投稿者: tohoblog
新しい日々へ
学校の桜は 満開です。
子どもたちに愛でてもらうことができず残念でしたが、思い返せば先日の終業日にはもうほころんでいました。
さて、2022年度が今日でおしまいです。
64期の卒業生からは、記念品としてベンチをいただきました。
図書室の前に展示していますが、オイルを塗って準備が整ったら校庭のメタセコイアの下に設置する予定です。
おしゃべりしたり、応援したり、ほっと一息空を眺めたり。みんなのお気に入りの場所がまた増えますね。
大切に使わせていただきます。
春は別れと出会いの季節。
これまでたくさんお世話になった方への感謝と新しい仲間に出会える期待が膨らみます。
これからも、みんなで素敵な桐朋小学校を作っていきましょう。
蚕の糸を紡ぐこと
前回の記事はこちら⇨「蚕研究プロジェクト」
蚕が大きくなり、
頭を八の字をかくようにふりだしたら、それは繭をつくるサインです。
大きくなった蚕は、少しずつ体の色が飴色になってくるのを確認しました。
繭をつくるお部屋「まぶし」を工作用紙で作って
サインを出してくれた蚕を入れていきます。
少しずつ、蚕の周りに糸が覆われていき
ついには見えなくなりました。
「さみしいなぁ〜。」
大きくなるのは嬉しいけど、毎日桑の葉っぱをとって一緒に生活してきたからこそ少し寂しい様子がありました。
蚕ががんばってつくった繭は、まんまるでとってもかたい。
その繭をお湯の中にいれて、糸がほどけてきたら細い細い何本かの糸をたぐりよせて
くるくると骨組みに巻き付けていきます。
蚕が繭を作った時と同じように、透き通るくらい薄い膜だったものが
何回も何回も回していくうちに、光沢をおびた糸の面に変わりました。
「つるつるだね!かたい!」
蚕の一生を学びながら、命のこと、歴史のこと、日本の産業のこととも向き合った三年生。
この蚕がくれたおくりものは、今年の美術展の学年看板にも展示して
来校したみなさんにみていただきました。
きっと一年をかけたこの学びが、4年生につながっていくのだろうと思います。
桐朋小だよりを更新しました。
「桐朋小だより」を更新しました。以下、2022年度更新記事一覧です。
タイトルをクリックすると記事が読めます。
子どもたちの声、ぜひご覧ください。
(2021年度記事一覧は、こちらからご覧になれます。)
3 月28日(火)「蚕の糸を紡ぐこと」
3 月21日(火)「卒業式の壁に描かれたもの」
3 月16日(木)「6年生のラストスパート」
3 月 6日(月)「蚕研究プロジェクト」
3 月 2日(木)「ブランコから始まる」
2 月27日(月)「自治の活動を引き継ぐ」
2 月23日(木)「芸術鑑賞教室を通して」
2 月18日(土)「ウクライナの方と出会い生まれたもの」
2 月15日(水)「その時」に備える」
2 月 8日(水)「ひろがるハーモニー」
1 月31日(火)「冬休みの風景を短歌で」
1 月26日(木) 「みんなでつなぐバレーボール」
12月26日(月)「昔遊びの会を開催しました」
12月20日(火)「ドキドキの鬼ごっこ」
12月17日(土)「ぬくぬく!織物」
12月14日(水)「自分で選ぶ「ことば」」
12月 6日(火)「社会科見学」
12月 1日(木)「焼き芋大会への一年生準備」
11月26日(土)「子どもたちの自己実現」
11月22日(火)「一つ一つの楽器の音色」
11月20日(日)「生の迫力!オーケストラの響き」
11月16日(水)「きょだいな きょだいな」
11月 8日(火)「実りの秋〜収穫〜」
11月 2日(水)「秋日和に」
10月27日(木)「願いの輪をつなぐ」
10月23日(日)「点と点がつながって」
10月23日(日)「これからの平和は」
10月20日(木)「この目で「見る」」
10月17日(月)「山岡さんのお話を聞いて」
10月12日(水)「後期の活動がはじまります。」
10月 9日(日)「6つのおどり 6年の成長」
10月7日(金)「雨にも負けず」
10月2日(日)「結団式」
9月28日(水)「はれたり、くもったり。」
9月22日(金)「運動会に向けて〜七頭舞〜」
9月11日(日)「ついに!」
9月 1日(木)「おもしろすぎる夏の学び」
8月26日(金)「夏の合宿〜4年生の八ヶ岳〜」
8月18日(木)「夏の特設〜地球市民の時間(外国語の時間)〜」
8月12日(金)「夏の特設〜地球市民の時間〜」
8月 6日(土)「夏に思うこと」
8月 3日(火)「遊びに没頭すること」
7月31日(日)「手に触れて、感動に変わること」
7月25日(月)「卵から孵化させて、命を育てる。」
7月22日(金)「今日の宿題は、マジックです。」
7月14日(木)「どんな1学期でしたか」
7月12日(火)「トットコスター☆フェス開催!!」
7月 5日(火)「ハードルを素早く通過するには?」
7月 1日(金)「スマートな使い手に」
6月27日(月)「大太鼓をおためし」
6月24日(金)「緊張の10分間」
6月21日(火)「顔見知りができました!」
6月17日(金)「ことりはとっても歌がすき♫」
6月13日(月)「みんなだいすき しぜんひろば」
6月 9日(木)「田植え」
6月 6日(月)「教室リフォーム!」
6月 1日(水)「団活動紹介」
5月26日(水)「お姉さんたちの躍動」
5月21日(土)「2年半ぶりの・・・」
5月18日(水)「わかることをだいじに」
5月14日(土)「パートナーとの学校探検」
5月 9日(月)「水泳の授業が始まりました」
5月 5日(木)「ここがおれたちの かくれがだ」
5月 2日(月)「縄文のティーパーティー」
4月30日(土)「消防車写生会」
4月27日(水)「1年生を迎える会」
4月26日(火)「学校の裏に竪穴式住居!?縄文土器!?」
4月24日(日)「チョキン、チョキン!」
4月20日(水)「賑やかで、楽しい朝」
4月17日(日)「桐朋にも、きらっきらの春がやってきました。」
4月13日(水)「入学おめでとう!」
4月11日(月)「みんな、張り切っています!」
「1年間の活動・行事」のページを更新しました
卒業式の壁に描かれたもの
今日は卒業式。
今年の卒業式のテーマは「僕らの道」。
6年生、改めて卒業おめでとう。
桐朋小学校の卒業式は、参加するのは5・6年生だけれども
準備段階から全学年の子どもたちが卒業式を作ります。
3年生は、卒業式の背景幕づくり(会場装飾)を担当。
今年は、
○全学年の手形を集めてアートをつくること
○6年生にアンケートをとって6年間の思い出や桐朋小学校の好きなものを絵に書いて壁に貼り、6年間の思い出をふりかえってもらうこと
に挑戦しました。
放課後の時間を使って、実行委員会中心に1〜6年生に協力してもらって手形を押してもらい
手形で花火・花・鳥のアートを作成。
そして、6年生のアンケートをもとに
八ヶ岳合宿・ななづまいの道具・しぜんひろばの生き物・土管・パン券・おにぎり券・原爆ドーム・火おこし・落書き付きのロッカー・木の机・図書室・友達と遊んだこと・友達と喧嘩したこと・いけぽちゃ・おべんとう・アスレチックなど
6年生の大切な思い出を、3年生が描きました
その下に貼ったのは、足跡。
6年生が6年間歩んできた道のりです。
6年生の言葉の中に、”何気ない友だちとの会話や日常が大切だった”とありました。
非日常も魅力的だけど、毎日当たり前のようにすごしていた場所や、もの、ことも
それらこそが6年間を振り返った時 大切なものであることを
嬉しく思いました。
修了、おめでとうございます。卒業、おめでとうございます [Ⅱー336]
【幼稚園の修了から】 3月14日、第68回修了式を行いました。一人ひとり名前を呼んで、修了証書を受けとりにくる姿をみて、とても成長したと感じ、嬉しく思いました。ゆり組の皆さん、修了おめでとうございます。
保護者の皆さん、お子さんの修了、おめでとうございます。
幼稚園にくださったアルバムを読ませていただいて、コロナ禍でたいへんな日々を過ごされたことをあらためて思いました。お子さんの健康と命を育み、幼児期のかけがえのない日々を大切に過ごされてきたことを振り返りました。それから、私たちを支え、励ましてくださり、ありがとうございました。アルバムには温かいことばでいっぱいでした。
「様々な行事が思うようにできない学年ではありましたが、そんな中でも先生がたがその時その時にできることを考えて、1つ1つを親子にとって残念な思い出ではなく、最高の思い出として残してくださったこと、本当に感謝しています。」
「3年の間に背もぐんぐん伸びて、心身共に大きく成長したと思います。幼稚園が大好きで行きたくないと言ったことは一度もなく、雨の日も風の日も電車と徒歩で通うことができました。そして最近、ようやく守衛さんや先生に小さな声で挨拶するようになりました! 親にとっても、先生方が些細なことでも話しやすく、親身に聞いてくださったので心強かったです。」
「コロナ禍の中、先生方はなんとかイベントを継続しようと沢山の配慮や対策をして開催して頂き感謝申し上げます。中略 お馬はみんな、ちかてつ、サラスポンダ、赤いスイートピーなどの曲を聞くと当時が蘇り感慨深いです。初めての子育てに戸惑い悩むこともありましたが、先生方に声をかけて頂きお話を聞いて頂きと大変有難かったです。」
「育児の悩みは尽きませんが、私が悩んでいる状態を受け入れてくださり、はき出したい時にはき出せる環境があったことで、私たち親子は少しずつ3年間で歩み寄ることができたと思います。先生方が私たち親子の心の動きを(気持ちの変化)をとても大事にしてくださったことが印象的です。」
など、とても励まされます。ありがとうございました。
【第64回卒業式を終えました】 一人ひとりが卒業証書を受けとる時に、緊張が伝わってきて、感動を共有しました。一人ひとりの成長を嬉しく思い、「おめでとう」と気持ちを伝えました。一人ひとりの言葉や学年全員での表現を聞いて、成長の喜びを何度も感じ、卒業の寂しさをおもいました。涙が出ました。
この学年の人たちのすばらしさの1つに、「思い切り遊ぶデー」(八ヶ岳合宿代替行事)や八ヶ岳合宿、修学旅行などを実行委員を中心に、自分たちのやりたいことを出し合い、話し合って、自分たちの力で実現することがありました。つくる過程でのたいへんさとやり切った喜び、満足感など、大切な経験をしてきました。
私からは、一緒に学んできたことから1つ話したいと思いました。9歳の時に突然、車椅子での生活を送ることになってしまった中嶋涼子さんとの学び(学んだ内容については別の機会に)を話すことにしました。涼子さんは、皆さんが話を聞いて、一緒に考えてくれて嬉しかったと言っていました。涼子さんと学ぶ前は、障がいは、義手や義足などで軽くすることができると考えていた人が、涼子さんのアメリカ留学の話から、いろいろな人がいて当たり前の世界、環境づくりのすばらしさを学んで、そうした社会を自分たちも築きたいと、社会に目を向けていました。また別の人からは、涼子さんと接して障がいに対する怖さは少なくなったけれど、いろいろな障がいをもつ人とどう接したらいいか悩んでいると聞きました。学ぶことによって考えが深まることもすばらしいと思います。私もそうした人でありたいと思いました。
桐朋学園で学んだことの意味も伝えたいと考えました。桐朋は、1947年に第2の出発をしました。その時の務台理作校長が、教育基本法の制定に携わり、学園の教育理念を教育基本法の精神「一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長するというヒューマニズムに立つ『人間教育』」としました。この教育基本法は、日本国憲法で大切にしている世界の平和、民主主義の実現などを、日常の教育でつくり出していこうとするものです。このような願いを持った学園で、一緒に学んだことに誇りを持ってほしいとおもいました。
現在、ミャンマー、ウクライナなどで戦争や争いがあり、子どもたちをはじめたくさんの命が脅かされています。核兵器使用の危険もあります。私たちは、暴力や武力ではなく、世界の平和をつくること、命を活き活きと輝かせて生きていくために、一緒に努力していきましょう。
卒業した皆さん、自身の人生の主人公へ、社会のつくり手へと育っていってください。応援しています。たくさんの可能性をもつ皆さん、卒業おめでとう!
保護者の皆様へ。お子さんのご卒業をおめでとうございます。コロナ禍で子どもの命と健康を守り、児童期を充実させたいと懸命だったと思います。一人ひとりの成長を喜び、皆様もこれまでよく取り組んできたことを振り返ってみてください。これまで桐朋小学校の教育を支えてくださり、ありがとうございました。
※原稿を読んだのではありませんので、当日話した通りには書けませんが、このような話をしたと振り返っています。
6年生のラストスパート
卒業式へのカウントダウンが始まっている6年生。
先月末は、プレイルームでのまとめの会がありました。
本番の場所で練習する時間はとても少なかったにも関わらず、舞台上での見せ方(魅せ方)を工夫したり、映像を巧みに取り入れた演出もさすが6年生!
両クラスが選んだ脚本はちがいますが「なるほど、この人がこの役か!」と膝を打つ配役の妙にも関心しました。
それぞれの熱演とスタッフの機敏な動きを見ながら、このクラスが紡いできた2年間の様々な場面が去来しました。
体育館での卒業式練習がはじまっています。
劇づくりの経験を存分に活かして、今度は学年全体の大きな表現を作り上げましょう。
期待しています。
『子育てのノロイをほぐしましょう』本の紹介と、子どもに学んで[Ⅱー335]
■子育てにつながりを ~本を通してつながる試み~
コロナ禍の緊急アンケート(1)には、「頑張りすぎて、おひとりで抱え込まないでくださいね」「子どものことを誰に相談していいのか、親同士や学校に話に行きづらかった」など、保護者の声がたくさん紹介されています。コロナは『かかわり』を避け、子育てにおいても「孤立化」が進行し、心配です。これからコロナが落ち着くことを願って、子育てに『つながり』を大切にしていきたいと考えています。
今回、『子育てのノロイをほぐしましょう 発達障害の子どもに学ぶ』赤木和重著(2)を取り上げます。神戸大学の赤木さんは、ぼくの「すべき」という考えの縛りをほぐし、自分らしい子育てや保育、教育を考えさせてくれます。この本を皆さんに紹介したい、「こうあらねば」から自由に、と願いました。赤木さんは、
「子育てに「こうすればよい」という正解はありません。絶対にありません。親の性格、子どもの性格、家庭の事情、現代社会の状況など無数の要因があるため、「これ!」という正解は出せないのです。」16㌻
「「できることがよい」というノロイは、子どもの素敵な思いや悩みを見えなくさせる可能性があります。「できないけど考えている」「できないけど頑張っている」「できるけど無理している」……そんな子どもの思いが見えなくなるのが、親子にとって実は一番怖いことだと思います」20㌻
「お家では、「やってもできないこともある」という寛容さと、「できる・できない」から距離を置いた夢中さを、リビングにそれとなく転がせておけるといいなぁと思います」43㌻
などと述べています。”ちゃんと”のノロイ、「やればできる」のノロイ、コトバのノロイなどを解きほぐしてくれます。
(1)国立成育医療研究センター『コロナ×こどもアンケート 保護者さまの声』
(2)『子育てのノロイをほぐしましょう 発達障害の子どもに学ぶ』赤木和重著、日本評論社
卒業生の中嶋涼子さんに話を聞きました。中嶋さんの話は、別の機会に書きます。
■子どもの表現(意見表明権)に心をふるわせて ~お祝いしたい!!
これまで、小学校卒業式への参加を各ご家庭2名までとお知らせしてきましたが、先週末、6年生の妹弟(在校生)の参加もできることに変えました。
このように考えましたのは、6年生に在籍しているきょうだいから、「卒業式に出て(ごきょうだいの)お祝いをしたい」という願いが出され、受けとめて考えたからです。そこには、「小さいころからずーっと一緒だった。お互いの入学式を祝ってきた。だから初めての卒業式をどうしても祝いたい!! 一緒に校歌を歌いたい!! 卒業生のきょうだい(在校生)の卒業式の出席をみとめてください!!」(一部分漢字を変換しています)と書かれていました。
あわせて、6年生が入学した際にごきょうだいで一緒に撮った写真や下のごきょうだいの入学式で一緒に撮った写真なども貼ってありました。また、厚生労働省や東京都のコロナ関連のページからのコロナ感染者の人数の推移とグラフから考えたことなどがたくさん書かれていました。
その願いを受けとめて、6年生のきょうだい(在校生)の人数を調べ、卒業式会場の広さや全体の人数を考えて、先生たちと話し合って参加できるようにしました。
□子どもの権利条例案づくり(武蔵野市)
案作りの過程に10代の人たちが参加し、考えた、話し合ったという3月15日朝日新聞記事を読みました。条例前文に、「子どもたちのことば」が盛り込まれたとありました。うれしくてうれしくて、何度も読みました。以下、新聞より「子どもたちのことば」を引用させていただきます。
わたしたち子どもは、未来の希望となる種で、無限の可能性や能力があり、それらを発揮することができます。
わたしたちは、平和に生活することができ、さらに豊かで充実した人生を歩むことができます。
わたしたちは、自分らしく生きるために、自分で考えて行動することができます。自分の夢を、自由に考えて決めることができます。
そのためには、わたしたちだけではできないこともあり、おとなの協力や支援が必要です。
未来の社会をつくるわたしたちは、知りたいことを学び、十分な教育を受けることで成長できます。
わたしたちは、不安に感じたり、なやんだり、困ったりしたときに、信頼できる人がいる場所で、相談したり、助けを求めたりすることができます。
おとなと子どもは、お互いの権利を理解し尊重し合うことで、それぞれの権利を守ります。
また、わたしたち子どもは、お互いを尊重し合って行動することができます。
わたしたちは、自分自身のことを大切に思い、幸せを感じられるよう、これらのことを願います。
そして、これらの願いが届くようなまちであることを望みます。
5年生 数学アート [Ⅱ‐334]
5年生の『数学アート』「立体」が、プレイルーム前に展示されています。いろいろな学年の人が、たのしみに見に来ています。「これ、すごいなあ。」「5年生になるとこういうのをつくるの?(たのしみ)」などと話しています。「1つ1つね、1枚の紙に図面を描いて、それからつくっているんだよ。」「のりしろも考えているんだよ。」と展開図と完成した作品をもとに説明をすると、たいへん驚いた人がいました。5年生の学びが、他の学年の人たちの興味や関心、「やりたい」気持ちを育みます。
1つひとつの作品には、自分が考える『数学アート』への考えが書かれていました。それもたのしく読みました。
「ぼくが考える算数・数学アートとは、一面で作ることだと思います。なぜなら、ふつう一面で作れないひれを工夫して一面で出したからです。」
「ぼくの考える数学におけるアートとは、遊び心だと思います。なぜなら、いかに楽しく、おもしろいかを重視しているからです。」
「私が考える算数・数学アートとは、動かすことです。なぜなら人の作った立体を触ったりし、どうやって作るのかを共有することが大切だと思うからです。ぼくもロボットを動かすために、ノリではなく、テープで組み立てました。」
「私が考える算数・数学アートは、どうなるか考え、実際に作り、何度も次どうしたらいいか考えて、違う所を切っても切った破片をくっつけてなかったことにしたり、長さを間違えても、作り直すことです。」
「数学・算数は、情報と面白さ、そして出きないことを実際に作る、可能にすること。なぜならそうやって見てる人をたのしませるからです。」
「ぼくが考える数学・算数アートとは、出来ないところは工夫して、新たな仕組みを考えることです。キャラクターの動きを想像し、手を一本にしても二本に見せかけることができるからです。」
子どもたちの書いたものから、あらためて算数・数学のおもしろさや魅力を感じました。
この数学アートのつくる過程や完成した作品から、子どもたちはいろいろな発見をしていることを感じました。授業や活動を通して「みんなで学ぶことで一人では生まれない考え方が誘発、創造されたり、それによって、発見のよろこびが得られたり、ものの見方や行動の変化を生み出したり」できると嬉しいです。
入学した子どもたちの中に、既習していて、「知ってる」「できる」という声をあげる様子が見られます。子どもたちと、学ぶってたのしい、もっと学びたくなるなど、既に「知ってる」「できる」を超える授業や活動をつくり出していきたいです。また、大切にしている試行錯誤や失敗過程を、子ども自身が学びを豊かにする、深めるためには大事なことなんだと感じられる学びや活動にしていきたいです。学びや活動を通して自分(たち)がかわることや、人とつながることができる、それはこんな授業や活動でつくることができるようにしていく努力を重ねていきます。
蚕研究プロジェクト
2学期から、大切に育ててきた蚕。
蚕研究プロジェクトが立ち上がるくらい大切にお世話をしていたので、
むくむくスクスクと大きくなってきた蚕。
指くらいまで大きくなった5令幼虫がクワの葉っぱを食べる音は
「わぁっ!!ねぇねぇ本当に雨がふっているみたいにパリパリバリバリ聞こえるよ!!」
「説明文に書いてあること、本当だったんだ!」
じっさいに音を感じたり、食べ方がアーチをえがくようにして食べ進めるすがたを見ると、すごいね!
と興奮こうふんをかくしきることはできません。
卵から孵化させた大切な蚕は、虫嫌いなあの子も思わずつんっと触りたくなる。
今ではもう服にだって蚕!手の広にも蚕(人間の手はあつすぎるので少しだけ、と気にしている様子の子どもたち)!
そして、説明文にあったように本当に頭を八の字を書くように動かしながらマユをつくっているすがたが見られました。
「クワの葉をあまり食べなくなり、からだが黄色いアメ色になって、少しすきとおって」くると
そろそろマユをつくりはじめる合図だということも学んだね。
本で学んでは、実際にたしかめて、また学んでは観察して、の繰り返し。
大切な学びの時間です。
とうめいで中の動きがわかるくらいのじょうたいから、じょじょにかべが分厚くなって
真っ白なマユをつくる場面がみられました。
みんなでがんばって作った「まぶし」で、ちゃんとマユを作ってくれたこと、うれしかったなぁ。
元気がよすぎる子や、ゆっくりな子、蚕もいろんな子がいるね。
次回は、「蚕の糸を紡ぐということ」をお伝えします!