修学旅行1日目

6年生はおかげさまで予定通りに初日の行程を終えました。

朝早くからお見送りくださった保護者のみなさま、ありがとうございます。

見事な富士山や、突然現れる雪景色など車窓を楽しみながらの4時間の新幹線の旅。

広島駅のホームに降り立って「本当に来れたんだね〜」と呟く声が聞こえました。先生たちも同じ気持ちです。

市電に乗り換えてたどり着いた原爆ドーム。小雨がぱらつく場面もあり一瞬ひやっとしましたが、ガイドの方々と公園内の碑をめぐり、本川小学校も見学させていただきました。次第に気温が下がってくる中、みんな熱心に質問し、メモをとっていて感心しました。

実行委員が中心となり準備してくれた原爆の子の像の前でのセレモニー。例年の修学旅行の時期は大変な混雑ですが、今回は学年みんなが集うことができました。

夜はみんなが楽しみにしていたお好み村へ。あつあつのお好み焼きは、冷えた体に染みました。

お腹いっぱい、エネルギー満タンです。

東京で、広島で、平和を学ぶ

桐朋小学校の修学旅行は、平和を学ぶ旅です。

間もなく広島を訪れる6年生は、事前学習に勤しんでいます。

先日は被爆2世の山岡さんをお迎えし、原爆についての科学的な理解を深め、平和記念資料館を訪れる際の「視点」をたくさんいただきました。

そして、昨日は大久野島の毒ガス製造について長年研究されている山内先生に、Zoomを通じてご講演いただきました。

6年生からたくさんの質問が出されました。いくつか紹介します。

・どうして、毒ガスについて伝えようと思ったのですか?

恐ろしさを知らないと、また再び使われてしまう。みなで声を出さねばいけないと思っているから。

・毒ガス製造の秘密は、どのように分かったのですか?

公になっていないだけで、アメリカ軍はじめ、いろいろな国が日本軍がここで製造していることは知っていたようだ。

・終戦後にみつかった毒ガスの被害者はどのくらいいますか?

中国では3千人以上。日本でも隠されたり、捨てられたりした毒ガスで7~800人の方が被害にあわれている。

・毒ガスで汚染された空気につつまれた島は、いつ、きれいになったのですか?

製造を終えて76年たっているから、自然はほぼ戻っている。生き物や草花、海藻などの影響はみられない。毒ガス製造の時の土が地下に残っているから、そこを通る水は汚染があるかもしれない。だから、今も島で使う水は別のところから運んでいる。

・なぜ大久野島に毒ガス工場ができたのですか?

1923年ごろは、新宿に陸軍の工場があった。大きな工場が必要になり、震災などもあったことから別の場所をさがした。35か所の応募がある中、周囲4キロの島だから秘密が守りやすい事、周りに住宅地がない海であることから大久野島が選ばれた。

・大久野島はもともとはどんな島でしたか?

昔は無人島。室町時代ごろ、海賊の見張り役の人が住み着くようになった。明治に要塞が作られて22門の大砲が置かれ、限られた人が農業をしていた時期もあった。

・毒ガスの防空壕というのは、どういうものですか?

人間ではなく、毒ガスの保管を目的にあちこちに防空壕を作った。50か所くらいあったようだ。女学生、中学生なども働いていたが、避難の際は山のすそ野に1,5メートルくらいの穴を各自で掘って、その中に隠れるという指示があったようだ。

 

修学旅行最終日、この島を訪れる子どもたちに、こんな言葉をいただきました。

「現地資料館のそばに幹部用防空壕があります。そこの説明文をよくみてください。幹部用のコンクリート造りのもと、女学生たちが避難する穴の粗末さ比べても、戦争というものは決して国民のためのものではない、ということがわかるはずです。」

延期された修学旅行は例年よりもタイトな行程ですが、こうした事前学習によって現地での気づきが深まることを期待します。

秋の夕日に見つけたものは

4年生は、「♪もみじ」の歌を練習しています。

♪秋の夕日にてる山もみじ こいもうすいも かずある中に・・・

音楽室からもみじは見えませんが、手が届きそうなところに桜があります。

毎日、ちょっとずつ葉っぱの色が濃くなり、そしてすこしずつ葉が落ちて・・・

そして、大発見がありました!

写真では見えづらいのですが、鳥の巣があったのです。

もう「空き家」ですが、カラスや他の鳥がよく来ていたのはこのせいか、と納得しました。

3年生が大好きなカッコーの曲も、この巣の誰かが聞いていたかもしれません!

(気になる人は、屋上への螺旋階段のところから注意しながら見てごらん!

今はもっとはっぱが落ちて、探しやすくなっています。)

 

「♪もみじ」 も「♪歌うよカッコー」も、それぞれの音楽会にむけて一生懸命練習を重ねています。

学校全体が歌でいっぱいの初冬。

風は冷たくなってきたけれど、気持ちはワクワク・ポカポカしてきました。

みんなが大好きな 「♪ふたつの海」、先生たちも放課後に練習しました。

 

「~歌はつなぐ 虹のように~」 [Ⅱー283]

2年に1度の音楽会。今年度は、コロナ感染予防をしながら、いろいろな形で開催します。昨日は、5、6年生の歌声、奏でる音に心がふるえました。みなさんと共に幸せな時間を過ごすことができ、ありがとうございました。

[子どもたちの感想より]

〇私の中で一番最高な音楽会でした! コロナで練習も前に比べて全然できなかったのに、学年全員の心が一つになって、なにからなにまでステキな音楽会だったと思います。5年生の歌で緊張なんてなくなって、私も歌に入りこんで、さまざまな事がよみがえりました。「これで最後の音楽会か」という気持ちでした。いよいよ私たちの番になって友達と「がんばろうね!」と言い合ってステージに立つと、なぜか心がポカポカ、あたたかかったです。今思うと、1~6年の思い出が頭にめぐってきました。感動という事がぴったりだと思いました!

〇私が一番好きな行事の音楽会に参加できてうれしかったし、楽しかったです。リハーサルの時は緊張したけど、本番は緊張せず、声はかすれてしまったけど楽しく歌えました。あと、声が思っていたよりも響いていて、びっくりしました。最後の音楽会、6年生らしく歌うたと思います。

〇僕は、今回の音楽会では特に歌を頑張りました。声変わりをして高い音が出せなくなったので大変でした。リコーダーもなかなか周りの速さに追いついず、大変でしたが、練習した事で6年生の音楽会としていい思い出ができました。

〇2年生のころ、初めての音楽会でパートナーの6年生を見ながらかっこいいなぁ、ぼくも6年生になったら、あんなふうになれるかなぁと思っていました。今回、6年生として音楽会に出られてとてもうれしいです。

 

 

~歌はつなぐ 虹のように~

2019年12月。ホールいっぱいの子どもたちの歌声、応えて広がる客席の響きは幸せに溢れていました。

それからほんの2カ月で世界は一変しました。「歌うこと」「奏でること」「集うこと」そのものが不安の材料となり、音楽が制約される日々がこれほど続くとは誰が想像したでしょう。

今もマスクとすごす音楽室は我慢だらけです。けれども子どもたちは「歌」をあきらめていません。「今日はみんなでこれを歌おう!」「あたらしい曲を一緒に覚えたい!」。こんなささやかな願いから始まるひと時が、子どもたちの生活に彩を与え、活き活きしたエネルギーを作り出します。

リコーダーを吹くことができない時期もありました。外でしか歌えない日もありました。けれども、それは同時に「小さな声でも歌える喜び」「みんなで奏でる楽しみ」を再確認する場にもなりました。そんな行ったり来たりを繰り返しながら「今できることに」精いっぱい取り組んできた子どもたち。それを見守り、家庭学習を励ましてくださったお家の方々に、心より感謝します。(2021年12月 桐朋小学校 音楽科)

子どもたちの音に感動して、あらためて音楽会を行えたことに感謝します。

私は、5、6年生の子どもたち、会場にいらしていただいた皆さんに、次のことを話しました。

「こうした会を持てる喜びを感じています。

歌う喜び、奏でる喜びを感じ、味わい、みんなで音楽会をつくりましょう。

私たちは、一人ひとりが違います。違う人同士が、共に(いっしょに)生きること、それが喜びです。

その喜びを音楽は教え、励ましてくれます。

一人ひとりが主人公で、(かけがえのない)自分らしい音を出し、人の音に耳を傾けて、美しい素敵な響きを生み出しましょう。

「さあはじめよう、たのしい音楽を」。音楽のはじめに、みんなで歌っています。会のはじまりに、みんなで声を合わせて、「さあはじめよう、たのしい音楽を」。」

〔子どもたちの取り組み〕

●オープニング「夢と共に歩む」(Brahms作曲 交響曲第一番4楽章より 創作詩2019年度6年生)

●5年生「パッヘルベルのカノン」(パッヘルベル作曲、桐朋小音楽科編)、「2部合唱『君をのせて』」(宮崎 駿作詞、久石 譲作曲)

●5年東組「風の子ひゅう」(井出 隆夫作詞、福田和禾子作曲、桐朋小音楽科編)

●5年西組「未来行きEXPRESS(エクスプレス)」(筒井 雅子作詞・作曲)

●みんなで歌おう「教員合唱『ふたつの海』」(ミマス作詞・作曲、桐朋小音楽科編)

●6年西組「旅立ちの時」(ドリアン助川作詞、久石 譲作曲、富澤 裕編曲)

●6年東組「見えない翼」(佐々木 香作詞、長倉 鈴恵作曲、桐朋小音楽科編)

●6年生「2部合唱『シーラカンスをとりにいこう』」(県多 乃梨子作詞、横山 裕美子作曲、桐朋小音楽科編)、「アルトリコーダー『トロット』」(アイルランド民謡、桐朋小音楽科編)

●おわりの歌「僕らの旅」Musical レ・ミゼラブル『民衆の歌』より(CMシェーンベルク作曲、Hクレッツマー英語詩訳、2018年+2021年度6年生創作詩)

「さあ 進もうよ みんなと一緒に 明日へむかっていっぽ歩き出そう」「さあ 立ち上がろう みんなと一緒に 耳をすまし世界をながめてみよう」(♪僕らの旅より)子どもたちの歌声に心を動かされ、「レ・ミゼラブル」(1862年第一部刊行)の作者であるヴィクトール・ユゴー(1802年~1885年)について興味がひろがりました。

調べてみると、ユゴーは、よりよい明日、よりよい社会や世界を願い、たくさんのことを私たちに残してくれています。当時、貧困と格差が深刻な社会問題であり、ユゴーは、児童労働をなくそうと訴えます。「ただひとりも笑わないあの子どもたちはどこに行くのか? 熱でやせ細り、物思いにくれるこのやさしい者たちは? ひとり道を行くあの八歳の少女たちは? 彼らは砥石の下で十五時間働きに行くのだ。夜明けから晩まで、同じ牢獄のなかでずっと同じ動きを繰り返しに行くのだ。…悲しいかな、彼らはみずからの運命をなにも理解できないのだ! 彼らは神に言っているようだ、父なる神よ、こんな小さな ぼくたちに大人がさせていることを見てください! ああ子どもに課された恥ずべき隷従!」(『新懲罰詩集』)

ユゴーは、「非戦主義」を唱え、「ヨーロッパの平和は普通選挙によって」、「戦争ではなく」「討議によって」実現しようと訴えました。「人間の尊厳」「市民の尊厳」を生涯大切にした人です。その考え、理想は、今日も大切にしていきたいものです。

自分たちでできることは、自分たちの手で〜2年生〜

桐朋小学校では、

自分たちの力で学校・学級をより良いものにしていこうという

「自治活動」が盛んです。

 

2年生のあるクラスでは、「自分たちでできることは自分たちの手で」をテーマに、

クラスのきまりや仕事について子どもたちで話し合い、運営しています。

例えば毎日の清掃活動では、

自分で「きれいにしたい場所」を決めて、

しばらくの期間その担当場所を清掃し続けます。

仲間と清掃を続けているうち、次第に「あぁ、こうやったら効率がいいな」

「こういう道具を使ってみよう」など工夫が生まれます。

「自分で選ぶ・自分で決める」という経験を繰り返してきた中、「私たち、僕たちでやろう!」という雰囲気が高まっています。

 

子どもたちの「自分たちの力でやってみたい!」を実現する活動を行っています。

実施に当たり企画書を作成します。

その企画書をもとにメンバーを募って活動を進めています。

 

企画書には以下の項目を求めています。

①「何のために?」プロジェクトの目的を決め、その実現の見通しを立てる。

②「誰のために?」プロジェクトの対象を明確にします。

③「いつ?いつまでに?」活動のペースや期限を設定します。

④「どのように?」具体的な活動内容を決めます。

⑤「誰が?」参加するメンバーを明確にします。

⑥「どこで?」活動場所、発表場所を決めます。

 

第一期は「お化け屋敷プロジェクト」「秘密基地プロジェクト」「大根キャラクタープロジェクト」「ツリーハウスプロジェクト」「ニャゴ寺プロジェクト」が活動しました。

こちらは「ニャゴ寺プロジェクト」の様子です。教室前のスペースで活動すると、自然にほかの学年の子たちも寄ってきて一緒に遊びます。

「お化け屋敷プロジェクト」は、ハロウィーンに向けて教室をお化け屋敷に。窓に新聞紙を貼って教室を真っ暗にしました。みんなにもっと怖がってもらうには?とアイデアを出し合い、一つ一つ実現しました。

 

「ツリーハウスプロジェクト」は、自然広場にツリーハウスを作ろうという大きなプロジェクトです。「そんなの無理」ではなく、「では、どうやったら実現できるかな?」を一緒に考えることを大切にしてきました。校長先生に自分たちで交渉するなど、一つ一つハードルを越えています。

 

第二期は「クリスマスプロジェクト」「イラストプロジェクト」「SDGsプロジェクト」「絵本プロジェクト」「おはじき店プロジェクト」「宝くじプロジェクト」が活動しています。

「クリスマスプロジェクト」は、廃材を使って教室内に飾るツリーを作っています。どんなツリーができるか楽しみです。

「イラストプロジェクト」は、イラストレーターさんがお客さんに要望されたイラストを描いています。1年生が大喜び!自然に異学年交流が生まれています。

これらのプロジェクトを通し、自己選択・自己決定した「やってみたいこと」を実現し、自分たちの力で学級・学校を盛り上げています。

 

5年生 やっと行けた高尾山遠足

コロナウイルスの影響により諦めた春の遠足。

その遠足を、高尾山登山として夏の合宿代替行事の活動の1つに組み込みましたが、それもまた見送り。

ハイキング係の子どもたちは、高尾山で見られる植物や生き物を調べたり、登山のキホンを調べたりして、とてもワクワクするしおりも作成していたところだったので、本当に残念でした。

それでも秋の遠足が実施できることとなり、ようやく行けると思ったら今度は雨で延期。

11月になり、ついに、やっと、高尾山登山に行けることになりました。

ハイキング係が考えた班ごとの並び順を守りながら、頑張って歩きました。もう1年以上登山をしていなかったため体力の心配もありましたが、そんな心配をよそに、あっという間に目的地のもみじ台に到着。

 

11月に延期されたことにより、もみじ台では、美しい紅葉を見ることができました。

おいしいお弁当とおかしを食べて、たくさん遊んで下山。

帰りはリフトに乗って、いい景色を眺めながらゆったりと降りてきました。

 

度重なる延期で何度も残念な思いをしてきた5年生ですが、ようやく実現し、きれいな紅葉も見れて、大満足な1日でした。

 

何が育っているのか考える [Ⅱー282]

毎日しぜんひろばで活動する子どもたち。子どもに何が育っているのだろうか。

目に見えるもの、すぐに表れるものとして、何かの力を獲得しているということを言うのは難しいのかもしれない。それから、1つの活動を継続して行っているのではないため、獲得しているものをはかることの難しさを感じる。

私は次のように考え続けている。子どもたちが活き活きと命を輝かせている場面に出あい、私もワクワクする。ある日、しぜんひろばの排水溝が落ち葉などで詰まり、水が溢れそうになった時に、「たいへんだ」と知らせに来てくれ、行ってみると必死になって水を掻き出している子どもたちがいた。その後も、夢中になって排水溝や池の掃除をする子どもの様子から、ひろばを大切にしてくれていることを感じた。しぜんひろばでの活動を通して、子どもたちの興味、関心、好奇心が育まれ、大切な場所となっていると思う。

育っているものをいくつかあげてみる。(多様性や協働などは別の機会に)考え続けてきたいくつかのことを。

感性(からだ全体で感じて判断。情報を前頭葉に伝える前に瞬時に判断。創造力の源)がある。それから、太陽の暖かさ、風の匂いを直に感じる。寒い時期に氷の冷たさを感じるなどの五感。また自由な活動、あそびでの想像力の開発。からだの機能としては、心臓や肺など内臓を丈夫にする、体温調節や血圧のコントロール、ストレスに耐える能力の向上。自律神経の働き、ホルモン分泌の能力の向上。これらは、からだを調整する働きをする。暑さや寒さをからだが覚えることで、暑いと汗をかくというからだの調整機能が働くようになる。スポーツでは、体力の中の特化したものを鍛えるが、あそびはからだ全体を育む。筋力、心肺機能、持続、敏捷、バランス感覚などが育まれている。

※「子どものからだと心・連絡会議」(代表 日体大野井真吾教授)へ調査に学ぶ。また、『汐見先生の素敵な子育て「新体力の基本は遊びです」』など著書からも学ぶ。

脳の発達について。前頭葉の発達が促される。前頭葉は、感情やそのコントロールを司るところで、あそびや活動での興奮と抑制を繰り返し経験することで発達が促される。故正木健雄先生、現在は野井教授(前述)らの「子どものからだと心・連絡会議」の全国調査結果に学ぶ。

神経系の発達について。しぜんひろばの中で、夢中になり、繰り返し、上下動やでこぼこの道を走りまわるなどのたのしい活動は、神経系の発達をすすめる。文科省や研究者が取り上げる「スキャモンの発達、発育曲線」によれば、「神経系統は生まれてから5歳頃までに 80%の成長を遂げ、12歳でほぼ100%になり」、「この時期は、神経系の発達の著しい年代で、さまざまな神経回路が形成されていく大切な過程」である。神経系は、1度その経路が出来上がるとなかなか消えない。「この時期に神経回路へ刺激を与え、その回路を張り巡らせるために多種多様な動きを経験させることは、とても大切なこと」と言われている。

山内農園さんでの柿もぎ。何年もかけて何種類もの柿を園児の背で収穫できるように育てたそうです。

最後に、現代を「曖昧なこと、無駄に見えることに耐えられない社会」として捉える時に、〔曖昧さをものともしない柔らかい存在〕に育っているのではないか(川田学さんからの学び)。夢中になるなど、瞬間瞬間に生きていてよかったと実感する機会をもつことが出来ているのではないか。

付記。保育、教育は、「いのちの営み」であり、その価値は決して数値化できるものではないとも考えています。

「世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を」(レイチェル・カーソン)と願います。

しぜんからの贈りもの

1年生の美術では、秋、しぜんからの贈りものをつかわせてもらい、

美術をします。

ひとつの板を目の前に、

”お城” ”ミュージアム” ” ◯◯な公園” ”◯◯な遊園地” ”お家” ”秘密基地”など

描きたい世界を想像して、

 

枝、木、貝、葉っぱ、竹、まつぼっくり、木の実、などの贈りものをつかって

カタチにしていきます。

自分で材料を選んで、ボンドではりつけてはみたものの、

しぜんからの贈りものは、形も大きさも高さも様々。

試行錯誤して、うま〜く 組み合わせながら つくりあげていきます。

 

パッと見てもわからないものも、作品の説明をしだしたら止まりません。

「ここをのぼってね、こうやって進むとね、これは貝のトランポリンなの」

「これはね、◯◯と◯◯とのお家なんだよ。これはクリスマスツリーなんだ!うまくたたなかったけど、この竹をしたにやって くふうしたんだよ。」

 

お話しをしながら イメージを膨らませてく子。

一人でニコニコしながら 自分の世界に入りこみつくっている子。

素材選びに夢中な子。

シンプルな中にも こだわりがある子。

 

与えられた木の板は一緒だったはずなのに

そこには全く違う、新しい世界が広がっています。

ひとりひとりの色が、たっぷりと表現されていて、思わず嬉しくなりました。