投稿者: tohoblog
おすそ分け
休校期間が長くなり、今は新しい学年、クラスに進級した子どもたち。
そんな中、元のクラスの子どもから手紙が届きました。どのお手紙もうれしいです。書いてくれたこと、出してくれたこと。手紙を書く時に少なからず相手のことを考えながら書いてくれている。もうそれだけで笑顔になります。
でもこれは開けてびっくり。誕生日の日ぴったりに、お誕生日おめでとうのメッセージと、時間と心をこめてくれたのが瞬時にわかる手作りギフトだったからです。
なぜ、このことを書いているのかと言うと・・・
今、皆さんはきっと現在の状況に「慣れ」たくないものの、「慣れ」てきてしまう部分も少なからずあるかと思います。
「慣れ」るということは、現状を受け入れ、周りが見えてきて適応できてきた時に到達する感情の表れであると同時に、「慣れ」ると現状の様々な事柄に対しても「慣れ」て、それが当たり前に近づき、鈍感になっていく面があると考えています。
例えば、子どもが生まれた時。初めてつかまり立ちができた時。初めてお話しできた時。トイレがうまくできた時。一人で通学できて下校できた時など、初めてのことは慣れるものではない忘れ難い刺激的な幸せです。
では、子どもがお手伝いをしてくれた時、お願いを聞いてくれた時、出来なかったことが出来るようになった時、喜ばせようとちょっとしたサプライズをやった時、これが日々繰り返されていくと、どうでしょうか。「慣れ」てきてしまう部分がある気がします。(もちろんそうでない人もたくさんいます。)
そういう部分を自分も持ち合わせていると理解した上で、いつも刺激的とは難しいですが、「慣れ」ないで、ささやかな幸せを感じることができる心であり続けたいと願っています。そのためには、「ありがとう」の気持ちを忘れないことだと思っています。当たり前ということはない。そこには想いがこめられているんだと。
おめでとうの言葉だけでは満足しにくい世の中かもしれません。プレゼント=「物」。購入したものになりがちかもしれません。もちろん「物」でも、ささやかな幸せはうまれるでしょうし、実際うれしいですし、それはそれで刺激的ですし、確かに想いが込められていると思います。
でも手作りの「もの」にはその人「らしさ」がはっきり現れます。見た目や雰囲気で誰が作ったのか、知っている人であればおよそわかります。でも「物」ではおそらくそこまでわかりません。
「誕生日を覚えていてくれてありがとう。」
「何人かに協力してもらって作っていることが分かるよ。声をかけたこと、協力してくれた人もありがとう。」
「思いついて、「やろう」と動いてくれてありがとう。大変だったよね。」
「どんな気持ちで作ったり、けずったりしたんだろう。」
「送る時どんな気持ちだったかな?しかも日にち、ねらって送ったよね?」
「届いたかどうか、もしかして考えてくれているかな?大丈夫、受け取ったよ、ありがとう。」
「きっとお家の人も力を貸してくださったことでしょう。ありがとうございます。」
他にもありがとうがたくさん出てきます。もっと話を聞きたくなります。
お家の中でささやかな幸せを日々の中で見つけたり、相手に意図的に贈ったりできることは素敵なことだと思います。そして、幸せを見つけたら、伝える。幸せをもらったら、相手だけでなく、誰かにおすそ分けする。ご家庭はもちろん、友だち関係でもこんな風に、心配りができることや、特別な何かではなく日常の中の当たり前と思うことの中から見つけられたら、「慣れ」たくない部分に「慣れ」て行きにくいのではないかと思うのです。
引き続き「慣れ」たくない日々が続きます。
その中で、ささやかな幸せを受け取ったので、おすそ分けのつもりで書きました。ありがとう。
はじめまして!わたしの名前は・・・
はじめまして!4月から桐朋小学校に来ました。
わたしの名前は、〇〇〇〇〇〇です。自己紹介にある、全部で6つの「」の最初の文字を並べるとわたしの名前になります。
今年は、2年生の担任をしています。クラスのみんなとはまだ会えていないけど、毎日メールのやりとりができているので、少しずつクラスのみんなのことが知れて嬉しいです。
それでは、自己紹介をします。
「は(バ)レーボールをずっとやっていました。」
ポジションは、セッター、リベロなど。バレーボールは、楽しいですよ。一緒にやりましょう!
「しょうがくせいのとき、とうほうしょうがっこうにかよっていました。」
ほぼ毎日、学校に残って遊びました。楽しい思い出がたくさんの学校です。みんなともたくさんの思い出を作りたいです。
「まいにちランニングしています。」
去年の年末から始めました。ランニングをしていたら、空がとてもきれいだったので、思わずパシャリ。健康のためにみんなも体力をつけよう!
「りょうりはべんきょうちゅう。いまは、たべるほうがすきです。」
一番好きな食べ物は、ラーメンです。食べることが好きな人はお話ししましょう。
「よくサッカーをみます。」
Jリーグが再開して、観に行けるようになる日が待ち遠しいです。サッカー好きな人もお話ししましょう。
「うんどうがとくいです。」
サッカー、野球、ドッチボール、おにごっこなどなど。みんなと体を動かして遊んだり、お話したり、勉強したりするのが楽しみです。
体を動かすことや、食べることが大好きな〇〇〇〇〇〇です。改めてよろしくお願いします。
♬夢と共に歩む
みなさんこんにちは。
本日の一曲は、2019年度の音楽会でみんなで歌った『夢と共に歩む』です。
(夜の学校の桜)
昨年の6年生が、ブラームスの交響曲のフレーズを聴いて、
みんなで相談しながら歌詞を作ってくれました。
『夢と共に歩む』 作詞 2019年度6年生
明るい空に そよかぜがふく
ぼくらの 地球(ほし)のはじまりの朝
一面の緑を駆け抜けて
平和を願う歌声 しずかに広がる
夜明けを告げる 鳥たちの声
かがやく宇宙(そら)に虹の橋かける
大きな夢をとどけたい
時の流れをとびこえ 共に歩いてゆく (ラララ~)
音楽会の会場全体にひろがった歌声とリコーダーの響きが忘れられません。
そして、こんな今だからこそ、みんなと歌いたいなぁと思いました。
なかなか夜が明けずに、気もちがしずみそうになるそんな時、
そっと口ずさんでみてください。
ラララ~ってつぶやいていくと、ポッと心の中が温かくなるかもしれません。
~曲を聴く方法~
※黒い枠内、左側の数字の横をクリックすると再生・停止が出来ます。
※黒い枠内、右側のバーは音量です。お好みで調整してください。
つながり、やりとりを大切に [Ⅱ-228]
6年生より、「3月19日の登校日に、四つ葉のクローバーを見つけました。意外とすぐ見つかりました。クローバーは、小さいうちにふまれてちぎれたりしたものが四つ葉になりやすいらしいです。しぜんひろばはたくさん小学生が遊んで、原っぱをふむので、四つ葉が多いのではないでしょうか。」そして、かわいらしいクローバーの絵。反対側には「早く学校が始まるのを楽しみにしています!」とかかれた手紙をいただきました。きっと、このホームページでおい川さんが教えてくれたクローバーのことを見て、手紙で話してくれたのだなと嬉しく思いました。ありがとうございます。
今回のコラムは、先日、保護者のみなさまへお知らせをした文章からです。
1、5月31日(日)まで、休園、休校期間を延長します
現在、「緊急事態宣言」期間の5月6日までを、休園、休校期間としています。
今後、「緊急事態宣言」の解除の有無に関わらず、5月末日までを休園、休校とします。事態が好転すれば、登園、登校日を設定する可能性もあります。
このように考えたのは、これまでの東京都の感染状況では、収束に向かっているとは判断できないためです。埼玉、茨城、群馬、千葉県の自治体などでは、5月末日までの休校要請が出ています。その背景には、感染者数の多さ、生徒や保護者の不安などがあります。
桐朋幼稚園、桐朋小学校では多くの子どもたちが、通園、通学に公共交通機関を利用しており、感染リスクが高いと考えられます。子どもたちの命、周りの人たちの命を守ること、逼迫している医療危機をくいとめるなど社会を守ることを引き続き行いたいと考えます。どうかご理解をください。(これまでご家庭に多くの負担をかけてしまっています。医療に関わる方のご家庭の困難さを想像し何ができるかを考えたり、在宅勤務をされているご家庭の困難さも想像しています。また、ここには載せませんが、給付や返金、奨学制度、電話相談などについても検討し、今回みなさんにお伝えをしました。)
4月の休校期間中、子どもたちと保護者のみなさんに、「休校期間中の過ごし方やこんなことに取り組むとたのしい」、「ゆったりすることや何もしないことの子どもの権利をも含めて、子どもたちにこの時間を大切に過ごしてほしい」と呼びかけました。
子どもたちと担任のメール、通信を通しての子ども同士のやりとりの中で、それぞれの豊かな学びに、私たちも学ばせてもらいました。
一方で、休校期間が長くなり、今後への心配、生活リズムの乱れ、意欲的に学びを継続するのが難しい状態なども見られた場合もあったかと思います。
これまでの子どもたちやご家庭とのやりとりの中から、私たちは、今、子どもたちに大事なこと、私たちができることは何かを考え、教員間で学びあってきました。
「休校中、自分で生活リズムが整えられるようになってほしい。すすんで取り組んでいる子がいる。なかなか生活リズムが整えられない子もいて援助をしていきたい。」
「休校中、自分からいろいろな学びをすすめられるといい。そのための材料を伝え、励ましていきたい。知りたいから学ぶ、学びをたのしんだり、豊かにしている子がいる。なかなか学びをすすめられない子どもへの援助をしていきたい。」
「課題を提示されても、やれない子もいるだろう。子ども(保護者)とつながりを持ち、励ましたり、SOSをとらえたい。」
「子ども同士のつながり、やりとりを大切にしたい。つながり、やりとりをすることで学びが支えられ、豊かになっていく。そのために、オンラインの環境も整えられるといい。」
「取り組んでみてもわからないところがあるだろう。昼夜逆転してしまった子がいるかもしれない。子どもたちがどんな気持ちでいるのか、どんな生活をしているのか心配している。子どもとつながり、話をききたい。」などです。
長期化する事態に備えて、子どもたちが本質的に学び続けられること、心が健康で豊かに過ごせることを考えたときに、子どもたちや保護者のみなさんと学校、そして何より子どもたち同士がつながり、学びを個々のものからみんなのものにしていくプロセスが欠かせないと思っています。
具体的な課題ややり方などについては、今後、発送、発信をしますが、子どもと教師、子ども同士のつながりによる、学びと生活づくりのために、オンラインとオフラインの学びが相互に作用することが必要だと考えています。
私たちはこうした気持ちや考えをもち、これからも取り組んでいこうと考えています。(後略)
保護中: 5月7日以降の対応について
さあはじめよう♪
みなさんこんにちは。
いつものあの歌で、いっしょに声をだして、一日をはじめてみませんか?
え?何の歌?黒いわくの、ひだりのはじっこをクリックして聞けばわかりますよ!
さあ、すこし声がめざめてきたかしら?
つづきは、自分の好きな歌を2、3曲どうぞ。
いつもみんなで歌っている曲はもちろん、
お家の人におしえてもらった歌や、テレビやラジオでおぼえた歌でもいいですね。
私は『あの青い空のように』をうたってみようかしら。
♪よろこび ひろげよう ちいさな ぼくたちだけど
あの青い そらのように すみきった こころになるように・・・
おうちの人とじゅんばんに歌うのもたのしいですね。
声を出して、からだも、こころも、ちょびっとスッキリしたら、
今日のじぶんのメニューにとりかかろう!!
ステキなであいが待っている!
毎日、たくさんのメールをみんなから受け取っています。新しいクラスになってまだ会えていないみんなとのメール。それでも、私から発信すると、何らかの反応が返ってきてとてもうれしく思います。
(この子はルービックキューブが好きなのかぁ!)(照屋さんなのかなぁ?)(おもしろい発想をするなぁ。)いろいろ感じながら、みんなと過ごす日々を心待ちにしています。
そして、みんなのメールの中には、「うどん作りをしました!」と粉からうどん作りに挑戦した様子を写真で送ってくれたり、「初めてミシンに挑戦してみました」とか「親子でなわとびをやっています!」とがんばりカードを作って毎日やっている様子をお知らせしてくれる子もいます。また、24時間おうちでテント生活(トイレとお風呂以外は出ない)なんていうのにも挑戦した子も!
なかなか外に出られない中で、工夫して過ごしているみんなのメールを読んでいると、こちらもやる気をもらって私も挑戦してみようかな?と、みんなと会えなくて落ち込んでいる気持ちがとても前向きになってくるのです。
であいは、子ども達とのであいだけではありません。メールのやりとりは、保護者の皆さまのご協力なしには成り立ちません。毎回、本当にありがとうございます。
そんな中、クラスの保護者の方からこんなメールをいただき、心がほわっと温かくなりました。ご紹介します。
「先生からのお返事、娘はとても楽しみにしており、親だけでできることの限界、他者との関わりがいかに重要なものか、等を痛感する日々です。
そうはいっても、休校期間もネガティブなことばかりではなく、最近は中々時間の取れなかった長女用の読み聞かせの時間も確保でき(今は、キップリングを読んでいます)、全世界で「お家でゆっくりしていなさい」と言われているのだから、とそれを活かさない手はないと思い、それなりに楽しんでいます。
(在宅勤務に振り替えているので夜な夜な仕事はしているのですが…💦)」
休校中、保護者の方もいろいろと悩まれたりすることもあるかと思います。いろいろ共有しながら、やっていきましょう。
皆さんと会える日を心待ちにしていますね。
それでは、お身体には気をつけてお過ごしください!
読書ゆうびん
「いつもの生活」ができなくなり、なんだかちゅうぶらりん、気持ちも落ち着きません。
けれど、こんな時だからこそ「いつもの生活」を考えてみたい。
今できないことも多いけれど、考えてみれば、いつもできないことも多いなぁ。
こんなふうに考えてみることさえ、「いつもの生活」の中ではなかなかないのかもしれません。
************
家の近所を歩いていたら、ナガミヒナゲシがたくさん咲いているところを見つけました。
『あたらしい草花あそび』(相澤悦子/山と渓谷社)という本の中に、ナガミヒナゲシの実ざやにインクをつけて押すと、いろんな模様になると書いてあって、前からやってみたいなぁと思っていたのを思い出し、何本か摘んできました。さっそく実ざやはんこを押してみると…!
************
新聞を読んでいて、アマビエのことを知りました。江戸時代に豊作や疫病を予言して、「病気が流行することがあれば、私の姿を絵に描いて人々に見せよ」と告げたと言われる半人半魚の妖怪で、今、多くの人が絵を描いたり、グッズを作ったりしているのだそうです。同じような言い伝えのある妖怪に、アマビコというのもいるのだそうで、おもしろいなぁと思い、消しゴムはんこにしてみました。
手づくりはんこを押して、いつもはなかなか書けない手書きの手紙を書きました。読んだ本の紹介を書いたので、図書室で出す読書ゆうびんみたいだね!
************
散歩をする・本や新聞を読む・何かを作る・手紙をかく。
じっくりと何かに(そして自分に)向き合う時間の中では、自分が大事にしたいことがいろいろと見えてくる気がします。ちゅうぶらりんの時間も大事だなぁ。
みなさんも、ポジティブなこともネガティブなこともたくさん考える時間の中で、自分にとって大事なこと、やりたいこと、学びたいことが見えてきましたか?
みんなと会って語り合える日を楽しみに、今は考えの種をたくさん集めようと思います。
手作りのススメ
「ステイホーム」を実行すべく、
ゆったり時間
本来の放課後の美術室は、ゆったりした時間が流れています。
子どもたちがそれぞれに、「これを作りたい!」と元気よくやってきたり、「暇だから何かしたい」とぶらぶらやってきたりします。
自分が作りたいものが決まっている子は、「これをどうやったらできるの」とたまに先生にも声をかけたりしますが、多くの場合、黙々と「何か」を作っています。いろんな材料を机の上に並べ、切ったり、貼ったり、折ったり、丸めたり・・・・
「ああでもない・こうでもない」と口を尖らせた表情で試行錯誤しています。それが最終的に、完成という「形」にならないこともほとんどで・・・・でも、なにかしら満足して帰っていくようです。
大人から見ると、「なにやってるのかな~?」と不思議に見えてしまうかもしれないこの行為は、じつはとても大切な・・・というより、子どもにとって必要な行為なのだと思います。それは工作や絵に限らないことかもしれませんね。
自分の頭の中にある思いやイメージを、外の世界に工作という形で働きかけて自分のイメージに近づける。
その中では作りながら次の展開を考えたり、自分のイメージに使づけるためには計画性や根気が必要なことを学んだり、この世界のことを素材、道具を扱い感じながら学んでいるのだっと思います。また自分のイメージを形にしていくことに感動をしているのだと思います。
放課後の美術室には6年から1年生の子までやってくるので、図らずも、子どもたちの異学年交流も自然にあります。つい最近まで(大人の時間的感覚ですが・・・)先生がつききりで工作を行わないと、なかなか自分だけではできなかった子が、1年生に自信満々に先生のように教えていたり、また1年生が高学年の子の作る工作のすごさにあこがれを持ったり、近くで見ていて本当にほほえましい気持ちになります。私は今、またこのゆったりとした時間が過ごせるの心待ちにしています。