クラリネットをこわしちゃった?

4年生の音楽の授業に、クラリネットの演奏家の先生をお招きしました。

子どもたちは大好きな「クラリネットをこわしちゃった」を歌っていました。すると、どこからともなくクラリネットの音色が聞こえてきます。後ろを振り向くと、本物のクラリネットを手にした先生の姿が。思いがけない登場に、教室は驚きと歓声に包まれました。

  

「どんな楽器ですか?」「どうやって音が出るのですか?」と、子どもたちは興味津々。次々と質問が飛び出し、クラリネットの仕組みや音色の魅力について教えていただきました。

後日には、実際にクラリネットを手に取って観察する時間も設けました。「つめたい」「穴が小さい」「思ったより重い」と、一人ひとりが感じたことを言葉にしながら、細かなつくりまでじっくり見つめる子どもたち。まだ音を鳴らしていないにもかかわらず、発見を伝え合う声が教室いっぱいに広がり、音楽への興味がさらに深まるひとときとなりました。

  

2030年学習指導要領改訂に向けて [Ⅱ‐471]

 夏に参加した研究会では、学習指導要領改訂について話題となり、話し合われました。1学期の初等部職員会議では、そのねらいや内容などについて理解を深めていくことを課題にしました。

 また、私たち教職員が学び合うとともに、保護者と学び、考え合う機会を持ちたいと思います。たとえば、6月に国会でデジタル教科書を本格的に導入するための法改正がありました。日本の教育は、デジタルを推進する動きが見られます。一方、世界を見わたすと、デジタルからアナログへ、紙の教科書の使用の動きが見られます。なぜ異なる動きになっているのか、そもそも子どもの発達にとってどうなのかなど、保護者とも学び考え合っていきたいと思います。

 私たちは、「親と教師、親と親は、子どもの『今』と『未来』のために結び合います」(9の柱の1つ)を大切にしています。

  9月1日の朝

1、学習指導要領の改定日程

 文部科学省(以下、文科省)は、学習指導要領等の改訂に関するスケジュールを示しています。

・幼稚園 2027年度周知、2028年度より全面実施

・小学校 2027~29年度周知・移行期間、2030年度より全面実施

・中学校 2027~30年度周知・移行期間、2031年度より全面実施

ねらいと内容、実験校等を活用した先進的取組の推進などを理解し、検討する課題があります。

 

2、2030年、デジタル教科書

 改訂の特色の1つに、「デジタル学習基盤を前提とした学びの在り方」(第二章)がありますが、その内容や、その内容と結びつく教科書の採択についても検討していきます。

 2026年6月、国会でデジタル教科書を本格的に導入するための法改正があり、デジタル教科書が紙と同等の教科書として認められることになりました。紙のみ、デジタルのみ、紙とデジタルの中から、採択権者(私学では、私たち)が教科ごとに選択します。改正後、松本文科大臣は「国語・社会・道徳と小4以下の全科でフルデジタルは認めない」と発言されていました。

 文科省は、2026年秋、新教科書の制作・採択の判断基準などを策定する予定ですすめています。文科大臣のいう「国語・社会・道徳と小4以下の全科でフルデジタルは認めない」が、どのようになるのかも捉えていきます。

 9月1日、朝の教室で

3、日本、世界では

 2019年、GIGAスクール構想が打ち出され、公立学校では児童生徒はタブレットを一人一台持ちます。「多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現」し、「教師・児童生徒の力を最大限引き出す」ねらいと内容が示され、実践をすすめています。

 それは、動画などを活用した新たな教材の提供、情報活用能力の向上、特別なニーズをもつ子どもへの学習機会の提供など利点があります。

 私たちは、どのような学びが大切にされ、どうタブレットが使われるのか。子どもの成長、発達にどのように結びついていくのか。脳や身体への影響はどうなのか。子どもの成長、発達として、児童期に実際に事物に触れ、五感を働かせ、感動を得て成長するなど、人やモノとのかかわりを大切にしてきたこととどう結びつくのかなどを学び、研究と実践を重ねています。

 世界に目を向けると、例えば、国をあげて教育の超デジタル化を推進してきたスウェーデンが、アナログへ転換するなど、「デジタルツールが児童・生徒の学習を向上させるのではなく、むしろ妨げるという明らかな科学的根拠がある」ということなども捉えてきました。そのした動きをみると、

<スウェーデン> 2023年、それまでの「デジタル化推進」から、政府が「学習教材」として紙の教科書を推奨。

<ノルウェー> 2023年、首相がデジタル化の見直しを表明。「生徒が十分な読み書き能力と計算能力を身につけられるよう」紙の教科書に。

<デンマーク> デジタルテストから紙とペンの試験に転換。

<フィンランド> 2006年以降、学習成果が低下傾向。特に読み書き・計算の低下に対策が必要。紙の教科書に戻す。

<ニュージーランド> 子どもたちの読み書き計算能力の低下。政府は、「手書きだけが脳の正書法マッピング回路を活性化し、強化。手書きの重要性を教師に明確に伝える必要がある」と、カリキュラム改正。

<アメリカ> 国内の学力調査で学力低下が顕著に。2024年の読解力は過去最低。読み書き教育を根本的に改革。

<シンガポール> デジタルとアナログを融合させたアプローチ。2021年から中学校に1人1台端末を導入したが、小学校には導入せず。

<韓国> デジタル教科書の全面導入を撤回。保護者の81%が「読み書き能力や集中力に悪影響」と捉える。

 このように、世界ではデジタルからアナログへ、紙の教科書への移行が進むことが見られます。今後、その理由などをさらに学びたいと考えます。また、日本ではなぜデジタル化へと進むのかを改めて考えたいです。

  9月1日、始業式。下の2枚の写真も。

4、酒井邦嘉氏「デジタル教科書時代への警鐘」

 夏に読んだ本の中で、言語脳科学者・東大教授の酒井氏『AI脳クライシス』(集英社インターナショナル)があります。酒井氏は、「紙の本による読書の必要性」、「AI脳クライシス」などを書かれ、「教育効果が保証されているのは、「紙の教科書」」とも述べていました。以下、『AI脳クライシス』より。

・「紙の本ではぺージごとの文字の位置も常に一定です。何ページの何行目といった具合に、それぞれの文字について空間的な手がかりがあり、その結果、読み飛ばしが起こりにくくなります。注意を向ける範囲を、ちょうどサーチライトで照らすように、確実に移動していくことができて、それが本を読む際に生理的なリズムを作ります」142ページ

・「紙の本は「読み書き」や「記銘」などの学習活動においても、デジタル機器よりはるかに優れています。紙の利点として、たとえば「先ほど読んでいたのは、右ページの上の辺り」とか、「見開きの図の下」といった実体としての手がかりが豊富です。/学習者は、何がどこにどのように書かれていたのか、という空間的な手がかりも利用して内容を記憶していきます。また、字を書く際にも、ノートのどの辺に書いたのか、という視覚情報が記憶の定着を促すことも明らかになっています」168~169ページ

・「デジタル教科書のリンクはネット検索とともに情報過多となり、自分で考える前に調べるようになります。しかも端末で完結しがちなので、紙のノートを使わなくなり、「書き写して覚える」こと、メモを取る能力、書字の能力にまで影響が及ぶことが予想されます」170ページ

・「書字のレベルでは、「かな漢字変換」に頼ることで簡単な漢字すら書けなくなり、語彙選択のレベルでは「予測変換」に頼って同じ表現や定型文を繰り返すことになります。さらに要点把握のレベルでは、キーボードの高速入力が災いして、要点を絞ることなく受動的にすべてをタイプするようになってしまいます。デジタル機器では雑に書いた後の編集機能に頼る分、文脈を正しく想定できないと構成がおろそかになってしまいます」170ページ

・「教育において、「短時間で覚えられればいい」などという価値観はゼロです。むしろ、教育とは繰り返しやって、それでも忘れてしまい、また繰り返しやってみる、そういう非効率なことの積み重ねです。効率という価値観を教育に持ち込むことは、自ら考えること、判断することの放棄に等しいのです」172ページ

 

5、幼児期、児童期の子どもの発達を支える視点から

 生まれた時からデジタルに囲まれている子どもたちをどのように育てていったらよいでしょうか。幼児期、児童期の子どもの発達を学び、考え合っていきたいです。

●「人間の子どもには、「自分は生きていてもいいんだ」という身体的な共鳴が必要」「「自分はみんなに受け入れられているんだ」という学びが必要」山極壽一氏。

●乳幼児期は、「安心と挑戦の循環」が育ちの鍵と学んできました。安定したアタッチメント(愛着)のもと、遊びと体験を通して外の世界への挑戦を重ねていきます。

●生涯にわたる健康の基盤づくりとして、乳幼児期に身体を動かす習慣を。「1日合計180分以上身体を動かしましょう」などの提言(WHO)。

●児童期に、五感を使って体験し、心を動かすこと。そうした生活、学びを大切にしていくこと。また、深く思考することも大切にしたいと考えます。

●実際の人間同士の対話を大切にしたい。「相談ごとはChat GPT」という子(や大人)。

●「動くこと」「群れること」の重要性。現実空間で、身体を通した育ちと学びを。「身体性」の大事さ。「からだを使って発達するチャンスを奪う」ことにならないよう。

●児童に、基礎運動能力の低下が見られるということも。スウェーデン教師協会(2024年)「多くの生徒がハサミを使えない」と、ハサミを使えない生徒、結び目を作れない、針に糸を通せないことが取り上げられている。

「子どもたちの細かい運動能力は加速度的に低下」(スウェーデン体操連盟・スポーツ教師協会)。「前回り、後ろ向きに歩く、片足でバランスをとるなどの簡単な運動をするのが難しくなっている」などもあり、目の前の子どもたち、日本の子どもたちはどうか。

●特別のニーズがある子ども。きめ細やかな対応をすること(個別にデジタル教科書配付など)。

●デジタルをすすめていく中で、自分の頭で考えなくなり、あらゆる教科や分野で学力と思考力が低下するのではないかという心配の声。

●「デジタル・デトックス」を設けること。コロナ後、視力低下が進む(東京私立初等学校協会の調査)。

●「太陽の光を浴びている時間、すなわち『グリーンタイム』が、心身の健康を増進する」こと。

夏季改修工事のご報告と今後の取り組み [Ⅱ‐470]

 今夏の改修工事を予定通り行うことができました。改修にかかわり、さまざまなご協力をありがとうございました。

1、改修工事の目的

●テーマ、コンセプト 『未来の桐朋幼稚園・小学校を自分たちでつくる』 ~気候変動から子どもたちを守る。/木の温もりを五感で感じながら安らぐ。/自然エネルギーを活かし学び続ける。~

●背景と大切にしたこと 地球温暖化が加速し、酷暑など気候変動から、子どもたちの生活、学習環境を守る(=子どもたちの人権を守る)ために、園舎、校舎を断熱し、機密性を高める。断熱し、気密性を高めることで、省エネルギーをすすめ、温室効果ガス(主に二酸化炭素)を削減し、地球を守る取り組み*をする。

 木質化をすすめ、木による子どもたちへのプラスの影響(心と情緒の安定など)を大切にする。熱伝導率の低い木を使用することは、断熱、省エネルギーにおいても有効である。

*地球温暖化対策推進法(日本)では、「2030 年までに温室効果ガス排出を 43%削減(CO2は48%削減)」し、2050 年までにカーボンニュートラル達成を目指す。

●今後の取り組み 

□子どもたちと改修にかかわる取り組みをすすめる。

□地球温暖化や省エネルギーの重要性など、子どもたちの実感を伴った学びをすすめる。自然エネルギーを活かし、学び続ける。

□木(質)による子どもたちへのプラスの影響を捉える。

□断熱、機密性を高めたことの効果をはかり、検証する。

□断熱、木質改修工事について、外部へ発信する。

□2027年度、第2期断熱、木質改修工事を実施する。

 

 高学年玄関付近、 図書室木製扉、廊下木質化 

2、2026年度工事内容

 工事は、高学年3階5・6年教室、図書室、高学年校舎1階廊下、幼稚園3部屋で実施。主な内容は、

●高学年3階教室 …木製内窓断熱、窓面壁断熱、窓面下多摩産材木板横張、天井断熱

●図書室 …床断熱、木製内窓断熱、床多摩産材木板張、天井断熱、卵漆喰塗装、木質ドア

●高学年1階廊下 …多摩産材木板横張

●幼稚園3部屋 …床断熱、床多摩産材木板張、木製内窓断熱、窓面壁断熱、木質ドア

 高学年3階5・6年教室

3、断熱、木質改修をしたことの効果の検証

(1)断熱、気密性

 8月中旬、木製窓設置(二重窓)以外の断熱、木質工事を終えた幼稚園保育室は、エアコンがよく効いていました。それは工事によって、断熱、気密性が高まったことによるものと捉えました。子どもたちの様子やエネルギー消費量の変化などから効果をみていきます。

 同様の工事をされた他校では、「断熱した教室は外気温の影響を受けにくくエアコンを稼働してからの効きも早い」、「内窓の効果が確実にあり、消費エネルギーを減らすことができる」、「屋根、天井の断熱は、冬季の暖房負荷を大幅に削減するのに非常に有効であり、夏季の冷房負荷の削減効果は限定的だが、室内の温度上昇を緩やかにし、快適性を高める効果は大きい」などの検証*がされています。  *参考図書『断熱学校 学校から脱炭素社会』竹内昌義他著

 (2)木質化

 私たちは、他園、他校を見学し、木質化の良さを実感し、心理面、身体面、衛生面、学習・生育面などの効果を学んできました。「建物の内装木質化のすすめ-科学的データが示す内装木質化の効果-」(公益財団法人 日本住宅・木材技術センター発行)によれば、心理面では、リラックス・癒し、心地よさ・落ち着き感を高める、愛着心を高める効果など、身体面では、免疫力アップ、感覚を刺激する、疲労感を緩和する、安全性を高めるなど、学習・生育面の効果では、集中を助ける、活動力を高めるなどがあげられています。

 9月より、園児、児童の様子や声から、どのような良さと課題が見られるのかを捉えていきます。多摩産の杉は、とてもやわらかく、さわると気持ちがよい、木の香りもします。素足での心地良さを感じる子が増えると思います。冬季の冷たさ、寒さに対して、断熱した床での生活、学びはどのような変化があるのでしょう。たのしみです。

(3)断熱と木質化をすすめること

 熱の出入りがもっとも多いのが窓です。これまでアルミサッシの窓を使用してきましたが、熱伝導率は、アルミサッシ 236(単位はすべて W/m・K)、木材 0.15、樹脂 0.17、ガラス 0.8、鉄83です。アルミサッシは軽量で加工しやすく安価という利点がありますが、熱を伝えやすく、熱の出入りが激しく、冷暖房ロスの大きな要因となります。今回の改修では、木製内窓断熱、窓面壁断熱(断熱材の熱伝導率は0.024 W/m・K)にしました。

 また、天井のコンクリートは蓄熱容量が大きいのです。太陽熱を吸収、保持しやすく、昼間暖められたコンクリートは、夜にも熱を放出します。寒さにかんしては、冷たさを保持します。そして冷気が下りてきます。壁や床も同様です。ですから、断熱が大切になります。

 図書室

4、2027年度、第2期改修工事に向けて

 私たちは、2027年度、低学年1・2年教室を中心に、第2期改修工事を行う予定です。

 第1期工事では、私たちが願うすべての改修工事ができませんでした。それは、建築資材、建築関係費用の高騰、戦争によるホルムズ海峡閉鎖で石油由来の建材の不安定さと高騰などが要因としてあります。

 462人の職人さん(のべ人数)に工事をすすめていただきました。ありがとうございました。

 2026年7月より、第2期工事に向けて、寄付を募る活動をはじめました。2026年7月~2027年度末の期間、初等部にいただいたご寄付は、すべて第2期工事に使用させていただきますので、「『未来の桐朋幼稚園・小学校を自分たちでつくる』~気候変動から子どもたちを守る。/木の温もりを五感で感じながら安らぐ。/自然エネルギーを活かし学び続ける。~」へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

「夏季改修工事」と並行して -学び、考え、いま行動を

○子どもたちと学びたい文献。『地球温暖化は解決できるのか パリ協定から未来へ!』小西雅子著、『いま、この惑星で起きていること 気象予報士の眼に映る世界』森さやか著(どちらも岩波ジュニア新書)。地球温暖化について、人間活動によって大気中に温室効果ガス(中心は二酸化炭素)が増えすぎていること、2024年度に1.5℃を超えてしまった現実。このまま4度上昇すると取返しのつかない影響の予想。小西さんの本20ページ~38ページより。

 「1℃の上昇でも大雨、洪水、熱波などの異常気象のリスクが高くなり」/「2℃の上昇では、北極海の氷やサンゴ礁など気温変化に弱い生態系システムは重大な危機」/「3℃以上では、生物多様性や世界経済全体へ広い範囲にわたって損失」/「4℃以上になると、穀物の生産量の落ち込みや魚の漁獲量の変化などがあわさって、世界的に食糧の安全保障に多大な影響」

 第4章では、私たちに何ができるのか? 1節 温暖化対策を進めるために必要なこと 2節 私たちには何ができるのか、考えてみよう、があり、6年生と読み合って考え、話し合いたい。

○8月17日朝日新聞には、「「2050年の天気予報」12年ぶり改定(最新の科学的知見に基づきアップデートした)」「酷暑で「外出自粛令」・瞬間風速100m「スーパー台風」」という記事がありました。「現在のペースで温室効果ガスである二酸化炭素を出し続けた場合」に起こりうること、「2050年夏、40度以上の酷暑日がのべ157地点に上り、午前11時から午後3時は「外出自粛令」が出される。」「(世界で高温や干ばつにより、飼料や食用油の原料が不足し輸入価格が高騰。)食料不足でカツ丼も気軽に食べられない」などでした。こうした未来に向かうことを食い止めなくては。早急な対策が必要だと思います。

○『異常気象の未来予測』立花義裕氏。表紙には、「豪雨、豪雪、山火事…自然災害の頻発」「寒暖差の激しい冬の到来」「梅雨入り前から猛暑」「食料の価格高騰」「春と秋がなくなり二季になる」「最高気温が40度を超える世界でどう生きるか」と書かれています。学んだのは、「異常気象のなぜ?」を科学的に解き明かしていくところ。

○本屋さんに行くと平積みになっている斎藤幸平氏『人新世の「黙示録」』(集英社)を読むと、事象、結果とデータなどを示し、「温暖化が進行し、従来の気候システムが制御不能なレベルまで不安定化し、人類や生態系の存続が危ぶまれる深刻な状態」=「気候崩壊」として捉えられていました。

「気候崩壊」が深刻化すると、「文明の物質的基盤が崩壊」、「自然災害や飢饉が一層、頻発するようになり、経済停滞や欠乏、奪い合いが半永久的に続いていく」、「民主主義や人権、平等といった近代の根本的価値観が否定され、自分だけが助かればよいという選民思想が広がっていく」などの危機が指摘されています。……そして、「希望」を提案されていました。

○環境省は、 2026年2月、第3次気候変動影響評価報告書(5年毎に改定される気候変動影響の最新の科学的知見)を公表。日本をとりまく気候の変化として、「日本では、すでに過去100年間当たり1.4℃のペースで気温上昇をしており、世界平均より高いペースで上昇をしています。真夏日や猛暑日などが統計上増加(逆に冬日は減少)しているだけでなく、気温以外の変化として、年最大日降水量(1年で最も雨の降った日の降水量)や極端に強い雨の頻度なども増加しています」などと書かれています。

○9月2日、国連環境計画(UNEP)の報告書。「地球温暖化で産業革命前からの気温上昇が数年以内に世界平均で1.5度を超え、災害や健康被害などのリスクが危機的な水準まで高まると警告」する。そして「極端な気象現象が増え、小さな島が水没する恐れが高まる。人の健康や食料生産、インフラ、経済にも深刻な影響がある」などとある。「悪影響を減らすには1.5度超の期間を最短にすることが重要」。(9月3日、東京新聞2面「世界気温数年で危機水準」より)

明日の体験会について

明日の体験会に参加される皆様へ

 

体験会へお申し込みいただきありがとうございます。

暑さや雨もありますので、体験会はぜひ気軽な服装でお越しください。(内履き・靴袋・受付表もお忘れなく)

雨天でも通常通り開催します。

お気をつけていらしてください。

まだ少し予約枠がありますので、お申し込みがまだの方もお待ちしております。

▶︎お申し込みはこちら

 

桐朋小学校教務

冷たい国語

 国語の授業で『ばばばあちゃんのアイスパーティ』というお話の読み聞かせを行いました。このお話は、ばばばあちゃんの家に集まった子どもたちが、食べ物や植物、おもちゃなどを凍らせて氷をつくる物語です。

読み聞かせの後、「みんななら何を入れてみたい?」と投げかけると、「プリン!」「マシュマロ!」「蒸しパン!」「コーラ!」と、子どもたちらしいユニークで自由なアイデアがたくさん飛び出しました。

桐朋小学校では、本を読んで想像を膨らませるだけでなく、「物語の世界を実際に体験する」ことも大切にしています。

実際にやってみるなかで、「思ったより固まらないな」「こんな色になるんだ!」「こんなに時間かかるんだな」「大変だな」という驚きや発見が生まれます。そんな心の動きを大切にしたいです。

まずは「自分ならどんな氷を作るか」の設計図づくりからスタート。ご家庭にもご協力いただき、お菓子やジュース、身近な植物などを持ち寄って班ごとに実験を行いました。

 

当日は、「どんな組み合わせにする?」「何から入れる?」と話し合いを重ね、おいしそうな「食べ物シリーズ」と、見た目も華やかな「お花シリーズ」の2種類の氷を作成することになりました。

 

 

作成当日は「なかなか凍らない!」という時間の壁にぶつかるハプニングもありましたが、翌日無事に凍った氷を手にした子どもたちはとても嬉しそうに、「もう食べられない・・・」というほどアイスを堪能した子どもたち。

 

 

「おうちでもやってみたい!」という声も多く聞かれました。ご協力いただいた保護者の皆様、ありがとうございました。

 以下で子どもたちの感想を共有します。

 

「きょうさいこうに たのしみにしていた こおりのあいすを たべられて すごくおいしかったし やっとたべられて うれしかったし ずっとたべられて うれしかった」

「あいすパーティーしゃしんますかっとを いれたら おいしかった あとなんか つめたかった」

「きょうは、こおりのたべものを、たべたのが、たのしかった。あとこおりが、つめたかった。おいしかった。あと、あまかった。またたべたいな。」

「きょうはきのう ひやしたこおりを たべて まじで おえっていうくらい おいしくなかったです。げろはくくらい。」

 

「きょう あいすをたべたけど さむすぎて たべれなかった。けどけっこうたべれた💮」

「きょうは あいすを たべて ちょっと しょわしょわして なんかたーんとした。」

「きょうは こおりが おいしすぎて あたまが こんらんして なにも かんがえられなくなって すりるまんてんで たのしかった!!!!!!!!」

「きょう こおりを たべたけど おもったより おいしくなかったよ!🐧🐧」

「きょうははじめて こおりを たべたとき おいしかった しゃあべっとみたいで おいしかった きょうは いいひで たなばただから きょうはいいひに なってよかった」

「きょう あいすを たべたけど あんまりおいしかった みんなが あいすを ひとりじめして うまくたべれなかった でもさいこうで さいこうで おいしかった。」

  

8/29(土)説明会・体験会予約枠追加のお知らせ

8月29日(土)の学校説明会・学校体験会ですが、ご要望を受け、受け付け枠を増やすことができました
より多くの皆様に本校の教育活動を知っていただける機会となれば幸いです。

体験会では、実際に低学年教室・専科教室に入って、年長児対象の活動体験を行なっていただきます。

どんな学校生活を送るのか学校案内冊子ではお伝えしきれない部分を少しでも想像できる時間となりましたら幸いです。

また、今回の説明会では「地球市民の時間」をテーマにお話しする時間もございます。

皆様のご参加を、心よりお待ちしております。
尚、満席の場合はどなたかがキャンセルされた場合のみ予約が可能です。
キャンセル待ちの機能はございません。あらかじめご承知おきください。

追加枠の受付につきましては、▶︎こちら◀︎をご覧ください。

自然の中で見つけたもの

6年生は、六月頃に八ヶ岳高原寮で2泊3日の宿泊学習を行いました。

出発前は、天気予報に雨マークが並び、「予定どおり活動できるだろうか」と心配していました。しかし、現地では雨が降りそうで降らない絶妙な空模様が続き、おかげで予定していたすべてのプログラムを実施することができました。

行きのバスではレクリエーションを楽しみ、到着すると、豊かな自然の中で思い切り遊びました。カニやヘビなどの生き物を見つけるたびに歓声が上がり、八ヶ岳ならではの自然を全身で感じることができました。

  

2日目は、専門家の方と一緒に地図を片手にロゲイニングに挑戦しました。道中では、用水路でシカの全身の骨を発見するという思いがけない出来事もあり、自然の営みについて考える貴重な機会となりました。

  

午後には火起こしに挑戦し、自分たちで火を育てながらホイル焼きやマシュマロ焼きを楽しみました。一時は雨が降る場面もありましたが、その後は天候が回復し、夜には無事キャンプファイヤーを行うことができました。

  

宿泊学習では、活動だけでなく、係の仕事や掃除、ミーティングも子どもたち自身が力を合わせて進めました。一人一人が役割に責任をもち、「みんなでよい合宿をつくろう」という気持ちで過ごした3日間でした。

  

最終日、「まだ帰りたくない」という声があちこちから聞こえてきました。その言葉には、仲間と過ごした時間の充実感や、自分たちで生活をつくり上げた3日間への思いが詰まっていたように感じます。自然の中で過ごした経験は、子どもたちにとってかけがえのない思い出になりました。

泥だらけの笑顔があふれた遠足

3年生は、春の遠足で もぐら公園(からすやまプレイパーク) へ出かけました。

当日に向けては、実行委員の子どもたちが休み時間にも集まり、しおり作りや準備を進めてくれました。心のこもったしおりを手に、「早く行きたい!」「楽しみ!」という気持ちが、日に日に大きくなっていきました。

 

学校から約1時間歩いて公園へ到着すると、遊び始めの合図と同時に、子どもたちは一斉に駆け出しました。大きな滑り台に何度も挑戦する子、タイヤのブランコで風を感じる子、高い小屋に登る子、工作を楽しむ子、友達と力を合わせて水を運び、泥遊びに夢中になる子…。遊び方はそれぞれ違いますが、どの子も自分の「やってみたい」を見つけ、思い思いに楽しんでいました。

  

最初は「できない」と思っていたことにも、何度も挑戦する姿が見られました。友達に手伝ってもらいながら登れるようになったり、繰り返し挑戦するうちにコツをつかんだりする姿からは、遊びの中で育つ子どもたちのたくましさが感じられました。

帰る頃には、服も靴も顔も泥だらけ。でも、その泥は、友達と相談しながら遊びを広げたり、「もっとこうしたら面白い!」と考えたりしながら夢中になって遊んだ証です。「まだ遊びたい!」という声がたくさん聞こえ、子どもたちにとって忘れられない一日になりました。

 

<子どもたちの作文より>

「さい初はのぼれなかったよ。友だちにたすけてもらって、どんどん一人でのぼれるようになったよ。すべりだいが一番楽しかったよ。」

 

「さいしょはよごれるのが心ぱいだったけど、みんなたのしそうだったから入ってみたら、とってもたのしかったよ。」

 

「ズボンはさいしょはおうどいろだったのに、どろの中にはいってから、こげたパンのみみみたいなこげちゃいろになっていたよ!」

 

「どろのところに木のいたがあったからのって、サーフィンみたいなのをやったよ。しずんじゃったけど、気にしないでやっていたら、くつにどろが入っていてへんなかんじだったよ。」

 

「タイヤのブランコで高くこぎすぎて止まらなくなって、すっごくびっくりしたよ。」

 

「友だちがてつだってくれたよ。またチャレンジしたいよ。」

生い立ちと歩み

4年生の授業の様子を共有します。
今回の授業では、お腹の中で赤ちゃんがどのように成長していくのかについて学習しました。

身長や体重の変化だけでなく、「手足の指ができる」「まばたきをする」「男の子か女の子かがわかる」などの成長の様子を取り上げ、「どのような順番で変化していくのだろう」と考えました。

 

グループトークの様子を見ていると、「まばたきするのは最後なんじゃない?」
「少し早い時期に男の子か女の子か、わかるんじゃない?」「手足の指は、かなり
早い時期にできるんじゃないかな?」等々、それぞれが自由に発言していました。

 
その後、身長と体重の変化とともに、特徴の変化について考えていきました。

① 3ヵ月 ・・・ 身長 6㎝ 体重 20g ⇒ だいたい のり1本分
② 6ヵ月 ・・・ 身長 25㎝ 体重 250g ⇒ だいたい 筆箱1つ分
③ 8ヵ月 ・・・ 身長 38㎝ 体重 1600g ⇒ だいたい 水筒3つ分
④ 9ヵ月 ・・・ 身長 46㎝ 体重 2200g ⇒ 水筒4つ分 + 辞書1冊

こう見ると少しずつ確実に成長していくことがわかります。

最後に、赤ちゃんの心拍数を予想しました。
「ずっと寝ているから 10 回くらい?」「お母さんが頑張っているから 20 回?」
「赤ちゃんも成長するのに必死だから、100 回とか?」

そんな予想を大きく上回る1分間に約110~160回という速さに驚き、実際に100回を目標に体を動かしてみることで、その速さを体感しました。

    

今回の学習を通して、子どもたちは、お腹の中の赤ちゃんも一つの命として懸命に生き、成長していることを実感し、命の尊さについて考えを深める機会となりました。