投稿者: tohoblog
6月21日(土)小学校説明会(施設見学会)について
本校にご興味をお持ちくださる皆様
第3回 桐朋小学校説明会(施設見学会)を以下の通り開催します。
〇2025年6月21日(土)
本校校舎にて
1回目 13:30受付 順次ご案内開始
2回目 14:30受付 順次ご案内開始
・各回とも同じ内容で40分程度を予定しています。
(早すぎる来校はお控えください。外でお待ちいただくことになります。)
・正門よりご入場いただき、案内に従って、本校校舎前までお越しください。
・スリッパや上履き、靴袋をご持参ください。
〇内容
本校校舎内を小グループにこちらで分け、教員がご案内いたします。
〇配布資料について
本校の説明会に初めてお越しのご家庭に本校の学校案内、募集要項をお渡しします。受付時にお知らせください。
すでにお持ちのご家庭への配布はございません。あらかじめご承知おきください。
〇本校の「ブックレット」や「桐朋っこかるた」を販売しています。
・お支払いは現金のみとなります。ご希望の方はあらかじめご用意をお願いいたします。
〇受付開始日 6月9日(月) 正午から
・本ホームページ「説明会・体験会予約画面」よりお進みください。
・お子さんのお名前でお申し込みください。1家庭、2名までご入場いただけます。(お子さんも1名としますが、未就園児は人数に含めません)
・男女の枠がございますので、お間違えのないようにお手続きください。
〇お願いとご案内
※本校の説明会にお申込みいただくには「miraicompass(ミライコンパス)」サイトでのユーザー登録が必要です。
事前に準備しておいていただくと、お申込みがスムーズにできます。
※すぐに満席になることも予想されます。その場合ご容赦ください。
※ご都合がつかなくなった場合はホームページよりキャンセルのお手続きをお願いします。(キャンセル待ちはございません。どなたかがキャンセルした場合にのみ空席になり、その場合のみ予約が可能です。ご協力お願いいたします。)
※説明会後にミライコンパスマイページよりアンケートの送信をお願いします。これによりご参加の確認をさせていただきます。
皆様のご来校をお待ちしております。
桐朋小学校 教務
春の遠足
雨天で1週間延期した春の遠足。昨年は頂上で雨が降り始め、レインコートを着て下山しましたが、今年は雲の切れ間から時折太陽がのぞく、登山にちょうど良い陽気の中、一丁平までを往復しました。脚力があり、予定よりも短い時間で一丁平に到着し、昼食休憩をゆっくりと過ごすことができました。
今年の遠足では、「ハイキングリーダー」「ケアリーダー」「ネイチャーリーダー」「クリーンリーダー」などの役割を一人一人が担い、協力しながら歩きました。この体験した活動を、7月の八ヶ岳合宿などに生かしていけるといいなと思います。
▢今日は高尾山に行きました。登るのがとても大変でした。たくさん汗をかきました。リフトが一番たのしかったです。友達といっしょに乗りました。先生が前で写真をとっていました。楽しかったです。
▢金曜日に高尾山に行った。24000歩もあるいた。みんなで行ったから楽しかった。でも虫がいたから、こわかった。
▢今日は遠足がありました。高尾山口まで行くとき、特急がけっこうこんでて、せまかったです。グループ行動になってからは、道がせまくて 落ちそうだから、こわかったです。かいだんのところがつかれたけど、ぶじに一丁平まで行けてよかったです。
▢高尾山を登っているときに、すごい細い道もあってびっくりしました。3年生で登ったときよりも4年生のときの方がすごい急でびっくりしました。下に石とか木とかがあって、すごいころびそうでこわかったです。かいだんもいっぱい登って、あせがすごいたれました。グループべつで登ってるときに、私たちのグループが1班で一番さいしょに歩いて、なんかうれしかったです。帰りはみんなでおりて、帰りもすごい下に石とか木があって、かいだんも登るのが大へんでつかれました。またみんなで楽しい高尾山に行きたいな~。
▢私が一番楽しかったのは、帰りの時のリフトでした。何が楽しかったかと言うと、つかれている時にすわって、きれいなけしきを見ながらゆっくりすすむのがおもしろかったです。でも、(自分の)前にバーがなかったから、落ちないかがすごくすごくすごーーーーくしんぱいだったけど、いがいと落ちなかったからよかったです。
桐朋幼稚園の礎を築いた保育者・T先生 [Ⅱー427]
1961年より桐朋幼稚園に勤務されたT先生。退職後、大学教員として子どもと保育に関わり、桐朋幼稚園にも時々いらして、遊び、生活で使う牛乳パックや紙袋、箱などをたくさん持って来てくださいました。その際に、商店街にあった藤屋さんの美味しい大福をいつもお土産に持って来て、教職員の話を聞いて励ましてくださいました。
私は、T先生の「少し鼻にかかった溌溂とした声」と人間をまるごと見つめる眼差しに、背筋がピンとなることが多くあり、保育者として子どもとしっかり向き合っていますか?と、問われました。先生のお話から、保育、教育者としての矜持を感じることもありました。例えば、ご自身の高校時代の英語の経験から「人が学習内容を理解するし方それぞれであって、この子を認めないでみんな同じように解るようになるものだという考えは絶対に持ってはならないと思います。このような先生が普通だとするなら、私は先生らしくない先生になろうと思った」など、忘れられません。
ここから先は、保護者、教職員向け『桐の朋 2024年秋 追悼特別号』(桐朋幼稚園保育者編集)より、T先生と関わってきた皆さんの声をもとに書きます。
◆子どもたちへ
卒業生から、「T先生のハンカチねずみは生きてるみたいだった、本物かと思ってびっくりしたというのが一番の思い出」と聞きました。園児や小学生とともに、T先生の手から「ハンカチねずみ」が飛び出すのを見て、驚き、たのしませてもらいました。
先生は、子どもたちに不思議さやたのしさをたくさん伝えてくれました。卒業生から、
「『ふしぎなポケット』歌いながらおいしそうなビスケットをポケットから出してくるT先生がとっても不思議でした。でもその後美味しくいただいたものです。今でもそれは思い出の中で美味しさが残っております。」
「先生の読み聞かせがとても楽しく、『おんちょろちょろ』『花さき山』など、様々な本の世界に引き込まれていきました。当時ピーターラビットの日本語翻訳版が刊行され始め、これもT先生からご紹介いただきました。新しく届くお話をわくわくしながら待っていたのも懐かしい思い出です。紙でできたケースに美しい装丁の本が3冊収められており、文字を読むのも絵を眺めるのも、私にとって非常に幸せな時間でした。」
など、たくさんの思い出を伺いました。さまざまなエピソードから、先生の子ども一人ひとりへの愛の深さが感じられ、子ども時代にたのしさ、不思議さをたくさん育み、生きる喜びを味わうことを願っていらしたのだと思いました。
◆保護者に寄り添って
保護者の方からは、「子育てで悩んだ時に、先生からお聞きしてきたお話がいつも支えになっていました。『生まれつきの性質は変わらない、それがその子なんだから。親は、変えようなんて思わずに、この子にはこんなところがあるなあって思っていることが大事』これはずっと私の心に置いていることです。実際は、なかなか難しいことだらけの親業ですが、自立して家を出て行った子どもたちを見ていると、親として何とか頑張って来られたかなと思います。子どもと共に親も育てていただきました。」など、在園中にT先生に励まされたこと、卒園後も先生のことばに支えられてきたことをお聞きしました。他にいくかをあげてみれば、
「声として発せられた言葉だけが言葉ではない。心の中から発せられる心の声に耳を傾けよ。」
「やらされてじょうずに出来るがアレルギーを感じている。じょうずにできなくてもみずからやりたくてやっている、そういう心の自由を。」
「自分が自分がと人を踏み付ける世知辛い浮世にあって、人の為に、人の話に耳を傾け、人の痛みがわかる人間らしい人間、このことは人として生きていく上で当たり前のこと。」
などです。T先生のことばを心に刻み、現在を生きる保護者がたくさんいます。
◆保育者への励まし
先生は、「普段はやさしくおだやかな語りかけで関わっておられ、子どもたちが何か『やらかし』ても、その理由や経緯を詳しく聞き取ろうという姿勢でいらっしゃいました。でも、これは違う、おかしい、立ち止まるべきと瞬間に判断された時には、ビシっと制されていました。短く、強く、きっぱりと。」
「楽しい幼稚園の生活を工夫する一方で、厳しく叱ることもなければなりません。叱っても反応しない子どもたちが目立つ今から考えると、やはり叱るにも相手の子ども達と気持ちの通じ合う間柄という前提が必要のようです。叱るということは自覚を促すことなのですから。」
など、実践を通して保育者へたくさんのことを伝えてくれました。しかし、大切なことだとわかっていても、なかなかできることではありません。これからも心に留め、葛藤し、試行錯誤して取り組んでいきます。
これまでT先生や皆さんが話し合われた園の記録も振り返りました。例えば、「一般的に幼稚園における『指導案』『保育計画案』などには、『教師』という言葉を用います。しかし、桐朋幼稚園では、これまでもそして現在も、『教師』の表記ではなく『保育者』を用います。資格としては『幼稚園教諭』であるので、一般的な書類としては『教師』が正しいのですが、そこには、こだわりが息づいていて、今も『保育者』と書きます。これまでも、この表記については、度々議論をしてきました。そのたびに着地するところは、子どもと育ちあう関係にある、傍らにいる大人として、『教師』『教員』ではなく、そこはやはり『保育者』としての自覚が強いことを確認する機会になるのです。細かなことではありますが、やはり桐朋幼稚園は、子どもも大人も共に生活し、考え合い育ちあう仲間であり、保育者は子どもたちの育ちを援助する人であり続けているのだと思います。」などを受け取り、これからも大切にしたいと考えます。
写真はすべて6月の園庭から
2025年、桐朋幼稚園は創立70年を迎えました。桐朋幼稚園でT先生や皆さんがこれまで大切にしてされてきた思想、保育実践に学び、現在と未来を創っていきたいと思います。先生、これまでありがとうございます。これからも見守っていてください。
カイコが生まれたよ!
教室に入ると、笑顔で報告してくれる子どもたち。虫メガネを片手に、生まれてきたカイコをじっくり観察していました。
3年生の理科の学習では、カイコの飼育をします。飼育する前には、カイコの説明文を読み、飼育方法について考えてきました。
卵が届いただけでも笑みを浮かべる子どもたち。
・まだ生まれていないけど、卵の色が変わってきた。
・少しずつ卵の形が変わってきたよ。
・明日には生まれそうだね。
毎日のように観察し、ちょっとした変化にも気づいていました。そして、一週間観察を続け、ようやく誕生したのです。
・触ってみてもいい?
・触っても死なないかな?
おそるおそる触るところから始まり、「生まれたばかりなのに、もう糸を出しているよ!」と、いろんなことに気づき、発見したことを嬉しそうに話してくれます。
カイコの説明文には、以下のようなことが書かれています。
カイコは野生をうしない、いまでは人間の世話なしでは、生きていけなくなってしまったのです。
なぜ、人間がそこまでしてカイコの世話をするのか。子どもたちに問うと、説明文の内容から推測し、いろんな返答がありました。
・人間は糸がほしいから、カイコを育てて糸をとっている。
・糸はとても貴重で、他の昆虫からもとることはできるけど、中でもカイコの糸が貴重なものになっている。
・糸は洋服とかをつくることができて、お金を稼ぐことにもつながる。
カイコが成長して繭ができたら、そのまま茹でて糸を紡ぎます。最初は触れなくても徐々に愛着がわき、茹でることに抵抗を覚えます。
人間がつくりあげた昆虫の家畜。いろんな場面で子どもたちは「葛藤」しますが、ひとまず、大きく成長するまで見守っていきます。
転編入試験を行います(2025年9月入学)
2025年9月入学の転編入試験は、以下の学年で行います。
〇2年生 男子1名
〇4年生 男子1名
試験日は7月5日(土)です。詳細は、募集要項でご確認ください。
〇募集要項・入学願書
以下のPDFをクリックし、ダウンロード・印刷してご利用ください。
→ 2025年9月入学転編入試験募集要項(PDFはこちら) ←
お問い合わせ
桐朋小学校
03-3300-2111(代)
八ヶ岳合宿で自然を満喫プログラム
八ヶ岳合宿に行ってきました。
6年生のテーマは「やりたがる」。これは、4年生での「おもしろがる」、5年生の「つながる」というテーマの流れを受け継いだものです。どんなことでも、自分なりにおもしろさを見つけ、「やりたがる」気持ちを育てていこう。そんな話し合いをしてきました。
今回は、特別講師としてKAIさんをお招きし、特別な野外教育プログラムを体験しました。ナイト・アウェアネス・ウォークとロゲーニングの2つです。
ナイト・アウェアネス・ウォークでは、暗闇の森の中を、一人ずつ、遠くに見える一筋の光を目指して歩きました。
暗闇は怖いものと思っていたけれど、真っ暗な中では、枯れ葉のこすれる音、足元の土の感触、木の葉の匂いなど、普段は意識していなかった五感が研ぎ澄まされる不思議な体験になりました。
なんと、足元に光るホタルの幼虫にも気づくことができたのです。ライトをつけていたら決して気づかなかった発見でした。
子どもたちの感想
・知らない場所(昼間しか知らなかったところ)を歩いてみたら、とても楽しかった。枝を踏んだときの音がすごく大きくて驚いた。見えない中で歩くのは怖かったけど、新しい感覚だった。
・地面に光っている生き物がいたので手で取って、明るいところで見たら、毛虫(イモ虫)のしっぽが光っていてビックリした。
・二日目の朝にもう一度同じ場所を歩いてみたら、「なんだ、こんな普通の草むらだったのか」と思った。
もう一つの活動は「ロゲーニング」です。
これは八ヶ岳寮の内外に設けられた約50カ所のチェックポイントを、地図をもとに巡る戦略ゲームです。
子どもたちは3人1組で、デジカメを使って各ポイントで写真を撮って得点を競います。森の中を歩いて鹿の骨に出会ったり、崖を登って道を間違えたりと、冒険の連続でした。
優勝チームには、お昼のホイル焼きの調味料が贈られ、大いに盛り上がりました。
子どもたちの感想:
・高い山を登っているとき、目の前に大きなクモの巣があってビックリ。道を歩いていたら、Mさんが「わあ!」と叫んで、その先に謎の骨があって慌てて戻った。3日目の朝、Jくんがその骨を持っていて、さらに驚いた。
・プログラムに命がけで取り組みました。1時間半、体力との戦い。MとAとチームを組んで、必死に頑張った。結果は256ポイント!塩とこしょうをゲットしました。
・帰り道で用水路を見つけて歩いていたとき、先頭にいた私は、鹿の頭蓋骨を見つけてびっくり。へなへなになってしまった。よく見ると周りにも骨があり、うっかり踏んでしまった。
今回の合宿で、子どもたちはこれまでにないような「大冒険」を経験しました。五感を使い、仲間と協力しながら、心に残る体験を積み重ねた三日間でした。
保護中: 水泳指導2中ー最終授業日の場面2024
パートナーさんと学校探検その2
先週の木曜日、1年生と5年生のパートナー活動で学校探検を行いました。4月には校舎の外の探検をしたので、今回は校舎内の探検です。
5年生は実行委員を立ち上げ、1週間以上、毎日集まって準備を進めてきました。
今回の探検のテーマは「1年生クエスト」。1年生が勇者となり、いろいろな教室を回りながら、キーワードや最後のお楽しみワークショップで使う材料を集めていきます。
全部の場所を回れたら、最後は集めた材料を使って「しおりづくり」のワークショップ。シールを貼ったり絵をかいたりして、オリジナルのしおりが完成しました。
残りの時間はとにかく遊ぶ!しぜんひろばや第四体育室などで、体をいっぱい使って遊びました。
1年生を連れて歩く時や、遊んでいる時の5年生の優しい表情や手つき、とっても嬉しそうな1年生の姿が印象的でした。
学校のことをたくさん教えてもらった1年生。これからの長い学校生活で、自分だけのお気に入りの場所をきっと見つけていくことでしょう!
<5年生のふりかえり>
・今日、学校探検で一番うれしかったことは、パートナーがしおり作りのとき、ニコニコしながらえらんでいたことです。私のパートナーは、むらさきのひもに、紙は桐朋のマークがかかれているもので、シールはクローバーでした。できあがったのは1年生らしいしおりでした。すごくたのしかったし、パートナーもよろこんでいたのでうれしかったです。
・第二回学校探検では、最初こそ順調だったものの、絵画室でクイズに成功したのにシールを取るのを忘れてしまい、急いでパートナーといっしょにもどってシールを取ろうとしたら、Eもどこかの部屋でしおりの材料を取るのを忘れたのかしおりの材料を手でにぎって走っていて、僕以外にも材料忘れがいてほっとしました。
6年生八ヶ岳合宿 [Ⅱ-426]
5月21日~23日、山梨県北杜市にある桐朋学園八ヶ岳高原寮(標高1150m)で、6年生が合宿を行いました。お天気に恵まれ、予定していた活動をすべて行うことができました。たくさんの方にお世話になり、ありがとうございました。
主な活動は、自然の中の自由時間(余暇・余白を大事に)、ナイトプログラム、朝散歩(ネイチャーリーダーが、自然と触れ合える企画を考え、実行)、チャレンジプログラム、火おこしをして野外料理、夜の集い(リーダーに内容を任せる。アンケートをとり、話し合った結果、キャンプファイヤーとキャンドルサービスの合体版。点火の劇は4、5年生から続くシリーズもの)、大掃除(掃除当番表をケアクリリーダーが作成)などでした。ナイトプログラム、チャレンジプログラムでは、講師の甲斐崎さんにたいへんお世話になり、ありがとうございました。
この学年のテーマは、「やりたがる!」。4年合宿時の合言葉は「おもしろがる!」、5年合宿時の合言葉は「つながる!」。4年で培った「おもしろがる」精神と、5年からの「つながる」経験を生かして、6年は「やりたがる!」を合言葉に、自分たちでいろんなチャレンジをしていけることを願ってのものでした。「やりたがる!」には、「決められたり指示されたりするのではなく『任される』なかで合宿を自分たちでつくっていこうと思えること、自分自身にとってのチャレンジすること(自分のココロとアタマで自己決定をすること)、みんなのために動くこと」などの意味を込めていました(6年生の先生たち)。
最後の八ヶ岳、おもいっきり たのしもう!! という気持ちで過ごしました。
コラムでは、新たな試み《ナイトプログラム『ナイトアウェアネスウォーク』》と《チャレンジプログラム『ロゲイニング』》を取り上げます。自然豊かな場所で、自分に向き合い、仲間とともに、自然を味わい、冒険する内容でした。子どもたちとともに、「おもしろがる」「つながる」を大切にして、「やりたがる」気持ちを育むものであり、先生たち自身が学びながら、活動内容や方法を自由に創造的に組織していることの大事さに、私自身が学びました。
《『ナイトアウェアネスウォーク』》は、1クラス36名が、12名ずつ3チームに分かれて、寮の敷地の林の中に入ります。1(2)名ずつ灯りに向かって歩いていきます。下の写真は、ナイトアウェアネスウォークに向かう直前、寮内での様子です。
各グループで分かれ、真っ暗な林の中を進みます。スタート地点から、1(2)名ずつ約50m先の灯りを目指して歩いていきます。目印は先に見える灯りのみ。静かな森の中、手足の触覚、葉などに触れた時の音、聴覚などをたよりにすすみました。風の流れる感じや林の中の匂いもします。鹿の鳴き声も聞こえてきました。全員が灯りに辿り着いたところで、目印の灯りを消して暗くして見上げると、空が明るく見えました。昔の人たちは、こうした夜を過ごしてきたことも考えました。
*八ヶ岳からの帰りの電車で、俵万智さんの『生きる言葉』(新潮新書)を読みました。その中に、「自然の中で『めいっぱい遊ぶ』」があって、「(子ども時代は)五感を刺激されることで、成長してゆく時期」、「五感をフルに活用することは、言葉を鍛える土台のようなものではないか」、「『めいっぱい遊ぶ』ことは、机の上の勉強と同じくらい、いや大人になってからは出来ないという意味では勉強以上に、大事なことだ」など、子どもの姿をもとに書いていました。八ヶ岳での活動と子どもの発達について、俵さんの本から考えさせられます。
《『ロゲイニング』》。3人1チームとなり、協力して地図に示された35個のポイントを1時間半内に回ります。ポイントの番号が得点になりますが、高いポイントは、わかりづらく難しい場所、スタート、ゴール地点から離れた場所にあります。地図を読む、地形を見る、方角を考える、3人が話し合ってどこから回るか作戦を立てます。地図を見ながらお互いにたすけ合って、判断してすすみます。
私は、昔の用水路44(下の写真)にいました。山の中にあって簡単に見つけられない場所でしたので、いったい何チームが来るのかと楽しみに待っていました。スタートの合図が聞こえ、しばらくして子どもたちの声が聞こえてきました。そして、私の予想以上の数のチームがこのポイントに来て、子どもたちの逞しさに驚きました。昔は用水路として使用され、高低差、段差があります。背の高い人が先頭に登って、後の2名の手をとって引きあげるなど、声をかけて助け合う様子などが見られました。
ここからは活動の様子の写真です。
〈火おこしをして、野外料理〉
〈夜の集い〉キャンプファイヤーのまきを運びました。そして〈夜の集い〉キャンプファイヤーを楽しみました。晴れた空には、北斗七星など、たくさんの星がよく見えました。
〈寮をきれいに掃除しよう!〉〈おいしい食事〉をいただきました
八ヶ岳の自然の中での活動によって、ドキドキわくわく感、励まし合いや認め合い、五感で感じ、考えたことなど、この合宿でも新たな八ヶ岳の魅力、発見がありました。60年以上前に生江義男先生が「高原寮に寄せて」に書かれた「語られざる詩」「見えざる絵」「聞こえざる歌」に出あえた喜びを感じました。
高原寮に寄せて 生江 義男
いまだ/この地には
語られざる詩がある/見えざる絵がある/聞こえざる歌がある
今日この日から/桐朋学園の若鳥たちは/新しい巣箱をおとずれ
天然の息吹に/とりくむのだ
八ヶ岳の山々は/瞬間の美をえがく
高原の草木は/盡く皆物言う
川俣のせせらぎは/妙なる調べをかなでる
そうだ/この地から この空から
若鳥たちは
原始時代の/あのすなおさを/ついばんでいくのだ
そして
それが/明日への/創造の糧となることを 1963年
待ちに待った高尾山遠足
先週、5年生は高尾山へ遠足に行ってきました。
遠足の実行委員を立ち上げ、経路を確認したり、高尾山で見られる植物の絵をしおりに載せたり、様々な準備を進めてきました。各クラス9人の団を4つ作り、各団の実行委員がリーダーとなり、団会議も行いました。会議では、団の中でリーダー以外の役割(副リーダー、タイムキーパーなど)を決めたり、並び順を決めたりしました。
当日、目的地は高尾山の一丁平。去年も一丁平まで行きましたが、その時はケーブルカーを使いました。今年はケーブルカーを使わずに、2団18人のグループで登ることにチャレンジ。実行委員がリーダーとなり先頭を歩きます。18人の一番後ろには先生がつきましたが、「ペース大丈夫?」「ちょっと速いからゆっくりにして」など声をかけあいながら登っていて、とても頼もしく感じました。
300段もある階段の難所もクリアし、2時間ほどで一丁平に到着。
おいしいお弁当を食べ、そのあとは走り回って遊びました。(みんなさすがの体力!先生たちはくたくたで遊べませんでした…)
たっぷり遊んだ後は実行委員企画、「団対抗ゴミ拾い対決」。4年生の時にゴミの学習を行い、3学期終了間際に「ゴミ拾い遠足」を企画するも雨で中止。それもあって、今度こそはゴミ拾いをしたい!という思いから、遠足での企画を実現させました。
5分間、一丁平じゅうを歩き回り、全部でなんと480個もゴミを拾いました!一番多く集めた団は80個以上も。最初は「ゴミなんて落ちてないよ」と言っていた人もいましたが、まさかここまでたくさん集まるとは、先生たちもびっくりでした。
帰りはリフト乗り場まで1時間ほど歩き、リフトに乗って心地よい風に吹かれながら降りてきました。
グループで登るという初めての経験をし、7月の八ヶ岳合宿に向けての課題や目標も見えてきた遠足になりました。
みんなお疲れ様!