一人のお名前をよばれて、学校の印「校章」をいただきましたね。

これで、みんなは「とうほうっ子」になりました。

はやく一緒にべんきょうしたり、あそんだりしたいなあ、と先生たちも思いました。

それを一番願っているのは、きっと2年生です。

今日もたくさんの素敵なことを見せてくれました。

みんなもやってみたいものはあったかな?

コマ?けん玉?なわとび?

ネコちゃんみたいに、しなやかに体をうごかす体操や、かっこいい荒馬の踊りもありました。

歌も、詩も、2年生の声がとってもかっこよかったね。

♪空にはおひさま、足もとに地球、みんなみんなあつまれ、みんなで歌え!

(『ともだち賛歌』より)

素敵な友だち、たくさんの仲間と出会って、みんなで楽しく過ごしましょう。

今日は残念ながらお休みだったお友だちとも早く会えますように!待ってるよ!

(5年生はたくさん荷物運びをしてくれました。最後までおつかれさま!)

入学式でお伝えしたかったこと [Ⅱー339]

一人ひとりに校章を渡し、「おめでとう」を伝え、握手をさせてもらいました。全員に校章を渡した後、校章の由来や桐朋の名前に込められた願いなどを(以下のことを頭に描きながら)話しました。

校章は、「桐」が描かれています。桐は、本学園が1947年に「桐朋学園」として第二の出発をする際、指導と協力を受けた東京文理科大学、東京高等師範学校の校章に由来しています。一人ひとりを大切にする教育をしていくという願いを込めています。「朋」は、仲間という意味です。

桐朋小学校は、一人ひとりを大切にする学校にしたいと願い、その人その人が「やりたい」を大切にして、お互いの持ち味を大事にしながらみんなで育ち合っていこうという学校です。(※1)


2年生、5年生、いろいろとありがとう! 写真はすべて入学式関連 

保護者の皆さんに(次のことを頭に描きながら)お話しました。子どもたち、教職員は、今日をたのしみにしてきました。(朝、1年生の教室では、5年生が一生懸命に1年生に関わっていました。頼られることで、5年生は成長すると思います。)お子さんのご入学、おめでとうございます。

桐朋小学校は、《子ども一人ひとりを原点にした教育の実現》、《自分自身の人生の主人公となる、社会のつくり手となる根っこを育てる》ことを教育目標にしています。

その教育目標を実現するための11の柱(※2)から2つお話します。

1つ目が、学ぶってたのしい!です。今日の5年生パートナ―との出会い、友だちや先生との出会い、この入学式での2年生の表現(1年生に出会い、1年生に表現をすることで、2年生は成長すると思います。1年生は、2年生、5年生の成長する機会をつくってくれています。)などで、桐朋小学校で過ごすって楽しそうって思えたら嬉しいです。

11番目が、親と教員、親同士のつながりの大切さをあげています。保護者の皆さんとは、子どもの最善の利益とは何かをよく考えて、協働していきたいです。つながりという点では、本来、子どもたちはいろいろな人に見守られ、助けられ、安心して育っていきます。子育ては社会的な営みです。ところが、コロナでつながりをつくるのが難しくなりました。改めて、子どもたちが安心して育つために協働を。親と教員、親同士は、わからない、うまくいかないことも含め、お互いを大切に、つながっていきたいです。

保護者の皆様にとっても、節目となる日です。おめでとうございます。

(※1)学園の教育理念は、1947年教育基本法の精神「一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長するというヒューマニズムに立つ『人間教育』」です。 

(※2)1.学ぶことは楽しい! 2.子どもたちが共同で学ぶこと、働くこと、遊ぶことを大切にしています 3.子どもの自治的活動を大事にします 4.学びと同じように遊びを大切にします 5.私たちの教育はけっして急ぎません 6.子どもの発達にあわせた教育課程の自主編成教育を行います 7.実際に「行うこと」を追求します 8.遊びの過程や意味を大切にします 9.平和を希求し、一人ひとりの子どもが平和のつくり手として社会に参加できるような根っこを育てます 10.子どもが育つ環境をつくりあげます 11.親と教師、親と親は、子どもの教育のために結びあいます

新しい仲間を待っています

もうすぐ入学式!

新入生がやってくるのを学校中がワクワクしながら待っています。

6年生は、1年生の教室を掃除したり、入学式会場の設営を進めてくれました。

5年生は、パートナーとしての準備はもちろん、教室を素敵に飾ってくれました。

4年生は、入学式会場の装飾を仕上げてくれました。

3年生は、1年生のために、自分達の椅子を貸してくれました。

そして2年生は、学校を代表して歓迎の気持ちを伝えるために、連日体育館でお祝いの表現の練習をしていました。

明日は素敵な一日となりますように。

強い風が吹きましたが、なんとか八重桜は持ち堪えています。

正門脇の藤も満開です!

初等部説明会について

本校にご興味をお持ちくださるみなさま

 

5月13日(土)午後、本学園ポロニアホールにて

初等部(桐朋小学校・桐朋幼稚園)の説明会を行います。

園長・校長の中村博が初等部の教育についてお話しいたします。

 

受付開始は、4月24日(月)を予定しています。

詳細は4月20日以降に本ホームページでお知らせします。

お手数おかけしますが、ご確認よろしくおねがいします。

教務

新年度がはじまりました

2023年度がはじまりました。

濃いピンク色の八重桜が子どもたちを迎えてくれます。

クラス替えの発表があったり、教室のお引っ越しがあって慌ただしい一日でしたね。

緊張したり、わくわくしたり、おなかペコペコでおうちに帰ったことでしょう。

新しい教室、新しい仲間、新しい先生。

進級した実感がじわじわと湧いてくるのは、数日後になるでしょうか。

靴箱も移動しましたね。

明日の朝、うっかり前のところに行く人が何人かいるのではないかしら?

先生たちも、職員室の机の配置が変わって、とまどう場面がありますよ。

すこしずつ、新しい環境に馴染んでいきましょう。

今年度もどうぞよろしくおねがいします。

第4体育室での始業式の風景。それぞれの学年に、進級の拍手を送り合いました。